写真の左の株のような葉に艶が無いのが9月になって目立ってきて、調べると根が白蟻に食べられていると妻が言う。場所によって違いはあるが、酷いところだと数週間で半分近くが被害にあった。鉢の下から土のトンネルを作りながら入ってくるのだ。農園は定期的に殺虫剤の散布をしているので過去にこれほどの虫の被害は無かった。土の中に住んでいるので農薬の影響を受け難いだろうし、今年は雨が少ないので活動が活発になったようだ。これは農園の存亡に関わる一大事だ。
鉢は地面にビニールシートを敷いてその上にブロックを並べた上へ置いている。そのブロックとビニールを取り除くと下はこのように白蟻の巣になっていた。これは鉢を土から離すしかないので、鉢を置く台を作ることにしたが1ガーン(400平米)作ると約5万バーツかかる。農園全体に作ると負担が大きいので、苗置場だけ1ガーンほど台を作って、他は農薬で対処する事にしたようだ。
近所の人に教えられて妻が買って来た殺虫剤カルボフラン。1キロ100バーツ。生態系への影響が大きいと先進国では使えない農薬だ。早速鉢の下のブロックへ撒いて散水したそうだ。翌朝に私が農園内に繋いだ犬を散歩に連れて行こうと農園へ入ると、ブロックの穴に隠れていた蛇が外へ出て死んでいた。この系列の薬に蛇は弱いようだ。白蟻の被害もほぼ収まったと言うので一安心。
農家では野菜を作る時に、この薬を土に混ぜてから種を蒔くそうだ。妻が袋の説明を読むと効果は3ヶ月続くと書いてある。この薬を植物は根から吸収し、食害する動物を殺すのだ。植物の成長が早いこの国では、種をまいて3ヶ月以上経って収穫というのは有り得ない。タイへ住む私たちは先進国で使用が禁止された農薬が効いた野菜も食べているということだ。植物に吸収されているので、いくら洗っても無駄なのだ。薬の知識が乏しい人が、農薬を使って食べ物を作るというのは恐ろしい。私はこちらに来てから、生野菜を食べて口がピリピリしたり、異臭を感じて吐き出した経験もある。散布後に規定の日にちを置かないで出荷したのだろう。
うちは農園なので農園の立場から言わせてもらえれば、農薬を使わずに見た目が良い植物を栽培しようと思えば、多くの手間とかなりの割合のロスを覚悟しなければならない。しかも価格競争に勝たなければ買っていただけない。農薬を使う側も危険と隣り合わせで散布している。出来れば使わずに済ませたいのだ。幸いうちは食べ物を作ってはいないが、出荷の直前に散布しない等、妻は気をつけているようだ。消費者が見た目や価格で食べ物を選ぶのを止めない限り、農薬の使用は無くならないと思う。せめてタイの生産者が薬の使い方を守ってくれたらと思うのだ。先日タンボン(日本の区に相当)の職員がうちに来られ、専門職員が巡回して営農指導を受けられると話されたが、まずは農家へ農薬の正しい使い方を指導して欲しいと思う。安全な食べ物無しに、幸せな生活は出来ないだろう。
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鉢は地面にビニールシートを敷いてその上にブロックを並べた上へ置いている。そのブロックとビニールを取り除くと下はこのように白蟻の巣になっていた。これは鉢を土から離すしかないので、鉢を置く台を作ることにしたが1ガーン(400平米)作ると約5万バーツかかる。農園全体に作ると負担が大きいので、苗置場だけ1ガーンほど台を作って、他は農薬で対処する事にしたようだ。
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農家では野菜を作る時に、この薬を土に混ぜてから種を蒔くそうだ。妻が袋の説明を読むと効果は3ヶ月続くと書いてある。この薬を植物は根から吸収し、食害する動物を殺すのだ。植物の成長が早いこの国では、種をまいて3ヶ月以上経って収穫というのは有り得ない。タイへ住む私たちは先進国で使用が禁止された農薬が効いた野菜も食べているということだ。植物に吸収されているので、いくら洗っても無駄なのだ。薬の知識が乏しい人が、農薬を使って食べ物を作るというのは恐ろしい。私はこちらに来てから、生野菜を食べて口がピリピリしたり、異臭を感じて吐き出した経験もある。散布後に規定の日にちを置かないで出荷したのだろう。
うちは農園なので農園の立場から言わせてもらえれば、農薬を使わずに見た目が良い植物を栽培しようと思えば、多くの手間とかなりの割合のロスを覚悟しなければならない。しかも価格競争に勝たなければ買っていただけない。農薬を使う側も危険と隣り合わせで散布している。出来れば使わずに済ませたいのだ。幸いうちは食べ物を作ってはいないが、出荷の直前に散布しない等、妻は気をつけているようだ。消費者が見た目や価格で食べ物を選ぶのを止めない限り、農薬の使用は無くならないと思う。せめてタイの生産者が薬の使い方を守ってくれたらと思うのだ。先日タンボン(日本の区に相当)の職員がうちに来られ、専門職員が巡回して営農指導を受けられると話されたが、まずは農家へ農薬の正しい使い方を指導して欲しいと思う。安全な食べ物無しに、幸せな生活は出来ないだろう。
