趣味多忙日記

リアルに作るだけが模型じゃない、思うまま気ままに模型製作。
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SNCB AM66型電車をつくる(2)

2018-10-28 21:16:30 | --SNCB AM66電車をつくる
本当は…

『ヨーロッパ旅行の最終日を検証する』という記事を予定していましたが、

つい先日、ICEがケルンからフランクフルト空港までの高速新線で、燃えちまったので…

https://navva.org/germany/nation/ice-barrel-burns-while-driving/

DB全体が混乱しており、中止。

ということで、SNCB電車製作の続きです。

※ヨーロッパ旅行の最終日、ICEが運休になって、ビンゲン駅からタクシーで空港へ行ったのですが

 もしこのとき、タクシー以外の手段で空港を目指すとしたら、どんな方法があったかな?

 というのを、検証する企画を、と考えていたのでした…。またの機会に。



前回、図面を引くところまでやりましたので、続き。



図面をプリンターで打ち出して、スプレー乗りで0.3ミリのプラ板に接着。

これで、ケガキをしたのと同じ効果が得られますので、あとは図面にあわせて

デザインナイフでひとつひとつ切り抜いていきます。

…と、書くと簡単そうですが、これが意外と大変。

一番細い部分は0.4ミリで設計してしまったので、とにかく神経を使います。




こんな感じ。だいたい1側面に1日かかりますので、2編成×2枚張り合わせ×左右2面=1週間以上かかるわけです。




根気強く、1枚1枚窓を抜いていきます。

3Dプリンタが全盛の、この時代に…笑

いや、だからこそ挑戦する甲斐があるのですが。

コツ?ではないですが、

1側面完成するごとに、デザインナイフの刃を交換しています。

少しでも古くなった刃を使うと、変な方向に刃がすべって危険なほか

切れ味が悪くなると力を加えなければならず、疲れます。

また、これはずっと前に芋師匠から教わったのですが、一番細い部分から先に切り抜くこと。



赤、青、黄の順に、矢印の方向にカッターを入れていきます。

先に黄色の線を切り取ってしまうと、“たわみ”によって、刃先が予期せぬ動きをしてしまいがちなのです。

なお、赤と黄の線を切るときは、ステンレス定規を押さえたままで動かさないようにして、すべての窓を一気に切っていきます。

そうすると、上辺と下辺がびしっと揃う。はず。



この状態すすすっと刃を入れるわけです。

このとき、どこからどこまで刃を入れていいか、わからなくなってしまうので

敢えて、窓の四辺などから1ミリ程度の『ヒゲ』をのばして作図をするのです。

これは、世界のUCC師匠に教わった技術。


こうして切り出した側面、



まず内外を




貼り合わせます。

なお、4枚扉は、一度1枚1枚を切り取ったうえで

緑キャップで接着をして、扉を表現しています。

Hゴムの曲線は、V字に切り込みを入れてたものを、極細の丸やすりでごりごり広げました。




1週間かけて、側面4枚完成。

緑キャップは乾燥時に反るので、この状態で重しをして、一晩寝かせます。

(実際は、4枚全部が一気に完成したわけではないので、側面によっては三日ぐらい寝かせてますw)


前面。基本設計は3枚重ねですが、この上から貫通幌がつきます。



これだけだと無機質な顔ですが…




ちょっとは愛嬌がでた、かな?笑

前面は曲げなければならないので、ビール瓶にマスキングテープで巻きつけて、調教中。




このぐらいの曲げ角度。

3枚貼り合わせて曲げてあるので、一度つけた曲げ癖は、そうそう簡単には戻りません。

この状態で上にビール瓶ぐらい載せても、びくともしません。アーチ橋が壊れないのと同じ原理ですね。

緑キャップで曲げながら接着するのがポイントです。






まだ続いてますw

ご期待ください。
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SNCB AM66型電車をつくる(1)

