水車ボランティア(+山家鳥虫歌)

ボランティア解説員としての見聞から始めた、ボケ防止メモ。12年目。新たに「山家鳥虫歌(近世諸国民謡集)」を加える。
 

古今集(48)

2015-01-05 14:47:27 | 古今和歌集
277 心あてに折らばや折らん 初霜のおきまどはせるしらぎくの花

しらぎくの花をよめる

凡河内みつね

適当に折ってしまっていいものだろうか?菊に初霜がおりて花と見分けがつかなくなっているのに~。

百人一種に採録された、凡河内躬恒の歌。
躬恒については、11/4の記事で紹介したように、貫之と並んで古今集(60首採録)の顔。

貫之との関係で、面白い歌を見つけた。

919 葦鶴の立てる川辺を 吹く風によせてかへらぬ浪かとぞ見る
法王西川におはしましたりける日、「鶴、洲に立てり」といふ事を題にてよませ給ひける
つらゆき
鶴が海岸に(点々と)立っていますが、(動かないので)寄せ浪と見間違えてしまいます。

1067 わびしらにましらな鳴きそ あしひきの山のかひある今日にやはあらぬ
法王西川におはしましたりける日、「猿山の峡(カヒに叫ぶ)」といふ事を題にてよませたまうける
みつね
わびしそうに鳴くのはやめて!今日はせっかく(我々法王一行がきていて、)大切な日なのですから

法王(宇多)に随伴し、歌を競いあい、名誉を浴する仲だったのですね~。

もう1首、

976 水の面(オモ)におふるさ月の浮草の うき事あれや 根(音)をたえてこぬ
友達の久しうまうでござりけるもとに、よみてつかはしける

きらわれちゃったのかなあ~。音信が途絶えちゃった。

今まで必ずくださった、古い友人からの年賀状が今年はまだきません。ものすごく心配しています。