おいしい国ブルガリアでのフボボな生活

ブルガリアのこと、まだ忘れ難く・・・
でも、アラフィフからまた新たな挑戦をはじめます!!

いよいよ温水が止められる?①

2008-10-28 22:12:49 | ニュース

9月のある日の朝、ウチのヴホッド(入り口)にこんな貼紙が・・・

Noticefromtets この紙はトプロフィカツィア、つまり温水を供給する会社からのもので、このヴホッドの全23アパルタメントだけで3万レバ以上ものザドゥルジェーニエ(未払い分)があると書かれています。びっくり!! 以前にも書きましたが今住んでいるアパルタメントだけでも何千レバも温水代を溜めてるのに、ナント!全23軒中13軒に未払いがあった!! このヴホッドだけかな~、とそれとなくほかのところも見てみると、全部ではないけどほかのところにも同じようなのが貼られてた・・・ 友人たちに聞くと、7丁目のヴェリカは「あ~、ウチのほうにも貼られてるわ。4000レバも溜めれるのよ~」、6丁目のヴァーニャも「ウチもいるわ、そういう人。もう何千レバも溜めてるの」 

う~む。どうも普通は「何千」という単位らしい・・・ でも、ウチのヴホッドは3万レバ以上以上・・・ やばいなあ~これは。これじゃあまず先に温水止められちゃうよ・・・でも、ウチの大家のエンカが分割で未払い分を払い始めたとしてもほかの溜めてる人が払わないと結局は止められちゃうのかなあ・・・

このトプロフィカツィアからの知らせによると、あまりの未払いのため、この温水を作るのに必要な天然ガスを供給する「ブルガルガス」という会社がガスの供給をストップすると警告してきたんだそうです。そしてこの紙が貼られて2~3週間で、これが貼られたブロック全体の温水が止められてしまう危険性があるらしい・・・ エエ~ッ!? それじゃあ正直に全部払ってきた人もろとも止められちゃうの? 何て不公平な!! でも、もうこんなにたくさんの未払い分どうにもできないし・・・

でもどうしてこんなに公共料金の支払いをシブる人が多いのかな? 同じヴホッドのバーバ・ターニャに聞いてみると

「昔はトプロフィカツィアは国営だったでしょ。その頃には支払わなくてもちょっと理由を説明すれば許されたのよ。それにすごく安かったしね。でも今はもう国営ではないし、その上物価の上昇に年金がついていかないから普通に払えない人が多くなってるし・・・ まァお金があっても払わない人も多いけどね。」

な~るほど。日本人の私にはちょっと理解し難い「払わなくても許してもらえるシステム」!! だから資本主義の世の中になっても「払わなくても許してもらえる。許されないなんてとんでもない!」と考えてるんだな・・・ それに水道管一本がヴホッドすべての家を巡ってゆく方式も、「払っても払わなくても結局水は止められない!」という安心感を人々に与えているようです。貼紙には「この21世紀の世の中に温水を止められて原始人のような生活に逆戻りしたいのか?」なんて書かれてるけど、このシステム自体が結構「前時代的」というか「原始的」に思えるんだけど・・・電気は1軒ずつだから払わないと即止められるのでみんな必死に払ってるんだけど・・・

このソフィアのトプロフィカツィアの話、9月中はけっこう大きな騒ぎになりましたが、一応「ブルガルガス」がとりあえず今はすぐにガスを止めることはしないと本格的な冬を前に「大人の判断」(?)をしてくれて、少しホッとしています。(つづく)