2018-10-22 20:31:36 | --SNCB AM66電車をつくる
珍しい?SNCB(ベルギー鉄道)のNゲージ車両を作りはじめました。

残念ながら私は、3Dプリンタの技術も環境も知識も持ちませんので

今の時代に、プラスクラッチですw


作り始めたのは、こちらの電車。





リエージュを出発するツリカケ電車/Trains in Liège-Guillemins(2)


丸っこいかわいらしいスタイルが特徴の、SNCB AM66型電車です。

※正確には、夜の写真『643』がAM66型で、リエージュ駅の写真と動画『747』がAM74型なのですが、まぁ同じようなもんですw


はじめての旅行でタリースの中かから見て、もう一度撮りたい!と思った電車であり

今回の旅、一日目に恐怖を味わった…。なんとなく、特別な思い入れのある電車なのであります。

(ベネルクス旅行一日目→https://blog.goo.ne.jp/morikawa_city/e/2dc276ae425b1e610ac87f7b992b53b2


今の時代に敢えてプラスクラッチで

敢えて不人気!SNCB電車をつくるのは、面白いかな~と思った次第。

※今でこそ、激団サンポール=情景模型、という印象が定着していますが…

 いにしえの、「割り箸会」として創業したての頃は、スクラッチで車両工作などもしていたのです。

 よく三丁目の一休に持ち寄って、あれがだめこれがだめと言い合って(言いたい放題言って)ましたね。





(和歌山電軌は私、横浜市電はどちらも芋さん製作。懐かしの静岡運転会の風景でした)



思い立ったが吉日と、Jw-Cadを立ち上げて、A4の枠を書き込んだのが先週月曜日。

毎晩毎晩ちまちまちまちまと線を足して、ここまでやりました。



正確な図面なんて持っていませんから、写真から割り出して

作りやすい寸法に調整しています。

とくに全長は、実車は25メーター級なのですが、これだと適合する動力が入手困難となりますし

動力自作してみたところで、動きの悪さに辟易して

制作そのものが止まってしまうのが目に見えていますので(嗚呼オランダの猿顔電車。。)

鉄コレ20メーター動力がはまるサイズである120ミリに、大胆に調整しました。実車だと18メーター級ぐらいでしょうか。

そのため、たとえば1等室の窓が、実車は3枚あるのにこちらは2枚になっているとか…

そういった相違点が生じています。所謂『タイプ』ってやつ。

もっとも、マイナー電車すぎて、誰もツッコまない(ツッコめない)と思いますが…笑




前面。ぶさいくですねw

天地方向は15ミリで、その上に3ミリ厚の屋根がどがっと乗ります。


資料写真は、旅行で撮ってきたものの中から、ボツも含め色々と











拾ってきてますが、これだけだと足りないので

flicker様にお願いして、世界中から写真を集めていただき、それでも不明な部分は想像で補いました。


さて、作図はできましたが、いつも通り

窓桟の幅が0.4ミリしかなかったりする、なかなかの無茶設計。。。

ちゃんと形にできるか、不安ですが…

引き続き製作記としてお送りしますので、お楽しみください。

(途中で「なかったこと」になったら、察してください)


打ち出してプラ板に貼り付けるところで、スプレーのりから“蜘蛛の糸”が出ましたので、早速製作中断。。つづく。。
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【御礼】Gフェス3 お越しいただき、ありがとうございました

2018-10-16 20:00:00 | -運転会とモジュール
Gフェス3、無事閉幕しました。お越しいただいた皆様、会場でお話させていただいた皆様

素晴らしい時間を、ありがとうございました。

また、Takkyさん、幹事の卓さん、各クラブの皆様、お疲れさまでした。




初日、午前4時に会場到着。写真は6時過ぎですが、さすがに誰もいない…と思ったら、うなばらさんが駐車場で寝てましたw

岐阜メンバーにとって、東京は近くないですが、こんな機会でもなければ車でわざわざ行きませんし、いい機会です。


今回、Gフェスでは人気投票を行いました。

私の作品は二作揃って、17作品中11位。

模型としてよくできている、という点で高く評価していただけました。これは、嬉しかったです(^^)

