福田の雑記帖

www.mfukuda.com 徒然日記の抜粋です。

看護師の内診問題で混乱 厚労省の再通知の曖昧な文章が原因

2007年04月10日 06時43分51秒 | 医療、医学
 多数の分娩を扱っていた横浜市の堀病院で実際には助産師が不足し、無資格助産師が内診していたと言う事件は有資格者不測という面は軽んじられ、興味本位に大々的に報道され、元院長らは提訴されたが先般起訴猶予になった。妥当な判断だと思う。

 4月1日に日本医師会の代議員会の会場で看護師の内診問題に関する通達が厚労省からが2日に出るらしいと言う噂が流れた。その時は看護師にも内診が許されるという形で解決することになるだろうと、関係者はとても喜んでいた。2002年、2004年出された厚労省看護課長通知の後、現場はさぞや困窮していただろうと気にしていただけに私もホッとし、一件落着かと思った。
 ところが、4月2日に発表された厚労省医政局長名で出た通知には「内診を容認する」という言葉はなく、その解釈をめぐり医療現場は混乱を来した。3日の新聞報道の見出しは総じて「看護師による内診は認められない」というもので、私は代議員会で知ったことと全く正反対のことで驚いた。医政局長名の通知で出産時の看護師の業務について「自らの判断で分娩の進行管理は行うことができない」とし、看護師による内診は認められないとする従来の見解を追認した、とある。

 日本産婦人科医会はこの通知を条件付きの内診の容認と受け止めて2日に全会員に通達したが、厚労省は「看護師の内診はあくまでも禁止」と強調、産婦人科医会の通知は了解できないとしている。

 看護師等の業務について厚労省通達は「医師または助産師の指示監督の下、診療または助産の補助を担い、産婦の看護を担う」と説明、具体的には内診以外の妊産婦の体調管理、各種モニターの数値チェックなどが想定されるとの見解だという。

 厚労省の文章を改めて読み返してみたが、実に曖昧である。官僚はこんな文章しか書けないのか、と思うし、上司のチェックも通った事を考えれば厚労省の文化そのものであろう。

 数ヶ月前に病院周辺道路を歩行喫煙禁止区域に指定して欲しいと申請したがその返事をめぐってわれわれは一喜一憂した。これについては2月24日の徒然に記載したが、両者に共通しているのは「結論が明記されていない」、前文がグチャグチャ長い文章である。公文書を記載する立場の人は一から作文を学び直して欲しい。赤ペン片手に呻吟しながらどう解釈したらいいのか迷うような拙い文章は書かないで欲しい。
コメント
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