水車ボランティア(+山家鳥虫歌)

ボランティア解説員としての見聞から始めた、ボケ防止メモ。12年目。新たに「山家鳥虫歌(近世諸国民謡集)」を加える。
 

古今集(49)

2015-01-07 16:36:21 | 古今和歌集
391 きみがゆく越の白山しらねども ゆきのまにまにあとは尋ねん

大江のちふるが越へまかりけるむまのはなむけによめる

藤原のかねすけ朝臣


あなたが赴任なさる、越の白山を私は知りませんが、雪道についたあなたの足跡をたよりに後を追いたい気持ちです。


藤原兼輔:877~939、公家、三十六歌仙の一人。古今集に4首採録。


あと1首挙げておこう。

417 夕づくよおぼつかなきを 玉櫛笥(タマクシゲ)ふたみの浦はあけてこそ見め
但馬のくにの湯へまかりける時に、ふたみのうらといふ所にとまりて、ゆふさいのかれいひたうべけるに、ともにありける人々うたよみけるついでによめり

ゆふさいのかれいひ=夕食の携帯食

夕闇せまる時間は景色ははっきり見えません。やはり二見浦は(あした、)夜があけてから見ましょう。


友人たちと旅行をしても、「歌や俳句を詠みましょう」なんてあったためしがない。
今の世においても、こんな高尚な遊びに耽る人々がいらっしゃるのであろうか?