トリからキノコ 自然見て歩き

足の向くまま気の向くまま トリからキノコまで
自然の中が心地よい

ウツボグサ

2023-06-30 | 樹木 草花


花穂を矢を入れる靭(うつぼ)に見立ててウツボグサ
夏に花が枯れて黒っぽくなっても、そのまま立っているので夏枯草(かこそう)の別名がある

シソ科の山野の草地や道端に生える多年草
茎は4稜あり、高さは20cm程になる
茎の先に5cm程の花穂を出し、花を密につける
葉は対生し、3cm程の長楕円状披針形

花は6~8月に咲く
花は紫色の唇形花
花冠の上唇は平らなかぶと状で下唇は3裂し、中央裂片の縁には鋸歯がある
萼は上下2唇に分かれて花の後口を閉じ、その中で果実が成熟する
花が終わると茎の基部から匐枝を出す

葉はてんぷらや茹でて各種あえ物にすると美味しい
全草を2~3日干し、煎じて飲むと白内炎 扁桃炎に効くとともに利尿薬でもある
全草を焼酎に漬けこんだ酒は滋養強壮 健胃整腸に効果がある



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タシロラン

2023-06-29 | 樹木 草花


タシロランの名は、発見者の田代善太郎の名に因む

ラン科の常緑樹林内に生える野生ラン
ラン科植物は世界に広く分布して、形態や生態が変化に富んでいる
日本には約250種があり、生態的には着生種、地生種、腐生種がある
単子葉植物では最も進化した科の一つと言われる

タシロランは葉緑素を持たない腐生植物
全体に白黄色を帯びている
地下に楕円形の球茎があり、茎は高さ30cm程で、多数の白色花を総状につける

花は6~7月に咲く
苞は長さ約8mm、萼片側花弁も約8mmほど
唇弁も同長で広卵形、背面が膨れ内面中央に2個のトサカ状の隆起がある
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コアジサシ

2023-06-28 | 野鳥


アジサシはチドリ目カモメ科のうち、カモメ類以外の総称
いわゆるアジサシ類
コアジサシは本州で繁殖する唯一のアジサシ類
日本版レッドリスト絶滅危惧Ⅱ類

夏鳥 本州以南にやって来る、4月から9月頃まで見られる
海岸、河口、湖沼などにいる
海岸や川原などの砂地や礫地にコロニーを作って繁殖する
繁殖地に人などが近寄ると、一斉に飛び立ち急降下して威嚇する
主に魚類を食べる
速いスピードで飛び、停空飛行からダイビングして採食する
アジ(魚)を刺すようだ

雌雄同色
夏羽では額が白くて頭上が黒い
体の上面は淡青灰色で、下面と尾羽、上尾筒は白い
夏は、黄色く先が黒い嘴
大きさは24cm

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カワラヒワ

2023-06-27 | 野鳥


河原や農耕地に住むヒワ類
住宅付近でもごく普通に見られる

留鳥
北方のものは冬には暖地に移動する
平地から山地の農耕地、河原、草原、樹木の多い公園や住宅地などにいる
樹上や地上で主に草木の種子を食べる 他に昆虫類も食べる
繁殖期を終えると、幼鳥を含め小群れとなって開けた場所に出て来るものが多い
鳴き声はキリキリキリで、ジュイーンと繰り返しなくこともある
繁殖期には鳴きながらオス同士が争い、勝ち残った強いオスからメスに求愛し群れから出て行く
集団誇示行動と呼ばれるカワラヒワ独自の行動

雌雄はほぼ同色
オリーブ褐色の体、黒色で基部の黄色い風切り
オスの頭部は黄緑色味が強く目先が黒っぽい
大きさ15cm
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オオヨシキリ

2023-06-26 | 野鳥


ヨシキリ類はヨシなどの茎を切って中の虫を食べることからの命名
大型種がオオヨシキリ

夏鳥
4月から10月まで見られる
川岸や河口、海岸、湖沼などのアシ原に住む
アシ原や灌木のある草地を動き回り、昆虫類、クモ類、草木の実などを食べる
大きな声でギョギョギョ ギョギチギョギチなどと囀るので、俗名「ぎょうぎょうし(行行子)」もあり季語にも使われる

