トリからキノコ 自然見て歩き

足の向くまま気の向くまま トリからキノコまで
自然の中が心地よい

フッキソウ

2022-03-31 | 樹木 草花


フッキソウ(富貴草)は常緑の葉が茂る様子を繫栄に例えた名前という
普通草花は花が終われば冬の時期には地上部無くなるが、これは木本のように残り常緑亜低木と言われている

ツゲ科の林内に生える雌雄同株の常緑亜低木
茎の下部は地面を這い、上部は斜上して25cm程になる
葉は厚く密に互生して、5~10cmの卵状楕円形~菱状倒卵形 上部に粗い鋸歯がある

花は3~5月に咲く
雄花は茎の上部につき、雄花雌花共に花弁は無く4個の萼片がある
雄しべは4個花糸は太くて白色で、先の葯は茶褐色
雄花の下の茎に雌花が数個付く
花柱は2個で先端は反りかえっている
果実は核果、1.5cmの卵形で白く熟す
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ツバキカンザクラ

2022-03-30 | 樹木 草花


ソメイヨシノがあちこちで満開でサクラ便りも賑やかだが、ツバキカンザクラも満開だ

ツバキカンザクラ(椿寒桜)はカラミザクラ(シナミザクラ)の種間雑種と言われる栽培品種
愛媛県松山市の伊豫豆比古命(椿)神社に原木があるので付けられた名前
愛媛県を中心に栽培されている

花は紅色の中輪一重で寒桜より遅れて早春に咲く
萼筒は盃型で、雄しべがよく伸びて目立つ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ハチジョウキブシ雄花と雌花

2022-03-29 | 樹木 草花


ハチジョウキブシの雄木(左側の木)と雌木が並んで花を付けていた
雄花(真ん中の写真)と雌花を覗いてみた

キブシはキブシ科でこの科はキブシ属の1属からなる
日本固有種で高さ2~4mの落葉低木又は小高木
葉は互生し葉身は6~12cmの長楕円形~卵形

花は3~4月に咲く
雌雄別株で、葉の展開前に長さ3~10cm総状花序が垂れ下がって付く
普通雄花序の方が長い
花は7mm程の鐘型、花弁は4個、萼片は4個で外側の2個は小さく内側の2個は大きく花弁状
雄花は黄色の葯を付けた雄しべが8個、小さな退化した雌しべが見える
雌花は雌しべが中央に大きく目立ち、周りを小さく退化した雄しべが取り巻いている

キブシは地域的な変異が大きく、葉や実の形が違っている
ハチジョウキブシを始め、ナンバンキブシ、エノシマキブシ、ナガバキブシ、コバノキブシ等々、いろいろある
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

クサノオウ

2022-03-28 | 樹木 草花


名前の語源は諸説あり、茎や葉を切ると黄色の乳液が出るので「草の黄」、この乳液は皮膚病に効くので「瘡(くさ)の王」、薬草の王様の意味で「草の王」等々

ケシ科の日当たりの良い草地などに生える1年草~越年草
茎は高さ30~80cm
葉は1~2回羽状に裂ける

花は4~7月に咲く 枝先に2cm程の黄色の4弁花を付ける
雄しべは多数あり、間に体をくねらせた青虫のような雌しべがある
蒴果は3cm程の細長い円柱形
中の種子は熟すと黒くなり、アリの好きな種枕(エライオソーム)が付いておりアリが散布する

有毒植物 アルカロイド成分を含んでいる
全草を刈り日干しにしたものを煎じてその汁で湿疹などの患部を洗うと効果がある
いぼ、たむしには生の茎葉のしぼり汁を何回か塗ると良い

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カタクリの花

2022-03-27 | 樹木 草花


芽吹き前の落葉広葉樹林に生え、他の植物が繁る前に地上部は姿を消してしまういわゆる春植物(スプリングエフェメラル)
芽生えてから花が咲くまで7~8年も掛ると言う気の短いのか長いのか・・不思議な花だ

ユリ科の林内に群生する多年草
種から芽生えて、1年目は細い茎だけで、2年目からは葉を1枚付ける
そのあとは毎年年々大きくなる葉を1枚だけ付け、7~8年後に大きな葉を2枚付けて花を咲かせる
鱗茎は毎年更新を重ねて、旧鱗茎の下に新鱗茎が作られる 大きさは5cm程になって意中深く潜っている