ご投票いただいた方々、ありがとうございました、重ねて御礼申し上げます。



かぼちゃの顔も、多くの方に笑っていただけましたよw


さて、既にレポートは

卓さん、よっちゃんさんが作成されています、さすが早い。

三番煎じですが(笑)上位作品は多くの方に見ていただきたいので、

私のほうでも、各部門の上位作品を、紹介させていただきます。


しれっと自分の車両を載せて撮る、他人の土俵で相撲を取るスタイルですw

また、ユーチューバーの端くれ、でもありますので、動画もあわせてご覧ください。

(全作品の順位は末尾に卓さん、よっちゃんさんのブログ記事へリンクを貼らせていただきますので、そちらをご参照くださいw)


なお、紹介させていただく作品は、各部門賞1~3位作品

総合順位>お気に入り作品部門>アイデア部門>模型としてよくできている部門の順で紹介させていただきます。



ボシさん(星ノ森鉄道 星妻線 犬石橋梁) 総合1位/お気に入り作品部門1位/模型としてよくできている部門1位



秋深い橋梁を、とても美しく表現されていました。

この山、緑色のフォリッジを貼り付けて、上から塗装をしているのだそうです。なるほど

製品で秋を表現しようとすると、どうしてもどぎつい色になりがちなところ、とても自然な色合いになっていて、納得です。

(今回の上位作品は、紅葉を塗装で表現されていましたね)

Gフェス3 ボシさんモジュール




イツローさん(農村の初秋) 総合2位/お気に入り作品部門2位/模型としてよくできている部門3位



すべての植物にこだわった作品。稲は1本1本手作り、

樹木は針金、ご神木の作り方を伺いましたが、私の根気では絶対に無理ですw

既製品は線路だけ、かと思いきや、同じクオリティの農家は既製品改造とのことで、二度びっくり。




もはや実景ですね。テーマが被って、完全に喰われたな…といわれましたが、まさにその通り。

素晴らしい作品でした。近くで見れて良かったです。

背景板は私の用意したものですが、私の作品よりも溶け込んでますよ…くそぅw



会津ヨシ!藩主殿(縁側で月見) 総合3位/アイデア部門1位



アイデア部門ぶっちぎり!の105票を獲得したのは、藩主殿の作品。

これ、センサーがついていて、列車が来ると手前の障子が開くんですw

もはやNゲージではなくドールハウスの趣ですね。この発送はすごい。




強烈なパースがつけられていますが、こうして見る分には違和感がありませんね。

そして私は発見しました。右手前の座布団の下に…



よっちゃんさん(紅葉と落ち葉) お気に入り作品部門3位



私もお気に入りです、紅葉もそうですが、カチッとした作風とテーマがマッチしていたように思います。

落ち葉の表現がすごかったですね。




建物類は内部まで表現、当然に照明完備。すごすぎます。

仕損品、捨てる前に、僕にくださいw



卓さん(山だってできるもん) アイデア部門2位



露出をミスった、わけではありません。

ボックスジオラマというのだそうで、箱の中を覗き込むと、線路が通っているという構造。

最初製作途中に見たときは、正直、紅葉の色どぎついな~と思っていましたが、なるほど

夜景で消えないように、わざと濃い目に塗っていたのですね!

一人で納得。

でも、これいいなぁ、視線と遠近法は私の中で永遠のテーマだと思っているのですが、

こうしてみる方向を限定すると、面白い表現ができるんですね。

※文章が長めなのは、外側の箱を撮ってないのをごまかすため。



アイコさん(Nightmare Before Christmas) アイデア部門3位



イラストの世界ですね。はじめにイメージスケッチを描いてから製作されているとのことですが、

こういうのが創りたかったんだなぁ、というのがすごくよくわかりました。

かぼちゃは1個1個樹脂粘土で作っているそうです。ひぇ




私個人的なお気に入りはこちら

Nでゾンビの表現がある作品って、はじめて見た気がします。

血もすごいですが、お墓や地形、枝ぶりまで、抜かりなくハロウィンしているのには脱帽でした。



鉄っちゃん倶楽部(綾戸峡 - 第四利根川橋梁) 模型としてよくできている部門2位

Gフェス3 鉄ちゃん倶楽部鉄橋モジュール


鉄橋の精密さもすごいですが、岩や水の表現がすごかったです。

自然なものを自然につくるのは難しいですが、それをやってのけて

かつ鉄橋という人工物と違和感なく融合させているのが、すごいなぁと思いました。

途中でキハのエンジン音らしき音が入っていますが、模型から流れているのではありませんw


NS hondekop through Japanese river(N-scale)



