レゲエコーナーを一通り見て回った後、メダルゲームコーナーに向かうと、そこには「COCKTAIL NIGHT筐体」や「LOTUS筐体」などの懐かしい筐体に入ったビデオポーカー類、sigmaが海外のカジノ向けに作ったメカスロット類が大量に設置されていました。
懐かしの筐体の本のごく一部。(1)sigmaのメカスロ「Night Fever(1994頃)」。 (2)ベルトップ筐体(1998頃)。この筐体は当時ラスベガスのカジノのあちこちで見かけた。 (3)カクテルナイト筐体(違うかも? 1987頃)UP2筐体(コメント欄でのご指摘により修正・21/9/23) (4)ロータス筐体(1994頃)インターミディ筐体(コメント欄でのご指摘により修正・21/9/25)。
さらには、sigmaのスピリッツを引き継ぐCRON社のマシンで構成される一角まであり、BAYONのシングルメダル機にかける熱い気持ちが伝わってきます。
おびただしい数のCRON社のシングル機で構成されている一角。画像右下にわずかに見えるスラント筐体は、CRONを立ち上げたメンバーがサミーに所属していた時に開発していたものだったかもしれないが、迂闊にも確認するのを忘れてしまった。
これらの筐体を重点的に撮影しながら奥に進んでいくと、うわさに聞いていた、現在の日本で(おそらく)唯一営業稼働しているビンゴ機が3台、ステージのように一段高くしたところに設置されていました。
BAYONに設置されているビンゴ機3台。手前からCHEROKEE ROSE、PASTEL SHOWER、ELDORADO。いずれもsigma製のICビンゴ。
これらのうち、CHEROKEE ROSEを除いたEL DORADOとPASTEL SHOWERの2機は残念ながら稼働していませんでした。ビンゴはワタシが最も熱中したゲーム機の一つですから、せっかくここまで来たのに遊ばない手はありません。メダルを借りに貸出機の方に行きました。メダルの貸出料金は1000円で150枚、2000円で400枚、3000円で500枚となっていました。
昔は1000円で50枚が相場(sigmaのゲームファンタジアはさらに高い35枚だった)である上にボリュームディスカウントも殆どなかったので、当時のワタシがsigmaのビンゴ・イン(関連記事:ゲームファンタジア・ミラノ:メダルゲーム発祥の地)で遊ぶときには1000円で50枚ずつ借りて惜しみながらベットしていたものなのに、150枚となればその3000円分ですから、当時のワタシにとってみれば結構なお大尽遊びのレベルです。
唯一稼働しているCHEROKEE ROSEは、プランジャーに僅かに引っかかるような感触があり、ボールの安定した打ち出しが若干困難でした。ある程度ならば筐体を揺らすことでリカバーはできますが、もし、BAYONの方々がこれに気づかれましたら、メンテナンスをお願いしたいところです。
ビンゴ・ピンボールは、スコアが伸びればフィーチャーが有効になりにくくなり、逆にフィーチャーが早い段階で有効になるとスコアが伸びにくくなるという特性があります。あるとき、メダル20枚のベットで、スコアだけがどんどん伸びてフィーチャーが一切有効とならないという展開になってしまいました。これ以上追加ベットをしてもフィーチャーが有効になることは望み薄なので、ゲームとしてはあまり面白くないのですが、大量メダル獲得を目指すことでがまんして頑張ったら、最もスコアが高い赤ラインに4並びを完成させて480枚という大当たりを出すことができました。
今回の大当たり。20メダルのベットで、赤ラインに4並びで480枚のメダルを獲得。もしこれが5¢硬貨でのガチなギャンブルプレイなら、$1のベットで$24の大勝利という事になる。
これだけの当たりは、ワタシが最も一所懸命ビンゴ・ピンボールを遊んでいた頃でもそうそうありません。昔は自由になるお金が少なかったので、特に大きなチャンスの時にかかるプレッシャーは今とは比べ物にならぬほど大きく、ガチガチに緊張してボールコントロールのミスを誘ってしまっていたものでしたが、今は当時と比べればはるかに恵まれているので昔のような切実な緊張感はなく、このメンタルの余裕が勝利に結び着いたことは間違いありません。しかし、それはそれで良し悪しでもあります。心に余裕がある半面、勝利の嬉しさの強さが昔に比べて半減している気がします。そしてこれには、メダル単価の大暴落と、プッシャーなどに見られるジャックポットのインフレ化も多少なりとも関係していると思います。
◆パチンコ博物館(さいたま市南区)
BAYONを午後3時ころに出て、次にワタシは北戸田駅を目指しました。今回、BAYONについて立地などを調べていたら、ここに「パチンコ博物館」というものがあることを発見していたので、ついでに訪れることにしていたのです。
ふじみ野駅から電車を2回乗り継いで辿りついた北戸田駅から徒歩数分のところにある「ガーデン北戸田」というパチンコ店の2階に、「パチンコ博物館」はありました。入場は無料で、子供連れでも入れるとのことです。
自動ドアを開けて中に入りましたが、他の観覧客の姿が認められず、ずかずかと入り込んで良いのか不安になりました。右手に女性の受付係員がいたので入っても良いのかと聞くと、どうぞと丁寧に答えてくれました。ついでに、写真を撮影しても良いかと聞くと、「申し訳ありませんが写真の撮影はご遠慮いただいております」と、本当に申し訳なさそうに言われてしまいました。その代わりと言うわけではないのでしょうが、脇にあるウィンドウに陳列されている業者関連のグッズから一つ、好きなものを下さるというので、西陣のネームの入ったクリアフォルダをいただきました。
展示はパチンコの原型となったゲーム機から始まり、バラ釘時代、村正のスタンダード6穴時代、連発式の許可、役物の自由化時代を経て電役、羽モノ、そしてセブン機と順を追って豊富に展示されており、実に充実しています。特に、バラ釘以前の機械は、現存しているのが奇跡的と思われるものもあります(ただ、なぜか「半ゲージ」の展示は無かった)。
また、順路の壁にはパチンコの年表や昭和時代のパチンコ店の風景などもあり、これらも丁寧に見て行こうとすると時間がいくらあっても足りそうもありません。写真撮影を断られているので撮影もできないので、これらを丹念に見ることはできませんでした。
写真撮影を禁じている理由はわかりません。一般人がウェブ上で公開してしまったら来場者が減ると考えているのでしょうか。ワタシとしては、一般人が広く紹介すれば、実際に訪れてみようと思う人は増えると思うのですが。なんとももったいないことです。
写真は無いので、配布しているパンフレットを掲載しておきます。興味を持たれましたらぜひ実際に確認しに行って見てください。
パチンコ博物館
所在地 : 埼玉県さいたま市南区辻8-24-10
ガーデンシティ北戸田2F
開館時間: 午前10時~午後6時まで(定休日:不定休)
最寄駅 : JR埼京線 北戸田駅東口から徒歩2分
(このシリーズ終わり)