しろみ茂平の話

郷土史を中心にした雑記

平和の群像(二十四の瞳)

2021年03月14日 | 銅像の人
場所・香川県小豆郡土庄町






子どもの頃、映画は娯楽の王様だった。
映画を見ることが一番の楽しみだった。
その後テレビやビデオでも映画を見ろことができ、笑ったり、泣いたり、感動したり、家でできるようになった。

好きなのは東映の痛快時代劇で、剣を振り回して悪者を斬るのが見ていて楽しい。
その分野でいえば内田吐夢監督、中村錦之助主演の「宮本武蔵」が最高傑作と思っている。


では時代劇や現代劇を合わせて最高傑作は?
となると木下恵介監督、高峰秀子主演の「二十四の瞳」、これが戦後の邦画の最高傑作に違いない。
映画の終盤、目が見えなくなって復員した磯吉(田村高広)が写真を指さして「この写真はな、・・・見えるんじゃ」のシーンには、
いつ見ても目から涙が飛び出してくる。






DVDも販売されている、宣伝文句は

「日本中が涙した 名匠・木下惠介 後世への最大遺物」。

そう思う、”後世への遺物”に異議はない!





撮影日・2007年5月3日



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林芙美子

2021年03月14日 | 銅像の人
場所・広島県尾道市





尾道は何度行っても飽きない街だ。

海と坂道と船とお寺、千光寺山と向島、そんなものが同居して魅力が尽きない。


街角や海辺の通りには、多くの彫刻作品が並んでいる。
その中に、別格の雰囲気で林芙美子の銅像が建っている。


戦前から人気作家で、日中戦争では”芙美子さん、武漢一番乗り”と従軍作家で戦地に派遣されている。

戦後はいろんな作品が芝居や映画化され、名が新聞や女性週刊誌によく掲載されていた。
中でも有名だったのが森光子の舞台「放浪記」。







有名な作家・林芙美子だが、未だに一冊の本も読んだことがない。
読まず嫌いなのか?
どうも女性が好む小説で、男性むきでないような思いこみをしている。




しかし、この言葉だけはよく知っている。

花の命は短くて苦しき事のみ多かりき


花の命が短いのはわかるが、苦しきことのみの部分は辛い。





林芙美子

山口県下関生まれ。
九州から山陽地方を転々とし、大正11年上京。
女工・女給をしながら文学に親しみ、昭和3年『放浪記』を発表。
庶民の哀楽を描き人生派といわれた。

「日本の銅像」  金子治夫  淡交社  2012年発行




撮影日・2016年7月30日

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