さて、あっという間の二日間、楽しかったです。




今後の活動予定

おそらく来年5月の静岡トレインフェスタには、出展があると思います。

今回東京まで来られなかった、とくに西日本の方は、Gフェスと同等の展示が予定されているそうなので

こちらで、実際に作品をご覧いただけると思います。ご期待下さい。

その後は、来年8月のJAM?軽便祭に出ようという計画もあるようで。

何にしても、まだまだ楽しい模型ライフを送れそうです。素晴らしい仲間に感謝です。

これからも遊んでください。


その他諸々撮ったもの









Gフェス3 拓さんモジュール




↑芋さん製作モジュールの『からんだ様』禁断のどアップ掲載w


※全作品が見たい方は、こちらへどうぞ(ひと様のブログですがw)

→卓さん『ホビーセンターカトー・Gフェス3・秋コンペ結果発表』

→よっちゃんさん『Gフェス3… 人気投票の順位発表』
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10/13.14 ホビーセンターカトー東京『Gフェス』に出展します。

2018-10-11 00:00:45 | --モジュール「XXXXモジ」


直前のご案内となり申し訳ありませんが…

今週末、10/14~15 ホビーセンターカトー東京にて

『Gフェス3』と題して、合同作品展示会が行われます。

私は所属している「激団サンポール」の一員として、恵那峡交通シリーズから二作品を出展。


今回はテーマ「秋」ということで、各メンバーが競作をしています。

当日は会場での人気投票なんかも行われる予定。

私は二日間とも会場におりますので、お近くの方、ご都合がよろしければ

ぜひホビーセンターカトー東京まで、お越しください。




↑案内のチラシです。HPはこちら

http://www.katomodels.com/hobbycenter/blog/tokyo/000630.php


あわせて、「サロコン」と題しまして

113系に“ありそうでなかった”サロ=1等車を一部メンバーで競作しております。

私もやってますが、ネタは当日のお楽しみ、ということで…

(実は、先ほど塗装に失敗して、涙目で記事を書いておりますが…泣)




当日私の出展する2作品になります。

これに背景板がつくのですが、肝心の背景板は現在プリントパックに発注中…ということで

これも当日間に合うかどうか…w

旅行記を書くのに時間をかけすぎました。

(ベネルクス旅行記、よろしくお願いします!→https://blog.goo.ne.jp/morikawa_city/e/86d9873d910615d66b976e3710b74da6


ところで、この二作品が並ぶのは、じつははじめてのことです。

こうして並べると、いつもと違った風景が見られて、面白いものですね。



こんな感じです。


また、出展にあたって少し整備をしています。

一番は、前回『かぼちゃの木』と評判酷評だった柿の木の柿を、作り直すこと。

とりあえず木にたわわに実っていた“かぼちゃ”を、全部取り除きます。



↑さっぱりしましたね。




↑廃棄カボチャはトラックで運ぶ…笑

ちなみにこのトラック、ベネルクス旅行のときにユトレヒトの模型店で買った

自分へのお土産です。ちなみにこれ、もう1台買っていて、そちらはこんな感じに配置。



いつもは日本車のナンバーを貼るのですが、時間の都合でパスします。。


(あと、↓のDB?の電気機関車を買ってきました。旅行記にも書きましたが、やさしい店主さんがかなり値引いてくれて、格安でした)




ちょっとそれましたが、柿の実です。

粒の小さめのバラストを、オレンジの塗料で染めて、

柿に見立てることにしました。

で、このバラストを、1粒1粒ひろって、木の枝にゴム系ボンドでくっつけていくのです。



ちょっとしんどかった。ですが、出来栄えはこんな感じで…

もう“かぼちゃの木”とは、言わせないぜ!笑




せっかくなんで、撤去したかぼちゃには



顔を書きます。え、見えない?




