水車ボランティア(+山家鳥虫歌)

ボランティア解説員としての見聞から始めた、ボケ防止メモ。12年目。新たに「山家鳥虫歌(近世諸国民謡集)」を加える。
 

論語(418)

2014-02-07 10:24:20 | 論語
事君敬其事而後其食(衛霊公第十五の38)

君に事(ツカ)うるに、その事を敬い、その食を後にす

仕事にとりかかったら、まずその仕事をまっとうすることを優先し、報酬について(の不満)はあとから(訴えましょう)。


この国において、この考え方は、いまのところ、大方に受け入れられている(と思う)。

しかし、少ない海外での見聞に基づけば、一歩国をでると、たとえ孔子の生まれた国であっても、これは通用しない。
職業の種類が、身分や民族による差別の上に厳然とのっかっているために、有能であるにもかかわらず、低賃金の単純労働にたずさわらねばならない人々が大勢いる。まじめに、与えられた仕事をしても満足に食べることができない人も多いらしい。
今、世界中でおきている多くの政治社会不安の根幹はここにある、とみている。

派遣労働という職種を導入した、この国においても、残念ながら早晩、学歴差別から貧富差別があたりまえとなる社会へ移行し、その社会は当然不安定化していく。
そして、それは、江戸時代から培われてきた、与えられた仕事を完璧にやりとげるという「職人魂」を消滅させることにつながるように思う。
「美しい日本をとりもどす」なんて、どなたかがおっしったようですが、いやいやなんとも~~~~、です。

この節の思想は、世界で唯一、この国の歴史のなかの極めて短い期間でのみ、奇跡的に通用した、と考えますが、いかがでしょうか?
少々言葉不足かもしれません。お許しを!

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