『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭

ジュリアナから墓場まで・・・。森羅万象を語るブログです。
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[映画『マーリー/世界一おバカな犬が教えてくれたこと』を観た]

2009-03-27 15:38:57 | 物語の感想
☆良作で、とても粋な話であった。

 ペット感動物語と言うよりは、ちょいとオシャレな展開のラブコメディの手触りの作品だ。

 故に、あまりあざとい泣かせの演出がなく、ややミディアムレアな作りで、私は「大人の抑制が利いているなあ」などと感心しつつも、私はガキなので食い足りない面もあった。

   ◇

 主役の二人は、若く、その才能でマスコミの仕事についている。

 二人には、やや、属すマスコミの格差があったが、ラブラブで結婚。

 結婚するにあたって、幾つかの将来の展望があり、その中には子供を産み育てることもあったが、先ずはペットを飼って、二人の間に他の存在を置いてみようと犬・マーリーを飼うことにした。

 このマーリーが、バカ犬だった^^

 とにかく、落ち着きなく暴れ回り、他人の手間をかけさせる行為ばかりする。

 よく、アホウドリは、頭が良いばっかりに人間に近づき、殺されてしまった、などと言われているが、この、バカ犬・マーリーも、それと同じく本当は利口なのかなと視線を向けていたのだが、こいつ、本当にバカだ^^;

 もうちょい都合良く、さびしがり屋の犬みたいに描かれていくのかと思いきや、バカ犬のレベルをけして超えない。

 裏付けとっていないのだけど、この話がどうやら実話だからだろう。

 旦那・ジョン(オーウェン・ウィルソン)は、報道記者を目指していたのだが、新聞の文化部でコラムを書かされる。

 何を書いていいのか分からなかったのだが、マーリーのドジ話を書いたらバカ受けするのだった。

 そうして、コラムニストとして大成していき、有名新聞社で既にコラムニストとして大成していた妻・ジェニー(ジェニファー・アニストン)との結婚も順調に過ぎていく。

 もちろん、マーリーにも困らせ続けられる^^;

 ・・・この作品が優れているのは、あくまでも、マーリーの存在は夫婦にとって重要なことではあるが一部でしかない、という展開にあろう。

 ジョンは、会社の上司と記事について語り合い、

 ジェニーは、家庭に入り、子作り体勢に入る。

 そして、最初に宿った子は、死産になってしまう。

 そういったエピソードもきっちり描いている。

 そんな、悲しみのうちにあるジェニーの横にはマーリーがしおらしく座っている。

 夫婦は、傷心旅行にアイルランド(だっけ?)に行ってみる。

 それと平行して、留守宅でマーリーを預かる娘の艱難辛苦wが平行して描かれる。

 ジョンは、どんどんコラムニストとして人気が出てきて、

 ジェニーは三人の子供を授かる。

 夫婦は、長い結婚生活で何度となく衝突する。

 しかし、お互いに機転を利かし、夫婦の危機を乗り越える。

 マーリーは相変らずバカを続けている。

 マーリー付随の夫婦一代記が丹念に描かれているのだ。

   ◇

 ジョンには、報道現場の最前線記者を共に目指していた友人がいた。

 ジョンが、マーリーの世話に始まり、子供をもうけ、自由自在には動けないのと対象に、友人・セバスチャンは、どんどん報道記者としての出世をしていった。

 その作中最後の別れのシーンが、マーリーとの別れのシーン以上に良かった。

 親友であっただろう二人が、完全に接点を失っている様が描かれていた。

 かたや家庭に、かたや世界に・・・。

   ◇

 女性から見ると、ジョンやセバスチャンはそれぞれ魅力的なのだと思うが、私には、ジェニーがとても生き生きしていて魅力的だった。

 このジェニファー・アニストン・・・、アイメイクは濃いが、とても平安顔である。

 口元や鼻・眉に気品があって良い。

 こんな美人とならば、飽きない生活を送れそうだ^^;

   ◇

 マーリーを兄と仰ぐことになる三兄弟も、物心ついてからの描写は少ないが、とても個性が豊かだ。

 マーリーの死に目に会えなかったのは、実話であるからだろうし、アメリカ的な合理性を感じさせられたが、

 そのお葬式にあたって、無口な長男が「心で通じ合っている」と言ったときには、不覚にも涙がこぼれた。

                            (2009/03/27)
コメント (3)
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