ほれw

口のギザギザは、デザインナイフの先っちょに塗料をつけたものを

スタンプの容量で押し当てて表現しています。

なかなか、やるでしょ?笑


これは、モジュール内のところどころに配置。



秋の競作…ということで、ハロウィン仕様に(ちょこっとだけ)してみました。

あ、かぼちゃの葉っぱは、100均のよくわからない緑のやつで表現しています。


ではでは、週末

ホビーセンターカトー東京で、お待ちしております。

(私は金曜徹夜で行きますから、土曜の午前中などは死んでいるかもしれませんが、会場には、両日とも終日います。。)
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ベネルクス国境の旅(15)帰国日に、事件発生

2018-10-07 19:57:04 | ★2018ベネルクス国境の旅
>>2018ベネルクス旅行の目次はこちら



■大陸の、夜行列車をみる

9/13(木)の朝。本日17時過ぎの羽田便で帰国します。

コブレンツからフランクフルト空港までは、インターシティで2駅、約1時間の距離です。

今日は雨。本当は、コブレンツの観光名所ドイチュスエッグを眺めて帰ろうかと思っていましたが、

雨では仕方ありません、フランクフルトに早めに移動して、中央駅で列車を眺めることにしましょう。


で、まずは早朝のコブレンツ駅から。

二日連続早起きですが、今度はコブレンツ駅を7時8分に出発する

夜行の豪華列車『ナイトジェット』を見に行きます。


ナイトジェットは、オーストリア国鉄の運営する夜行列車です。もともとはオーストリアと周辺諸国を走っていたそうなのですが、

2016年にドイツ鉄道が夜行列車をすべて廃止した際に、いくつかの路線を引き取って運行しているのだそうです。

オープン・アクセスだと、こんな芸当もできてしまうんですね。JRバスの廃止路線を名鉄バスが運行するような感じでしょうか。


現在も結構本数が走っており、現在も夜行列車網を拡大させている頼もしい存在です。

(見てもアレかもしれませんが、公式ホームページ https://www.nightjet.com/en/

コブレンツには7時6分の到着です。発車案内では「EN(ユーロナイト:ドイツ鉄道が運行していた夜行列車)」として案内されていました。

ホームにあがると、既に到着していました。



これが、ナイトジェットです。

一晩走ってきて、小休止といった感じ。




いいですね、寝台列車が走っているという事実もそうですが、

よーく見ると古いのから新しいのから、色々なタイプの客車が連なっていて

ブルートレインとはまた違った趣がありますね。




9両編成でしょうか。一部にオーストリア国鉄カラーの客車が挟まっていますが、あれは座席車でした。

夜行寝台列車ですが、寝台車から座席車まで、様々なタイプの客車で需要にこたえますといったところでしょうか。




ところで、前のほうを見ると、何やら客車ではないものが。




おー!車運車ですよ!

この列車、自動車も一緒に運んでしまうんですね。

日本でも一昔前まであった「カートレイン」のようなものでしょう。




車運車があり、ごちゃまぜ客車が連なり…

この、何でもありの、ごった煮感が

ヨーロッパらしいと思うのですが、どうでしょうか。

なお、内装はきちんと改装されていて、動くホテルと形容されているので、ご安心ください。




牽引はオーストリア国鉄のタウルス型機関車です。

こんだけの長編成を1両で牽引できる、パワフルなやつですが

その気になれば200キロ以上の高速も出せる、ツワモノとのこと。




車運車3両も繋いでるんですね。しかも、雨ざらしw

日本のカートレインは、すべて有がい車にフォークリフトで乗せていたと思いますが

そこらへんは、法律とか考え方の違いなのでしょうね。

(機関車次位の車運車なんか、パンタグラフから飛んでくるスパークやら何やらで、汚れないのでしょうかw)

oebb NightJet leave from Koblenz




■コブレンツからフランクフルトへ…行けなかった

さて、ホテルで準備を済ませ、チェックアウトして再びコブレンツ駅へ。



昨日お世話になった、ルクセンブルク国鉄の2階建電車が停まっていました。




かっちょええんだかどうなんだか…微妙なデザイン(嫌いではないですが)


