銅版画制作の日々

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1408号室◆ジョン・キューザックがホラーに挑む!

2009-02-10 | 映画:ミニシアター

 この謎を知り、生きて帰れる者はいるのか?

京都での上映はないと半ば諦めていた「1408号室」が何と!京都みなみ会館での上映が実現されました。2月7日、早速鑑賞!原作はあのホラーの巨匠、スティーヴン・キングの短編小説「一四〇八号室」(新潮文庫刊)「幸運の25セント硬貨」に所収。その作品の映画化されたものです。

スティーヴン・キングといえば、昨年上映された「ミスト」を思い出します。単なるパニック映画かと思ったら、人間が極限状況に陥ったとき、どのような心理状態になるのか?というものでした。霧に包まれた中に潜む謎の生き物に襲われるというホラー的な要素もあるのですが。人間の怖い一面も存分に味わえるという心理的要素も盛り込まれた作品でした。

さて今回の「1408号室」も奥が深い!スティーヴン・キングの作品にはワンパターンはありませんよね。そして今回も単なるパニック&ホラーではありませんでした。

鑑賞者も主人公と一緒にそれは凄い体験、体感するって感じでしょうか?最初は1408号室にお化けなんかが出てくる?のかと想像していたのですが、まったく裏切られました。そのようなものは登場しません。でも予想外の衝撃といいしれない恐怖に陥れられたとでもいいましょうか。とにかく部屋から脱出したい!!どうすればいいの?気が狂うほどの体験なのです。

まさにあかずの間に閉じ込められ、その中でもがき、苦しみ、戦う!

冒頭は意外にもすんなりとお話は進んでいきます。何も起こりそうな気配すら感じません。

STORY

オカルト作家マイク・エンズリン(ジョン・キューザック)は、自分の目で見たものしか信じない。かっては父子の交流を描いたフィクション小説などを執筆していたが、娘の死をきっかけに、その執筆路線を変え、今では全米各地の有名な幽霊ホテルや心霊スポットに出向いては、その噂の真相をルポする著作を出版している。これまで一度たりとも幽霊や超常現象に遭遇したことはなく、そうした噂は単に客寄せのための手段だと決め込み、まったく信じていない。頭はいいが皮肉屋の男だった。

サンタモニカの海でサーフィンをしていたある日、アドバルーンを見とれるあまり危うくおぼれかけたエンズリンのもとに、一通の葉書が届く。

差出人が記されていないその葉書には、「ニューヨーク、ドルフィンホテルの1408号室には入ってはいけない」と謎に満ちた言葉だけが綴られていた。

こんな葉書が来たら、行けといわれているようなもの。もちろん興味を覚えたエンズリンは早速下調べをし、このドルフィンホテルの1408号室に宿泊した56人の客がすべて死亡している事実を知り、さらに好奇心を刺激される。

次回作を完成させるために、エンズリンはドルフィンホテルにチェックインする。

執拗なまでに1408号室の宿泊にこだわるエンズリンに、ホテルの支配人オリン(サミュエル・L・ジャクソン)は再三にわたって説得する。自殺以外にも22人があの部屋で自然死を遂げたこと、偶発的に10分間だけ浴室に閉じ込められたメイドが救い出してみると両目を刺して笑っていたこと、これまでに1時間持ちこたえられた人がいないことーーーーー。オリンは最後にこう呟く。「あの部屋は邪悪な部屋だ。」と・・・・。

オリンは死亡した宿泊者のファイルまで見せて妥協を迫る!しかしエンズリンはオリンの警告を無視し、鍵を受け取ると、何年も宿泊客を迎え入れていない1408号室に足を踏み入れる・・・・・・。

 問題の部屋へと向かうエンズリン。

果たして、1408号室には、何が、あるのかーーーーー?

ここからは観客もエンズリンとともにドキドキ感を味わうことになります。一体なにがあるのかと怖いもの見たさに。

オリンからもらった高級酒を呑みながら、ベッドでこれから起こるべく恐怖を待つ。

徐々に恐怖は忍びよることに・・・・・。

突然鳴り響くベッド横のアラーム!あの懐かしいカーペンターズの♪メロディーが大きな音で流れ始める。これが始まり・・・・?