行行子暮れねば顔の定まらず(加藤楸邨)

雌雄同色
体の上面は黄色味のあるオリーブ褐色
下面は淡色で胸から脇が茶褐色を帯びる
囀ると口の中は橙赤色で目立つ
大きさ18cm
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カルガモの親子

2023-06-25 | 野鳥


あちこちの公園の池でカルガモが子育ての真っ最中
ここではヒナが6羽居た
普通カルガモは10羽近くのヒナを育てるが、多分カラスにやられてだろうか5羽前後でいる家族が多い
ほとんどのカモは春先に北へ旅立ち、日本で子育てが普通に見られるのはカルガモくらい
マガモなどに比べて黒っぽいということで、古名「くろがも」が音転した名前と言われている

留鳥 北海道では大部分が夏鳥
湖沼や池、河川、海岸などに住み、都会の公園の池でも繁殖して話題になる
泳ぎながら水中や水面で水草や水生昆虫を食べたり、地上で植物の種子なども食べる

雌雄ほぼ同色
オスはメスに比べて、体が少し大きく、顔の羽色がはっきりしていて、上下尾筒が濃い・が、識別は難しい
カモ類の繁殖時期のオスの色彩は、メスが別の種と繁殖相手を間違わないように発達したと考えられている
カルガモは繁殖時期に他のカモが居ないため、雌雄同色なのだと言われている
大きさ61cm
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キマダラカメムシ

2023-06-24 | 虫類


黒地に黄色の斑紋が点在して賑やか模様のカメムシ
大きさは23mmほどと、国内のカメムシ亜科では最大種

成虫で越冬して、4~11月にかけて現れる
台湾~東南アジア原産の外来種
1770年代に長崎の出島で最初に見つかり、その後各地に分布を広げた
2010年に東京でも生息が確認された
市街地、都市部の街路樹、庭木でも普通に見られる

サクラ、カキ、フジ、ニセアカシア、クワ、エノキ、ウメなど25種類の植物に幼虫成虫が寄生する

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サトキマダラヒカゲ

2023-06-23 | 虫類


遠くのクヌギらしき木に止まったサトキマダラヒカゲ
裏翅は黄白色~黄褐色の地に、複雑な模様がある
3cm程の中型のチョウ

蛹で越冬して、成虫は5月から9月にかけて見られる
食草はマダケ、メダケ、クマザサなど、タケやササ類
幼虫は4cmほどの黄褐色のイモムシ
体型は太く、気門下線が稜になっている

平地~丘陵地が分布の中心で、雑木林のほか都市部の公園でも見られる
日中樹林周辺を活発に飛び、クヌギやコナラの樹液を好んで集まるほか、路上吸水や獣糞や果実にも集まる
あまり花には来ない
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アカスジキンカメムシ

2023-06-22 | 虫類


アカスジキンカメムシの幼虫(左)と成虫
幼虫は背中の模様を笑い顔に見立てて、笑いムシのニックネームがあるそうだ
幼虫はミズキなどの実で育つ
成虫は色模様が素敵で人気者

終齢幼虫で越冬して、5月頃成虫になり10月頃まで見られる
腹の背面全体が小楯板で覆われる
金緑色と赤橙色の帯状の模様で美しく彩られる
羽化後すぐは色彩が鮮やかだが、徐々にくすんでくる
大きさは2cm程
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モリチャバネゴキブリ

2023-06-21 | 虫類


人家で良く見るチャバネゴキブリにそっくりだが、こちらは野生種で人家には入らない
両種は胸背面の紋の模様が少し違うらしい

ゴキブリはゴキブリ目に分類され、日本には約50種が居る
扁平な体、長い触角、発達した脚を持つ
複数の卵の入った卵しょうを産み落とす

モリチャバネゴキブリは幼虫で越冬して、成虫は5月から11月まで見られる
5月下旬から6月上旬に羽化する
雑木林などで良く見られ、照葉樹林にも住んでいる
林床部の葉と葉の間を歩き回る姿や、飛んで移動する姿が見られる
昼間は落ち葉の下や石の下などの薄暗い所に居て、夜になると活動を始める

