来週日曜日に急遽、関西、京都で対話ミーティングを行います。僕は前日夜福岡泊、この時間に間に合うように京都へ向かいます。
「木下黄太:放射能防御の対話ミーティング京都」
9/4(日)午後六時受付開始。午後六時十五分スタート予定。午後九時すぎ終了予定。参加費五百円。当日直接会場においで下さい。九十人程度は、入ります。申し込み不要。直接おいで下さい。
「 ひと・まち交流館 京都」 第五会議室
京都市下京区西木屋町通上ノ口上る梅湊町83番地の1 (河原町五条下る東側)
きのう中部の対話集会で、まず一番に話が出たのは、個別の土壌調査に関して、数値を過小にするため、あるテクニックが横行していると言う話です。農家に多いと聞きました。単純な話です。表層や五センチ程度の深さの土を掘って検体とするのでなく、十五センチ掘って、その土を検査し、セシウムの量を調べるという作業です。セシウムは土の中に深く入り込んでは、なかなか行きませんから、五センチまでの含有量と、十五センチ以下の含有量は明確に違います。十倍以上の開きがでても何にもおかしくない。低い数字を出して、「このくらいなら、よかった。よかった。」という話をしているそうです。幼稚園などを自治体が調査するときも、同じような手口を行うところもあるそうです。これは、自治体がしれっとやっている。
ぼくらがおこなった土壌調査を、故意に高いところを出したというありえない話をでっち上げる人がほんの少数いましたが(これはさすがに少ない)、そんなことをお金を使ってわざわざする話は普通はありません。人は、一般的には自分に都合の悪い事は、少なくみせかけたいものです。僕らのグループは、極力そのままの数字を出す事を目的としているだけで、採取方法について事実確認もせず、会見の説明内容も確認せず、勝手な誹謗中傷を続けているのは、かなりおかしいと思います。でっち上げる人々が、批判もしない、数多くの土壌の調査が実態として、みかけの数字を少なくするために、こういう方法を採用している事。特に、農家や公的な機関がみせかけの安心材料を作りたいためにおこなっている現実。こういうことに思いも至らないと思います。
米の偽装というのも、具体的な話が出ました。福島の農家では、昔から、新潟産として米を一定程度出荷するという話は、この原発事故に関係なく、横行していた手口だそうです。米の本当のレベルは高くても、売れるのは、新潟の方なので、恒常的な手口としてあったということです。ところが、今回の事故の影響で加速しているようで「生きてゆくためには仕方ない」として、今までおこなっていた産地偽装をさらにやると話している農家があるそうです。私は例外とは思いません。これは、以前、福島の農家で新潟の新品の米袋が大量におかれていたのを目撃して、衝撃を受けた話とも重なります。
米の検査で話題となったのは、検出限界がきちんとしているのかと言う話です、さらに機械としての定量下限値との関連を考慮しているのかも話に出ました。機械としての不確かさがどうしても出てくる定量下限値と検出限界を正確に判断して報告があがっているのか、精米したもの、玄米、籾殻など詳しく報告をあげようとしない現実があるのではないのかという懸念も大きいです。
チェルノブイリの時に北海道でも、牛乳の汚染がかなりあったと聞きましたが、結局ふれなくて嵐が過ぎれば、そのままにしようとしたのが、当時の大半の生産者団体の対応だったと聞きました。今回も、恐らく同様の事が、東日本全域で行われていると僕は思っています。それをすると壊滅するのは食べる日本人全体になります。そうした行為に加担することは、一生、罪を背負う事になります。人として許される話ではありません。こうしたことを、公共団体や生産者におこなわさせないように、監視をするしかないと思います。徹底して排除しようとしたドイツのレベルの高さに学ぶべきです。徹底して排除した西ドイツのセシウム合算は蓄積で平均90Bq/kgです。関東や南東北の平均が、このレベルのいったいどのくらい上回るのかわかりません。東京でさえ、460Bq/kgです。東日本は追い込まれています。
個別土壌調査情報
神奈川県相模原市の施設の庭 セシウム合算694.6Bq/kg セシウム134 329.7bq/kg
セシウム137 364.9bq/kg
相模原市内の数軒の住宅の雨水が溜まっている場所 セシウム合算7834.1Bq/kg
セシウム134 3676.8bq/kg
セシウム137 4157.3bq/kg