大仏次郎さんの『天皇の世紀』を読んでいると、音読みはOKだけど、訓読みは不安になる漢字が多いので、ネットに頼ることになる。
そんなのどうでもいいから、大意が分かれば読み飛ばせばいいのだけれど、知らないことを知っていくのは認知症防止になるし、毎日やっている。
その中で、最近、冤罪の「冤」を訓読みすると「ぬれぎぬ」とか「あだ」になることを知った。ぬれぎぬは当用漢字では「濡れ衣」だが、今日、行きつけの薬局で処方箋の薬を受け取り、尿意をもようしたから、トイレをお借りしたら小さなご老人女子に罵詈雑言を浴びせかけられた。
僕は何も悪くない。トイレのドアがかすかに開いていたから、ノブを掴んで手前に引いただけなのに----。そこのトイレは占有面積が広く、ドアから便器まで1.5メートルほどある。前のめりになって、慌ててパンツを上げながら「なんだぁ〜っ、お前〜っ、ノックもしないでトイレのドアを開ける奴があるかぁ〜っ、常識ないなぁ〜」と、今にもこっちにやって来そうだったので、僕は(あぁ〜、今日の僕はついてない、とぼやきつつ)ドアを閉めて、さっさと薬局を後にした。
本当は、通院の後にコーヒーショップでのんびりと読書をするつもりだったが、プルーム・テックを買う以外のわき道をやめて帰宅し、軽くお酒を飲みキュウリとナスの浅漬けを作った。そこで、やっと「冤(ぬれぎぬ)」「濡れ衣」を被ったイヤな感情を払拭できたのだ。それにしても、あのおばあちゃんの勢いには脱帽だな!