雑食性で樹液にもよく来る
大きさは15mmほど

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ツメクサ

2023-06-20 | 樹木 草花


ツメクサ(爪草)は、細い葉が鳥の爪に似ていることからの名前

ナデシコ科の庭や道端に多い一年草~越年草
根元から分枝して株を作り、茎の上部には腺毛がある
高さ2~20cmになる

葉は厚く、5~20mmの線形で先は尖り対生して付く
花は3~7月に咲く
4mmほどの小さい白い花で、葉腋に1個づつ付く
5弁花だが時に退化して、無いものもある

果実は卵形の蒴果で熟すと5裂する
種子は0.5mmとごく小さいが、全体に先が尖った細かい突起がある

春から夏の開花期に全草を採り、水洗い後日干しにして、茶碗の軽く1杯の乾燥した全草を水で煮て、ウルシかぶれの場所を洗うと薬効がある
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ウツギ

2023-06-19 | 樹木 草花

ユキノシタ科の落葉低木、株立ちで高さ1~3m程になる
ウツギの枝には髄がありすぐに中空になる
ウツギ(空木)の名前はここから生まれた
旧暦4月の卯月に花が咲くことから、卯の花の別名がある

花は5~7月に咲く
枝先に円錐花序を出し、白色の花を多数下向きにつける
花弁は5個、雄しべは10個花弁よりやや短く、花糸の両側に翼がある
花柱は3~4個で花弁とほぼ同長

雄しべの花糸の翼
上部は広がって、先端は歯芽状に鋭く突出している

果実は蒴果
5mm程の椀形で先端はやや窪み花柱が残る
10月過ぎに熟し、3~4裂して小さな種子を多数出す
種子は褐色で2mmほどの長楕円形
片方の端に膜質の翼がある
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サンゴシトウ

2023-06-18 | 樹木 草花


サンゴシトウ(珊瑚刺桐)の名前は、
赤くいっぱいに咲く花を珊瑚に見立て
「刺」は枝に少々棘があり
「桐」は葉が桐の様だから

マメ科の落葉低木、高さ3m程になる
アメリカデイゴと北アメリカ原産のヘルバケアとの交配種
シドニー植物園で作出された

葉はらせん状に互生する3出複葉で小葉は広卵形
枝や葉の裏面脈上に刺がある、縁は全縁
花期は6~9月
枝先に50~100cmの総状花序を出し、濃い赤色の花を多数咲かせる
旗弁は5cm程の長楕円形だが、完全に開かないため花は筒状になる
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ニワゼキショウ

2023-06-17 | 樹木 草花

 

庭に生え、葉がセキショウに似ているのでニワゼキショウと言う

アヤメ科の北アメリカ原産の多年草
日当たりの良い道端や芝生などによく生えている
茎は扁平で、ごく狭い翼がある 高さ20cm程になる
葉は根元から出て線形、幅3mmほど

花期は5~6月
茎先に細い花柄をだし、小さな花を次々と咲かせる
花は直径1.5cm程で、一日でしぼむ
花色は紫色と白色の2タイプがある
濃い色の筋があり、中心部は黄色い

果実は蒴果で、約3mmの球形
熟すと下向きになり、3裂して種子を散らす

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ミサゴ

2023-06-16 | 野鳥


ミサゴが大きな魚を掴んで飛んでいた
多分巣に運ぶ途中かもしれない
ミサゴは水中の魚を探すので「水探(みずさぐる)」と呼ばれたのが名前の由来
日本版レッドリスト準絶滅危惧種

留鳥
以前はタカ科に分類されていたが、今はミサゴ科になっている
寒冷地のものは、冬には暖地へ移動する
海岸、河口、湖沼、河川などにいる
魚食性の鷹
水面上で停空飛行し、水中に足から飛び込んで魚類を捕る

雌雄ほぼ同色
頭部が白っぽく、過眼線から後頭、背、翼上面は黒褐色
体下面は白く、胸上部に褐色の帯が有るものが多い
オスは54cm、メス64cm
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