「滝」の俳句~私の心に見えたもの

220728 佐々木博子(「滝」瀬音集・渓流集・瀑声集 推薦作品より)

ひとむれの鯉の回遊ねむの花 遠藤玲子 「滝」9月号<滝集>

2011-09-17 19:17:48 | 日記
 河に沿って作られた遊歩道だろうか。合歓の花が咲いてい
るので夕景かと思う。黒々と回遊してきた鯉の群れを追って
いるかに見える視線だが心は別の所にあるような気がしてな
らない。河には目を疑うような大きな鯉がいるものだ。その
雄々しさに「ねむの花」の淡い房のような花は、夢見心地な
作者を思わせる。縦横の線。色彩感覚も流石。(H)