国際獣疫事務局(OIE)などは、中国全土に拡大し
モンゴルやベトナム、北朝鮮にも感染が拡大
しているアフリカ豚コレラ(ASF)の感染を阻止
するには数十年の期間を要し、中国養豚産業は
崩壊する可能性があるとの見解を発表した。
アフリカ大陸から欧州へ感染が拡大したASFは、
市場規模が1280億ドル(約13兆8700億円)の
中国養豚産業に前例のない被害を及ぼしている。
全世界で、およそ9億7千万頭が飼育されている
豚のうち、中国には4億4千万頭がいる。
このうちの、約半分がASF感染拡大阻止に
備えて殺処分されることになるだろうという。
中國国内では、ほとんど家畜の感染防御に
備えた対策が取られていないため、致死率が
100%のASFの感染は拡大の一途だ。
養豚業者は、利益を最大限にするために、
価格差を狙った遠距離輸送が一般化しており、
輸送された豚は、直ぐに地元の豚と混ぜられる。
このため、政府による殺処分や市場の閉鎖、
輸送制限などの対策は抜け穴だらけだ。
ASFウィルスは、非常に強い感染力を備えて
いる上、極めて毒性が強く、生存力の高い。
ASFウィルスは、感染した豚との直接接触以外
にも感染した豚肉を豚が摂取した場合や作業
員の衣服や使用した器具、微量のウイルスが
混入した飲み水からも感染する。
小規模農家では、依然として隠れて外食店や
家庭の生ごみを加熱処理しないまま与え、
病死した豚を食肉として市場に出したり、
川などに放棄したりして感染を拡大させる。
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