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写真をお見せした以外にも白蟻駆除剤は各種あります。
栽培用の台を作った場所は別の薬を散布したそうですが、
臭いが強烈で1週間続きました。
使いたくないけど使うしかないのが農薬です。
mugaさん
奇跡のリンゴについてネットで見ました。
リンゴの木が育ちやすい環境を整えておられるのですね。
そして農薬代わりに酢や油を使っておられるようです。
成功するまでよく我慢されたと思います。
タイで農薬の使い方に問題があるのはモラルも有るでしょうが、
農薬の使い方について知識が足りないのも理由だと思います。
農家には字が読めない人も居ますから、
使用方法を分かり易く表にするなど工夫が欲しいですが、政府は動かないでしょうね。
海外暮らしさん
タイでは野菜から農薬が検出されたと時々ニュースになりますが、氷山の一角だと思います。
気になりだすと私のように農村に住んでいても、食べる野菜が無いのです。
妻と私が試食して、異臭が無いのを確認して調理してますが、
これで避けられるのは、散布直後の野菜だけです。
農薬の効果は吸収するタイプだと散布後2~4週間。
これを完全に守って出荷しているか疑問です。
NAOさん
機械相手が嫌になって、人相手の大変さを経験して
今は植物を相手にしてますが、どの商売も大変ですね。
応援ありがとうございます。
ぺんぺん草さん
最近の農薬は吸収するタイプが多いです。
散布回数を減らして形だけ低農薬野菜にする為に
染み込ませるタイプを使うとも聞きました。
噴霧された農薬も葉から吸収です。
妻からは家庭菜園の拡張を命じられてますが
清掃業務の習熟が遅れ、予想以上に手間が掛かってます。
我家の家庭菜園は無農薬ですが、化学肥料は使います。
日本式の有機農法は失敗しましたので、
タイ式の有機農法を取り入れながらの化学肥料です。
今のところ虫がつく物は作りませんが、
防虫ネットの中で作るのも良いかもです。
白い寒冷紗が入手可能なようです。
HIDE IN NKさん
乾季に入りましたので、
従業員のおばあちゃんが自家用に作っている野菜が毎日届いてます。
ヘチマが終って、今はレタスです。
日本でも自家用は農薬を使わず、販売用だけ使うと聞きます。
一般に出回っている話です。
我が家でも、虫食いの野菜を見て、「これは農薬がかかってないのかな」とか話をしています。
妻の里は農家ですので、こんな話も聞きます。
「自家用の野菜には、農薬をかけない。」
「出荷する分は、しっかりと使用する。」
この話を妻に説明したところ、敷地内の植物には一切の農薬と化学肥料は使用せず「虫さん」達にも”甘い汁”を吸わせ自然との共生を図っています。(笑)
(キューバでは農薬代わりにヒマワリの畝を随所に作り虫を集中させる囮作戦で効果をあげているという話を聞いています。)
しかし、営農となると換金の為なら何でも有りのこの国ですね・・・中華毒野菜帝国のようにならない事をただ祈るのみです。(冷笑)
前ブログの‘タイ従業員の求人’、それと今回の‘害虫農薬
対策’。タイで営農するのは、もの凄くたいへんなことを、
改めて知りました。
私は、農業に対する知識は、全くありませんので、メンカームさんとガンバリ屋の奥さんに何のアドバイスも出来ません。
タダタダ頑張って、少しでもよく売れる園芸品を作れるよう願うだけです。
でもおっしゃることよく判ります。
野菜は近所のタラートで購入するので価格比較はできないんですが、
スーパーに並ぶ牛乳とか、1バーツ安いから別のブランド買う!っていう発想は止めたほうがいいでしょうね。
世界的に不可能だと云われていた無農薬無肥料でリンゴを作る人の話です。
あれはタイで可能なのでしょうか、興味あります。
それはそうと、農家のご苦労が良く伝わってくる記事内容でした。なんにしてもモラルは失わない様にしてもらいたいものです。
以前、とんでもない味のスイカにカブリつき、ゲーッと吐き出したことがあります。ありゃ農薬なんですね、恐ろしいことです。
昔、タイの田舎道で、車上から大きな音量で何か売り歩いていたので、同行のタイ人に聞いたら、シロアリの駆除剤だと言っていました。凄い強烈だとも言っていました。