花は3~5月に咲く
20cm程の花茎を伸ばし、茎頂に1個の花を下向きにつける
花被片は6個で、淡紅紫色の披針形で5cmほど、基部近くにW字型の濃紫色の斑紋があり、上方へ強く反り返る
雄しべは、初め短いのが3個出て後に長いのが3個出る、葯は濃紫色で下垂する
雌しべの柱頭は3裂する

果実は蒴果で裂開して種子を出す、種子にはアリの好むエライオソームが付いていてアリによって運ばれる

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アトリ

2022-03-26 | 野鳥


そろそろ今シーズンのアトリも見納めか
アトリは渡来数が多い年と少ない年があるが、今シーズンはあまり多くは無かった感じがする

冬鳥
平地から山地の林、農耕地、草原などにいる
群れで生活するものが多いが、春先には小群れになるもの多い
地上で跳ね歩き、木の枝先にぶら下がって草木の実や種子を食べる
ただ子育ては主に昆虫でヒナを育てる

冬羽では雌雄共に淡色で橙色の胸から肩と白い腰
夏羽ではオスは頭部から背が黒くなる
大きさは16cm
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ツバメ

2022-03-25 | 野鳥


カモなどの冬鳥が渡ってゆく季節、入れ替わるようにツバメがやってきた
古名はツバクラメで、ツバは鳴き声、クラは小鳥の総称を示す方言、メは群れを示す接尾語といわれ、略されてツバメになった

夏鳥、本州中部以南の暖地では少数越冬する個体もいる
市街地、農地から山地の開けた場所に居る
繁殖期は番で、非繁殖期は群れで生活している
割合低空を飛び回って飛んでいる昆虫類を捕る
市街地の人家や商店、駅舎、ガレージなど人のいるところによく営巣する
繁殖の終わった夏から秋にアシ原などに集まり大きな群れになることもある

雌雄同色
額と喉が赤褐色で、腹と下雨覆いは白色 尾羽は燕尾服の名の由来になった二股で長く、白斑があり開くと白線に見える
大きさ17cm

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ホソミオツネントンボ

2022-03-24 | 虫類


葉の上で休憩中の、やや細身の35mm程の中型のイトトンボ類
普通越冬中は褐色で風景に溶け込み目立たない、春過ぎて青色の婚姻色に美しく変身する

成虫で越冬して3月から11月まで見られる
平地から低山地の池、沼、水田などに生息する

越冬する成虫はふつう7月頃に羽化するので、10か月位の長寿のトンボ
交尾は水際の植物上で行われ、そのまま植物生体内に産卵する
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アカタテハ

2022-03-23 | 虫類


赤くて綺麗なアカタテハ
フキノトウでお食事か休憩中なのか暫くジッとしていた

成虫で越冬して、3月から11月まで見られる
都市部でも普通に見られ個体数も多い
平地から山地の明るい草地、林縁、農地、公園などに居る
日中草地上を敏速に飛び、タンポポ類アザミ類など各種の花を訪れるほか、樹液や腐果にも集まり地面での給水も行う

5cm程の中型のチョウ
表は黒色で赤色~赤桃色が広がり、前翅頂部付近に白斑がある
後翅は褐色で赤く縁どられる

食草はカラムシ、ヤブマオ、イラクサなどイラクサ科とケヤキ、ハルニレなどニレ科植物
幼虫は4cm程の黒褐色の地色に黄色の斑点と条紋があり、黄色か褐色の刺状突起があるイモムシ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ハクモクレン

2022-03-22 | 樹木 草花


ハクモクレンがむせ返るように満開の花を付けていた
フカフカの毛に覆われた冬芽の芽鱗を何枚か脱いだと思ったら、もう満開だ

モクレン科 中国原産の落葉高木 高さ15mほどになる
葉はまだ出ていない

花は3~4月に咲く
葉の展開前に10cm程の白い花を咲かせる
花被片は9個有り全て花弁状
扁平な棒状の雄しべと、真ん中に黄緑色の雌しべが花床に付いている

果実は袋果が集まった集合果
10cm程のこぶし状の長楕円形で、10月に熟し裂開して赤い種子を出す
赤い種子は白い糸状の珠柄の先にぶら下がる
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ツクシ