で、この電車、行先がなんとデュッセルドルフ



どうやら昨年11月に、ルクセンブルクからデュッセルドルフまで直通便が設定されたようです。

デュッセルドルフって、ここからあと2時間ぐらいあると思いますけど。結構な長距離を走るんですね~

(日本だと、線路使用料がどうだ、とか問題になりそうな運行です。ルクセンブルク国内を走るのは30分ぐらいのものですからw)




ドイツ鉄道の車掌さんが犬をかわいがる之図

割とよくみた光景です。


※ドイツ鉄道の車掌さんの特徴

・喫煙率が高い(インターシティ発車前のホーム、喫煙所に行けば大概いますから、何か聞きたいことがあれば喫煙所に行くのがいいですw)

・動物をかわいがる(野良犬、野良猫、ホームでかわいがる姿はよく見かけます)

・何か悪いことがあると、あからさまにテンションが下がるが、ぎりぎりまで言わない(なんとなく雰囲気でわかることはある)



さて、本日はこの旅ではじめてICE、インターシティ・エクスプレス(イーツェーエー)に乗車します。

ドイツ鉄道の誇る最高サービスの、フラッグシップトレインですね。

座席指定は2列窓側の席でしたが、既に先客がいて(しかも、男性が奥さんと二人で座っていて)

私が通りかかるとあわててコーヒーをもって動こうとされるのですが、一人掛けの席が全然空いてましたから、

ノーノー、オーケーオーケー!エンジョイトリップ!アイヒア~と言って席を譲ったところ

あとで通りがかりに、Thanks kind!といって、5ユーロを置いていきました。なんていい人だ。

※5ユーロは座席指定料金です。




ICE、すごいですよ、乗車したとたん車掌さんからメニュー渡されるわ、コーヒーでてくるわ

注文すればビールや食事も席でできるんですね。

残念ながら朝食を食べてきたので、おなかいっぱい、

コーヒーをもらって(コーヒーも紙コップとかではなく、ちゃんとした食器のガチのやつ)ドイツの車窓を眺めておりました。


と、何やら車掌さんがドイツ語で、にゃらにゃらにゃら~としゃべっています。

おっと?不穏な空気だぞ?


やがて、止まりまして。動く気配がなくなります。

おっとぉ?と思っていたら、英語放送で、この先の線路に重大な何かがあって、フランクフルト方面へは行けなくなった。

我々はいったん、コブレンツ駅に戻る、申し訳ないが、急いでいる人はこの駅で、タクシーに乗り換えてくれ、と

ええええええええ


確かに、DBナビゲーターを見ると、1.5時間遅れの文字が



そんなこと、ある?

