「滝」の俳句~私の心に見えたもの

220728 佐々木博子(「滝」瀬音集・渓流集・瀑声集 推薦作品より)

罠猟師匂ひ残さぬやう歩く 堀籠政彦

2019-03-22 03:12:17 | 日記
発見の句です。私の暮らす所も猪の被害が出ており駆除の対象になっています。猟師免許を持っている同級生が罠免許を取らされたが何かコツがあるらしくまだ一頭も捕獲出来ていないと言っていました。原因はこの匂いなのかも知れませんね。私の中で「罠」は「檻」のイメージでしたが、調べて見ると「箱罠」「囲い罠」「括り罠」があって、どの罠も猪は人間のにおいに敏感なので回避は避けられないようです。「匂ひ残さぬやう歩く」は、単に歩き方ではなく、それほどに気を使って罠を掛ける技術が必要という事なのでしょう。雨の降った次の日にはよく罠にかかるそうで、雨で匂いが流れることと、設置のために踏み荒らした跡が馴染んで違和感がなくなることに大いに関係がありそうです。捕獲した猪は食べていいのだそうですよ。(博子)