アメリカ発の金融危機で世界中が揺れ動く中、アメリカは
二匹目の悪魔を放つことになるやも知れません。
ビッグ3に対する150億ドルの支援金の支出に備えた、
自動車救済法案が、11日に米上院で行われた協議が、
まとまらず、ついに決裂してしまいました
今月末の決算の資金手当てに当て込んだ今回の政府の
救済資金が受けられなくなれば、懸念されている破産への
道筋が現実のものとなりそうです。
業界の関連だけで、全米で400万人が影響を受けると
言いますから、尋常ではありません。
金融機関と同等に扱って、ビッグ3に金融安定化法を
適用する伝家の宝刀が使えるのかどうかになりそうです。
協議が決裂した原因は、協議に参加した、あの悪名高い
UAW(全米自動車労組)の存在だったようです。
共和党の上院議員が出した代替案の中身は、来年3月
15日までに債務の2/3を削減することと、従業員の
賃金をトヨタなどの日本企業並に引き下げることでした。
UAWの組合員の1時間当りの給与は$29で、トヨタは
$25だそうです。
UAWの組合員にはさらに、様々な手当て類や、退職者
への給付金などに備えた負担が加わるために、時間
コストは$76に跳ね上がります。
トヨタのそれを$18も上回っているほか、UAWとの
労働協約が障害となって、容易にトヨタ並みとは行かぬ
ところで協議が決裂したようです。
「備えよ常に! 備えあれば憂いなし」です。
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