コブレンツまでもどって、その先どうなるの?と聞いたら

線路点検が終わるのを待つ、とのこと。

なるほど、それまでレストランでも…ってことですかね

いやいやいやいや、それで点検終わらなかったらどうするのさw


飛行機は17時。まだまだ余裕はありますが、戻るのはなんとなく不安だったので、ここで飛び降りました。

本来はICEが停まるような駅ではなく、ホームは低いので、文字通り『飛び降り』ですw


このとき、先ほどの男性が、私のほうにきて、空港へ行くのか?とか、何時のフライトだ?金はあるのか?と

色々親切にしてくださったのです。

そのうち、トラブル大好きドイツ人wですから、1等車の車内の色々な方が、あーしたらいい、こうしたらいいと

教えてくれたのでした。

・この駅から、渡し舟で対岸に渡ると、ローカル線があって

 それなら、もしかしたら動いているかもしれないけど、保証はできない

・コブレンツからケルンに行けば、ケルンからフランクフルトまでの高速線があって

 そっちが動いているなら、それに乗ればいい

 もしかしたらこの電車もそうするのかもしれない。

・タクシーに乗ったほうがいい、払い戻しが受けられるはずだから、窓口で聞いてみなさい

 27号車?に大きい車掌さんがいるから、その人に聞いてみるといいわ

最終的には、やっぱりタクシーがいいよ、ということになって、私は下車を選択したのでした。

降りるときも男性が、幸運を祈る、とスーツケースを下すのを手伝ってくれたり。

いざ自分がトラブルに巻き込まれると、こういったドイツ人のやさしさは、本当にうれしいものです。




で、ここはどこだ?w

グーグルマップをみると、ビンゲン(ライン)駅とのこと。




一応ドイツ鉄道が急遽手配したと思われるPOLICEの方と

DBのチョッキを着た職員さんがいて、安心はできました。

物は試しとDBの方に聞いてみたら、私はセキュリティだから運行のことはわからないとバッサリ。冷たいなぁ


こういうとき、ドイツ人はどうするのかな~と思ってみていたら、

ぞろぞろと近くのレストランに入っていくではありませんか。

どうせ列車が来ないなら、飯でも食ってしまおうと、そういう心構えなのですね。

正解だと思います、人身事故で止まって駅で何時間もイライラするぐらいなら、そっちのほうが正解だね。



■また、人に助けられる


さて、私もそうしようかと思いましたが、やはり空港まで行けるかどうかが不安で。

駅近くのタクシー乗り場に行ってみたものの、タクシーは全部出ていった後。

どうしようかな~と困っていたら、近くのおじいさんとおばさんが、タクシーを手配してくれまして。

(最初は、呼んでやるから金よこせ、的なやつかと思ったんですが、どうやらそうではなく…

 騒がしいから出てきたら、大変なことになっていた、この辺はタクシーめったに通らないから、呼んであげるよ、という親切。

 逆に、チップを渡そうとしたら、ノーノーノー!といって、受け取ってくれませんでした。なんだっけな、ノープロブレム~的なこと言ってた)

ということで、図らずも

“アウトバーンをメルセデスで疾走し、空港に乗り付ける”という

たいへん貴重な経験ができたのですw


本当に、この旅では人に恵まれまして。

タクシーの運ちゃんも、とてもやさしい方でしたよ。

聞いたよ~大変だったね~でもドイツ鉄道はいつもこうだからね、とか

ドイツ人はやさしいでしょ?とか

飛行機の時間は何時?と聞かれて、17時と言ったら、じゃ急がなくていいね~安全運転で行くよ!と

アウトバーンを195キロで“ゆっくりと”走ってくれたりw

最初はドイツ語のニュースを聞いていたみたいなのですが、途中で、これは君はわからないよね?と言って

クラシックかなんかのチャンネルに変えてくれたり。


これは文化の差なのかもしれませんが…

彼ら、前を見て運転しないんですねw

追い越す車に手で合図したりとか、同僚のタクシーを見つけるとなんか話したりとか(195キロでw)

こちらと話をするときも、興味あると平気でこっちをくるっと向くんですw

お願いだから、前向いて…とw

でも、危ないことはまったくなかったので、プロドライバーだなぁ~という感じでした。






無事、14時過ぎにフランクフルト空港到着。

あれ、なんやかんやで出発3時間前ですか、ええ時間になりましたね。

(当然ですが、今更フランクフルト中央駅に行く気力は、残っていませんでした。とりあえず到着できたことがうれしくて…笑)


タクシー料金、300ユーロぐらい請求されるかな~と思っていたら、130ユーロでした。

安くはないですが、60キロの距離を乗ったことを考えると、意外と安い?

(後で調べたら、東京駅から成田空港ぐらいの距離を乗っていたみたいです。東京駅から成田空港ってタクシーでいくらだろう?)




