大黒さん

つれづれに、道行く人のながれを眺めている土塀のうえの大黒さん

子規が食った御所柿を再び

2014年10月26日 | Weblog
備えよ常に! 備えあれば憂いなし


        


  柿くへば  鐘が鳴るなり  法隆寺

正岡子規の良く知られた有名な句だ。

子規が好きな柿を食べていたら、お寺の鐘が

聞こえて来た、という情景が頭に浮かぶ。

だが、この句の誕生由来は単純ではない。

どのような柿なのか? 何処のお寺の鐘なのか?

どこで詠まれたのか?

カギは、奈良の東大寺境内の西を通る京都に

通じる奈良街道(七坊大路)に面した對山楼。

一条大路に面した転害門の少し南に位置して

いて、江戸末から大正時代まで旅籠屋やお店が

軒を連ねていた地域の一角。

明治28年10月、子規が奈良見物にやって来た

際に對山楼に泊り、好きな柿を女中に運ばせて

食べたことを、「ホトトギス」に投稿した文中に

「くだものー御所柿を食いし事」と記す。

また、聞こえて来た鐘の音を問うと、部屋から

屋根が見える大仏殿の向こうに東大寺の鐘が

ありますと女中が答えたと書き記している。

東大寺が法隆寺に置き替わっているが、柿は

子規が所望した御所柿(ごしょがき)である。

この御所柿は、奈良県御所(ごせ)市が原産で

甘柿のルーツとされ、江戸時代から幕府や宮中

への献上品だった伝統を備えているものの、

栽培数が減っており、地元では残されている

古木を基に復活活動に取組んでいる。

備えよ常に! 備えあれば憂いなし」です。

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子規が泊った部屋のあった辺りから見た
大仏殿。この向こう側に大鐘の鐘楼がある。



案内板: 子規の奈良見物の行程と
「ホトトギス」投稿文の内容。(對山楼)




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