大阪鋼巴球迷的博客(だあばんがんばあちうみいだぼーくぉ)

熱烈なるガンバ大阪サポの筆者が、世界で最も多くサッカーファン人口を持つ中国にガンバの名前を広めんと日中二ヶ国語で発信する

大阪德比 大阪櫻花 2-2 大阪鋼巴 -相手のスタイルがこちらのポテンシャルを引き出してくれた

2014-04-13 23:40:31 | ガンバ大阪
コンちゃんの負傷によって、ヤットがボランチに下がることによって、ボールが廻るようになったのは皮肉なものであるが、序盤の内容を見る限りにおいては、基本健太監督は、パッキャオとのタイトル戦において右足を負傷してアウトボクシングを余儀無くされたブラッドリーのようなものを目指していたということではないか?まあ、ダービーでそんな腰の引けた戦いぶりで良いのかと言われればそうなんだけども実際には健太監督の思惑を遥か斜め上に行く展開でしたね。

途中からボランチに下がったヤットだが、最近とは異なり、この試合でのヤットは比較的安定したメンタルで試合することが出来ていた。今までは軽い守備で穴を開けたり、らしからぬパスミスでピンチを招いていたのだけども、そうならなかったのにはわけがある。

録画で改めて見直してみると、ヤットがボールを裁く中盤の底であまりフォルランはチェックに行っていない。その分柿谷が守備に奔走し、ボランチの山口(最初の失点はフォルランのシュートがうまかったとはいえ、どちらかと言えば彼のフリーランにやられてる)までもが前に出ざるを得ない状況となる。ちなみにこの蛍クンの運動量って半端なくて彼がピッチのいろんな所に顔を出すような状況っていうのはこちらにはチャンスは増えてくるわけですが。

実際ウチの2点目だって、山口がサイドをケアして彼がスローイン投げた後の前プレから始まっているわけなんだけども、この時ボラがサイドへ流れたらバイタルで一人空くわけで(実際そういうリスクあるから欧州ではボランチのサイドへのケアを嫌がる監督は多い。逆にJでは、ミドルの精度が全体的に高くないからこそボランチがサイドをケアすることが多い。正確なミドル打たれたらそれはしゃあないということ)、そういう時には前線からフォルランか柿谷のうちどちらかが下がってケアしないといけないと思うんだが…ウチの健太がセレッソの監督なら絶対それは求めるだろうけども、だからその分決定力は下がるのかもしれないが…

まあ、阿部ちゃんの勝ち越しゴールは相手のちょっとした綻びを突いたものだが、そこに至るまでに、ヤットとパンチの、前プレが効いていた事も付け加えておこう。パンチって色んなタスクを課されすぎて可哀想なくらいなんだけども、この前プレと、下がってワンタッチポストで偽9番的なタスクはきちんとこなしてくれている。

まあ、そんなこんなで相手はこの日2得点決めたフォルランを下げることは出来ないし、途中から柿谷をトップにおいて勝負させるにしても去年のような「待ち」に徹せさせられない分、こちらには好都合なことではあったけどもやっぱり仕留める力は残っては居なかったのは残念。

ただ、それでもダービーが好勝負たり得たには、セレッソにもよるところが大きいわけで、それはポポ軍曹は相手の弱点云々よりも自分らのサッカーを貫く方向に持って行こうとするからではないか?実はここ2試合で(ナビスコ清水戦並びにリーグでの鹿島戦)でヤットは守備時において食いつく悪癖を見せている。ということは、彼の周辺に撒き餌を撒かれると厄介ではあったんだけども、そうはならなかった。攻撃で上手く行っていれば守備時に落ち着くし無闇に飛び込まなくなるかもしれないが。勿論ヤットの飛び込みを自制させてしっかり後ろでブロック作る守備を健太監督は整備していたが。

まあ、相手のことを意識する余り自分らの持ち味を失ってしまうというのはサッカーでは良くあることではあるから、そこら辺難しいけどもね…その意味でこちらのポテンシャルを引き出してくれたライバルには感謝したい。相手のストロングポイントばかり消すよりは自分らの持ってるものをまず出し切るっていうのがある意味大阪らしいとは思うんですよね。