何にしても、無事ここまで来ることができて、感無量なのであります。

そしてこれは同時に、5泊6日ベネルクス旅行が無事遂行されたということでもあります。

すべて自己手配の旅、色々なことがありましたが、

こうして何事もなく(何事は、ありましたが…ともかく)出発地点に戻ってこれたのは、とてもうれしかったです。

こんなに達成感のある旅は、はじめてですよ。


最後に、お土産を買って、時間が少しあったので

初日に行かなかった、Frankfurt flugharfen fernbf駅を見て、帰国しましょう。


■帰国



の前に、腹ごしらえ、カリーブロストですよ。めっちゃうまいぜ。




はい、こちらが、Fernbf駅(長距離列車駅)です。

ね、めちゃんこ綺麗です。


向かって左のエレベーター、満員で、1階と2階の中間に停止してましたが、

あれは、大丈夫だったのだろうか…笑





旅のラストにICE。結局、6日間いて1時間ぐらいしか乗らなかったですね~、ICE




さて、帰国します!

出国手続きを終えた先で、バイスブローストとビア






ふたたびLufthansaで、羽田へ。

帰路を羽田にしたのは、フランクフルト-中部便が飛ぶ日が限られることと、中部に朝8時という微妙な時間設定のため。

羽田便なら、フランクフルト17時で羽田に13時着ですから、その日のうちに時差ボケ解消しつつ、自宅に戻って片付けが十分できるのです。


で、10時間のフライトを終えて、羽田に到着。

(私の席のモニターが壊れていて、10時間暇を持て余しました…ほとんど寝てたから、まぁいいですが)


羽田の入稿審査、お役所~って感じが、やっぱり日本ですね。

早速トイレのウォシュレットではしゃいでいる外国人を見ましたw

日本ですね~。




空港駅で。お!黄色い京急がお出迎えです!

なんかいいことあるな。




SHINKANSENで羽島へ戻る。

(前のサラリーマンさん、その恰好ができるのは、日本だけですよ~と、心の中で忠告)


さて、長いようで短いようでな5泊6日(初日の中部空港宿泊も入れると、6泊7日)の旅がおわり。

多くのことを、学んできました。

自己手配で、海外の国境鉄道を乗りまくる、という経験は、なかなかできることではないでしょう

したい人も、いないかもしれませんが…w

とにかく、この経験を、一人でも多くの方に共有したいと思いますし、

これを読んで、ちょっと行ってみようかな…という方が一人でも増えてくれると、面白いかなという思いで

ここまで、書いてきました。


鉄道模型をやっていても、圧倒的に日本型が中心で

海外の鉄道って、人気ないんですよね。なんでかわかりませんが。。

もっと鉄道趣味を通じた、日本と海外の交流が盛んになるといいな、と

そのきっかけに、本ブログが役立つと嬉しいな、と思いながら

いったん完結させたいと思います。


書くのもなかなか大変でした…でも、書きながら色々調べるのも楽しかったです。

来年は、どこの国に行こうか。

とりあえずベルギーの鉄道は、もう一回ちゃんと見ておきたいな、と。


これからは、旅の中で感じた

私の目から見た、日本と海外の文化、鉄道の違いだとか

未公開になっている写真の公開とか

出発からおよそ1か月経ちましたので、今思っている反省点とか

そういった内容で、ぼちぼち記事を更新していければよいなと思っています。





(で、これ、本にしたいw)


★2018ベネルクスの旅 各記事へのリンク★
(序)準備編~ドイツまで
(1)ドイツからベネルクス入国まで
(2)リエージュの吊り掛け電車達と、オランダ国境の街
(3)ベルギーを大移動、屋根のない博物館へ
(4)芸術の駅へ
(5)芸術の街からオランダへ
(6)オランダは自由の国(いろんな意味で)
(7)風車の村
(8)フリッツァー事件
(9)アムステルダムで鉄道を見る
(10)ユトレヒトで、もっと鉄道を見る(散策編)
(11)ユトレヒトで、もっと鉄道を見る(鉄道博物館編)
(12)ドイツへ戻る。。。。
(13)コブレンツと、ルクセンブルク(前編:鉄道編)
(14)ルクセンブルク(後編:観光編)
(15)帰国日に、事件発生<本記事>
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