2022-03-21 | 樹木 草花


今日は24節季の春分の日 昼と夜の長さがほぼ同じ 春がやってきた感じがする

ツクシ誰の子スギナの子
春に出る胞子茎をツクシと言う
スギナは栄養茎がスギを連想させ、ツクシが食べられることから杉の菜の意味から付けられた名前
ツクシはスギナついて出てくるので「付く子」から、又ハカマの部分で継いでいるように見えるから「継ぐ子」から付けられた名前

ツクシとスギナは同じ地下茎から出る胞子茎と栄養茎
シダの仲間でトクサ科に属し、日本のトクサ類では最小

ツクシは淡褐色の円柱形で中空、ハカマと呼ばれる葉の変形物が付き、てっぺんに胞子穂がつく
胞子を放出後は枯れる
スギナ(栄養茎)は、緑色で節に鞘状の変形葉が付き枝が輪生する
地下茎は長く伸び、耕して切断しても再生するので除去は困難・・地獄草の別名もある

スギナを乾燥したものが生薬の「問荊(もんけい)」で去痰、利尿に使う
生薬をすりつぶして冷湿布に使うとあせもやウルシかぶれに効く
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アメリカコガモ

2022-03-20 | 野鳥


珍しいアメリカコガモが居た
主に北アメリカ大陸に分布している
亜種コガモに似ているが、上面との境目の白い線は無く胸側部分に縦の白い線がある

コガモ:
冬鳥、中部地方以北では少数が夏鳥
湖沼河川などに居る
夕方から活動するが、市街地などの個体は日中でも活動するものもいる
浅瀬で石についている藻類、水田の落穂、畑でイネ科の種子を食べる

オスは頭部が茶褐色で目の周りから後頭にかけて緑色
メスは他のカモと似ていて全体が茶褐色
大きさは38cmでカモ類では日本最小

コガモ

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アマナ

2022-03-19 | 樹木 草花


アマナの名は地中の丸い鱗茎が食用になり甘いことから付けられた
別名ムギクワイ(麦慈姑)で、麦地に生え鱗茎がクワイに似ていることによる

ユリ科の日当りの良い草地などに生える多年草
葉は20cm程の線形で白緑色、中脈はしばしば白い筋になる
花は3~4月に咲く
20cm程の花茎をだし、普通1個の花を付け日が当たると開く
花被片は6個で長さ2cm程、白色に暗紫色の筋がある
葉や花茎は柔らかい

鱗茎の外皮を除いて日干しにして煎じて飲むと、のどの痛みに良い
又鱗茎でアマナ酒を作って飲むと、滋養強壮になる
葉と花は甘菜の名の通り甘みがあって美味しい
澄まし汁やみそ汁の青みに使うと良い

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ハクビシン

2022-03-18 | 小動物 他


何年か前にチラリと見たハクビシン(白鼻芯)が、可愛い顔をして都心の公園で見られた
木登りが得意とかで枯れ枝で日向ぼっこしていた
鼻筋に白い線があるのでハクビシンと言う

ジャコウネコ科の哺乳類で外来種ではあるがいつ頃入ってきたのかははっきりしない
体長60cmほどで、猫のような体つきで鼻筋が長く、頭から鼻にかけて白い筋がある
食べ物は植物を中心とした雑食性で、果実、種子、小動物、鳥とその卵など・・
特に果物類が好物で果樹の食害もあるという

樹洞などを住処にするが、人家の床下や屋根裏に棲みつくことがある
夜行性で昼間は住処に潜んでいる・・木の上で見られたのはラッキーだったかも

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アオイスミレ

2022-03-17 | 樹木 草花


暖かくなってもうスミレが咲き出した
葉がフタバアオイに似ているので、アオイスミレの名が付いた

道端や丘陵、低山に生える
花期の葉は2cm程の円心形

花は他のスミレに先駆けて、3月初めから4月に咲く
他のスミレが咲くころは、葉も5cm以上で丸く大きくなっており、匐枝を出し新しい株を盛んに出している
葉は越冬して冬も枯れない

花は白に近いものから淡紫色まで様々
花弁は1cm程で、上弁は兎の耳のように立ち上がり、側弁は前側に突き出すものが多い
距は4mmほどで凸凹しており上に立ち上がる

果実は蒴果で円く、花柄が曲がっているので葉より下で実り、地面に転がっているように見える
蒴果は6mmの球形で、特に閉鎖花がよく実る
熟すと3裂するが、果皮片は他のスミレのように舟形にはならず、種子をはじき出さない
種子にはゼリー状の種枕が付いている
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする