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わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

陶芸に於ける有害物質 15 (石膏、その他)

2010-11-14 21:56:36 | 陶芸の困り事
陶芸に於ける有害物質について、まだお話していない事も、残り少なくなりました。

1) 硫化水素: 火山ガスに混じり、空気より重く、硫黄(いおう)の臭いがする、無色の気体です。

   この物質は、毒性が強く、血液中のヘモグリビンに結びつき、わずかな量で、人を窒息死させる、

   「猛毒ガス」です。

  ・ 一見、陶芸とは、無関係の様ですが、陶芸では、型などに、石膏を使う事が多いです。

    この石膏の中に、硫黄が含まれ、地中に埋もれたり、溶けて、下水道のマンホールに流れたり

    した場合、そこに生息する、嫌気菌により、硫化水素が、発生します。

    実際に、マンホール内で、硫化水素ガスによる、死亡事故が起ています。原因は、石膏の廃棄

    による物と、推定されています。

    それ故、廃棄する場合には、下水などに、流れない様に、注意しなければなりません。


窯からの排出ガスについて。

2) ダイオキシン

  通常の陶芸用の材料(粘土、釉など)に、ダイオキシンの元になる物質が、含まれてはいません

  から、燃焼により、ダイオキシンが、出る事はありません。

  但し、光化学スモッグ等、大気汚染の、原因物質である、NOX(窒素酸化物)、HC(炭化水素)、

  及び、CO(一酸化炭素)は、燃料を使う窯の中では、発生しています。

  勿論、発生量は窯の焼き方(酸化、還元、温度)によっても、左右されます。

 ・ HCやCOは、還元雰囲気を作る際に、故意に発生させていますが、煙突などから、排出すると、

   外気に触れて、ほとんどが、無害になると、考えられます。(水と二酸化炭素になる。)

   それ故、黒煙を、発生させなければ、排気ガスは、環境に悪い影響を、与えないと思われます。

 今まで述べて来たの様に、普段気が付かない、有害事項も、多く有りますので、陶芸材料を、取り扱う

 時や、廃棄する場合には、ご自身の、健康問題や、環境に注意し、公害問題にならないように、注意

 する必要があります。

 ・ 但し、陶芸に於ける、重要な有害物質は、「粉塵」や「鉛」など、限られています。

   「マスク」の使用や、手洗いを、心掛ければ、ある程度、予防出来ますので、大袈裟に、

    考える必要はありません。


 ・ まだ取上げていない、事柄も有りますが、強い有害物質については、ほとんど、お話しましたので、

   以上で、「陶芸に於ける有害物質」の話を、終わります。

 次回より、別のテーマで、お話する予定せす。

  石膏の有害性
 
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1 コメント

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Unknown (陶芸作品好き)
2021-04-19 15:38:36
はじめまして。
ブログをみさせていただきました。
陶芸作品が好きで、
時々買い求めます。
先日赤織部の茶碗をてにし、
この釉薬は大丈夫なのかと心配になってきました。
趣味で作っておられるのですが、
食事に使っても、大丈夫でしょうか?
わかれば教えてください。
よろしくお願いいたします。
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