大阪鋼巴球迷的博客(だあばんがんばあちうみいだぼーくぉ)

熱烈なるガンバ大阪サポの筆者が、世界で最も多くサッカーファン人口を持つ中国にガンバの名前を広めんと日中二ヶ国語で発信する

互いの修正で引き締まった内容の川崎連戦の最終戦

2014-10-20 00:35:11 | ガンバ大阪
短い期間に3回対戦となると、流石にお互い手の内を分かっていて、相手のストロングポイントを消してくるなというのは痛感させられた。これは、欧州なんかでも、同国同士の強豪が、リーグ戦やCLなんかと合わせて3連戦ともなるとよく見られる現象ではある。

実際、右サイドへパトの抜け出しにしても、左SB登里だけでなくCBの谷口まで寄せられて対応されていた(とはいえ、決勝ゴールとなる一連の連続CKを呼んだのは、パトだけでなく、大森ぼポジションチェンジによる飛び出しによるものだが)。

ただ、そうした連戦の最終戦においては互いの修正箇所を意識し、パスサッカーということで比較されがちのガンバと川崎との相違を観察出来たという意味においては、非常に濃厚な90分であったと言える。

ナビスコの等々力ラウンドで喫した久しぶりの公式戦での敗戦を受けて、こちらも川崎にやられた形をキッチリ修正はしていた。川崎のパス回しは、ブロックの大外で五角形或いは六角形を形成するんだけども、サイドに二三人で狭いエリアを突破するとか一方のサイドに敵を引き付けるといったものではなく、あくまでも守備側のスライド対応でズレた所へ勝負パスを入れる布石でしかない。

これを逆手に取り、健太監督が採った対策は、

1.レナトに対して、阿部米倉の2枚を当てて縦を切る
(ヒガシが見せたビッグセーブはこの2枚が抜かれた唯一の場面だったが、クロスのコースをキッチリ限定していた)
2.それで川崎のパス経路を中央に戻し、楔パスを入れてきたところをカットする

といったもの。2についてはコンちゃんが居なかった分だけ、鯔一枚が押し上げてパスコースを限定するのはなかなかままならなかったが、終盤時間限定で明神がそのタスクを担った。

この試合見た目1番危なかったのが前述したようにレナトに突破されたところからの速くて低いクロスに小林に合わせられたのをヒガシがセーブした場面だった。ただ、後半に入ってからは、ギアを上げて、守備意識をより高め、先制後は2トップまでもが憲剛大島のWボランチのところをチェックしていたことで、全体的に守備意識が高まっていた時間帯での事だった。

そう考えると、実は寧ろ前半の方こそが、潜在的に危ない場面があったんじゃないかとも言える。オフサイドは取れたものの憲剛が小林に出したスルーパスの場面はキチンとラインコントロール出来ていたものの、憲剛に対して2トップがプレスバックしていなかった。まあ、そんなんだから前半無失点で折り返せたのは大きいけども、川崎の攻撃力を抑えるにはFWの献身的な守備も必要だと思わされた。

多分、2トップが鯔を見るという約束事については、連戦を見る限りでは、時間帯(あまり長くやると体力的にも厳しく、かつフィニッシュまでに体力を使い切ってしまう)や状況を見て運用することを健太監督は考えていたかもしれない。それがあったからこそ後半頭に宇佐美がフィニッシュに絡み出していたし、宇佐美がゴールを決める確率と、憲剛大島から起点の勝負パスにやられる確率とを天秤にかけて、宇佐美を下げて守備で試合をコントロールする方を健太監督は決断したとも言える。

反対に川崎の風間監督って、そういうFWの守備のコントロールというのをあまり意識はしていないのかもしれない。だからこそこの試合でも大久保森島のコンビではこちらが中盤の底にいるヤットにつけるパスのコースをケア出来てない分、ヤットがそこで展開できてしまう。こんだけヤットを気持ち良くプレーさせるとセットプレーでのキックの精度も上がってしまうわけでねw

これは恐らくFWには得点の仕事をしてもらう為に守備をある程度免除しているということなんだろうけども(そういう特権を享受していて自分だって穴を少しずつ空けてるけども、ウチのことを穴だらけと言い切ってしまう嘉人クンってさぞかし偉大な選手なんでしょうね)。

川崎の場合守備での約束事と言えばセットプレーの守備は全員戻ってゾーンで守るということではあるんだけども…そこはヤットがニアの守備を上手く動かして最後ヨネが決勝ゴールを頭で叩き込んだわけで。

まあ、革命軍の場合ポゼッションによって守備機会を減らすという基本思想がありそうなんでね。多分、大外での五角形に拘るのも、守備に切り替わった時の安定した形を意地するっていう考えもあるのかもしれないとも思った。というのも、ウチらでやってるような狭いエリアで三角形作ってディフェンスを引きつけておくとか、その狭い片方のエリアをユニット組んで突破するとかいう形跡が革命軍のパス回しには余り見られないからだった。

ところで、FWの守備に関してなんだけども、川崎との連戦を通して改めて痛感させられたのは、FWの守備する程度というのをチームの中に如何に組み込むかという事が大事なわけで、そこを無視して単純に宇佐美とか川崎の2トップが守備しないという事実だけをあげつらうのはどうなのよ、って話。そんなに守備するFWが好きならセレッソの永井杉本のコンビはそれだけでもっと評価されるべきなのにねえ…例えば同日に行われたアウェイの鳥栖戦で前半5分過ぎに永井のオサレヒールのシュートが外れたけども、高い位置でボールを奪った理想的なカウンターだったわけ。その起点は杉本が鳥栖の最終ラインに前プレかけたところによるもの。その他彼ら二人は検診的に守備して、鯔に入るコースをケアのしている。

ただ、皮肉なことに、というかそのせいで決定力を欠くことにはなっているんだけどもね…まあ、各チームそれぞれやり方があるから、セレッソのやり方が一概にダメだと言うつもりはないけども、宇佐美に関して守備力がどうこうなんていう声が日増しに高まるもんなんで、一度考え直してみたら、って思うわけですよ。

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