窓をのぞいた際に突然窓ガラスが下に落ちてくる。エンズリンは手を挟み、血だらけに・・・・・。

スイッチを切ったはずのアラームは再び鳴り始める。そして時間設定がスタート。その時間は60.00という数字になっていた。いよいよエンズリンへの攻撃が開始されるようである。

次々と起こる様々な超常現象がエンズリンに恐怖心へといざなう

部屋の空調設備もきかないため、フロントに電話。修理工の男性はやって来るものの、部屋に足を踏み入れようとはしない。部屋の外から、修理方法を伝えて去っていく。何とか冷房が直るが・・・・。

この部屋で亡くなった人たちの亡霊?が登場。窓から外へ落ちていく姿も見える。時には背後からエンズリンを襲おうとする。これは現実それとも幻なのか?幻覚と現実の間でエンズリンはおかしくなる。隣から聞こえる赤ちゃんの鳴き声に、壁を叩いて助けを呼ぶも、通じない。窓を飛び出し、隣の部屋へと行こうとしたが・・・・・。何と隣の窓は存在しない1408号室の窓以外、窓は存在しない。ウッソ~~

通機構を登り、隣へ・・・・。しかしそこで見えたものは、元妻の姿

一体どうなっているの?

冷房のスイッチに異常が?急激に温度が下がり、部屋の中は真冬状態。寒さで凍える。何とかPCで妻リリー(メアリー・マコーマック)にヘルプ!!しかし現状が上手く伝わらない。ここでは違う自分が登場して助けを求めるエンズリンを妨害するのだ。

どんどん負の状況に陥るエンズリン!意識は朦朧としていく。何処までは現実で、何処までが幻覚?

気がつけば、サーフィンで溺れたサンタモニカの浜辺?妻リリーとの再会?あの郵便局に行っている自分がいる。ところが、郵便局の壁が突如壊された。そこに現れたのは、紛れもないあの1408号室なのだ!現実なのか?幻覚なのか?意識が朦朧としたエンズリンはわけの分からない状況のなかを彷徨う。

気がつけば、部屋のテレビには、何と!妻リリーと自分そして亡き娘の姿が映しだされる。元気だったころの家族のむつまじい情景である。

何故?彼の過去を知っているのか。この部屋の正体は何なのか?

負の穴に落ちていくエンズリン・・・・。

部屋の中は廃墟のようになっている。この状況は本当なのか?憔悴しきったエンズリン。あとわずかでタイムリミット?のようだ。

廃墟の部屋から亡き娘が現れる。

冷蔵庫を開けたら支配人オリンがいる。

突然フロントからの。出ると、ゲームを続けるか?との質問が女性の声がする。彼はチェックアウトすることはもはや無理だと悟っていた。タイムリミットしたと思ったら、アラームはまた最初の60.00に戻った

そうチェックアウト=死に決まっている。もはやここから抜け出せない。そんな状況でもエンズリンはルポを続けた。そして最後の賭けに出た。

果たしてマイク・エンズリンは生きて、1408号室から抜け出せるのか?

  1408=1+4+0+8=13→ そう13は不吉な数字。1408はこういう意味だったのですね。

 妻リリー役 メアリー・マコーマック

 

 亡き娘 ケーティ役(ジャスミン・ジェシカ・アンソニー

 支配人オリンが裏で操っているのか?なんて思ったけど・・・・?

どうもそうではなさそうですね。

最後の賭けは・・・・・。彼は救われたのか?

まさに孤独で苛酷な戦いだと思いました。度肝を抜かれるような「1408号室」の結末はいかに?

解説

巨匠スティーヴン・キングの短編ホラーをジョン・キューザック主演で映画化。超常現象を疑い、呪われた部屋として知られる“1408号室”に宿泊してその謎を解明しようとした主人公に襲いかかる想像を絶する恐怖を描く。共演はサミュエル・L・ジャクソン。監督は「すべてはその朝始まった」のミカエル・ハフストローム

 

原作:

  スティーヴン・キング  
  『一四〇八号室』(新潮社刊『幸運の25セント硬貨』所収)
メディア 映画
上映時間 104分
製作国 アメリカ
公開情報 劇場公開(ムービーアイ)

初公開年月日●2008年11月22日

この部屋はあなたの心を破壊する!

オフィシャル・サイト
http://www.1408-themovie.com/ (英語)
オフィシャル・サイト
http://room1408.jp/

 

 


  

Comments (3)
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