結論から先に言うと、窯を自作する事は可能です。勿論窯を築くには、それなりの準備(場所等)と
費用や時間が必要です。窯の規模(大きさ)にもよりますが、数ヶ月の歳月と数十万円~数百万円の
費用が掛かる事もあります。また、ガスや電気を使用する場合には、資格のある専門家の助けが必要
な事柄も発生しますので、最後まで完全に自分一人で築く事が出来ない場合が多いです。
尚、街中で薪(まき)で火を焚く事は消防法で禁じられている処もありますし、煙などの環境悪化で
不都合な事が起こる恐れがある場合には、そのような場所では、必然的に薪窯(登窯や窖窯等)を
築く事はできません。尚、灯油窯の様に若干黒煙が発生する程度ならOKの事が多いです。
陶芸(焼き物)をやる以上、作品を焼く行為は必須条件です。勿論焼かないで作品を作る事が出来
ますが、実用的な作品にするには是非とも焼く事です。焼成する事でより強固で耐久性のある作品に
仕上げる事ができます。但し、単に焼くだけでなく高温(少なくとも1000℃以上)でなけれならず、
それなりの設備の整った窯でなければ成りません。
一般に陶芸の窯は、メーカー各社から大小様々の物で、焼成方法の異なる窯が市販されており、
それらの中から選び購入し、設置するだけで直ぐに使用するのが普通です。その為わざわざ自分で
窯を築く事は少ないのが現状です。更に、山の中など既存の窯を設置するのに不都合な場所では、
専門家が窯を築いてくれるサービスもあります。
その他、何らかの理由で、どうしても御自分で窯を築きたいと思っている方もいます。
1) 自分で築く事の利点。
① 自分で作った窯であれば、如何様にも作り変えて改良する事が可能です。
窯を焚いていると、どうしても不満な事が起こり勝ちです。例えば、酸化や還元の程度を変え
たい、部分的な酸化又は還元を窯の一部又は全体で行いたい。又温度を早く上昇させたい、
窯の中の温度差を少なくしたい。釉の熔け不足を解消する為に、最高温度をもっと上げたい、
特定の釉の発色を良くしたい等の欲が出てきます。この望みを適えるには、必ずしも窯を改造
する事なく対処する事も可能ですが、それでも自分の考え通り窯の改造をしたい場合には、
既存の窯では難しくなります。勿論この様な事柄が起こるのは、何度も窯焚きを続けた結果です
ので、窯を改造するのは、それなりのベテランの人とも言えます。
② 窯の壁を厚くし、良い結晶を作り出したい。 窯の容積を大きくしたい等にも対処出来るのは
自分が設計した自作の窯である必要があります。
③ 初めて窯を持つ人でも、窯を自作したいと思っている方もいます。
特に楽焼専用の窯であれば、温度が比較的低く、容積も小さくてすむ為自作可能と思われるから
です。但し、コストを抑える為に自作する事を考えているのであれば、余り期待できません。
耐火煉瓦を積み上げたり、バーナー類を揃えたり、電熱線を張り巡らせたりする行為には結構
費用が掛かる物です。最終的には、購入する価格と同じ程度になる事も稀ではありません。
④ 本焼きが可能な本格的窯の場合、ある程度の専門的な知識が必要になります。
一般に市販されている窯には、カタログ上で窯の構造が描かれている事が多いです。
これを見ておおよその構造を把握する事が出来ます。又各種の調整装置を設ける必要も発生し
ますので、どの様な調整が必要か、予め考えておく必要があります。
更に、窯をガッチリ組み立てる為には、鉄製のフレームを溶接する知識があればもっと良くなり
ます。但し、フレームはネジ止めでも処理が可能です。又、耐火煉瓦や耐火モルタル、断熱材
(グラスウール等)などは、陶芸材料店で入手可能ですが、詳しい事は、近くのメーカーに出向
き教えを請う事も可能です。
当方も20数年前に耐火煉瓦を積み上げ、プロパンガスの本焼用の窯を自作し、現在も使用してい
ます。その経験を基に、次回より窯の築く手順や方法などをお話したいと思います。
費用や時間が必要です。窯の規模(大きさ)にもよりますが、数ヶ月の歳月と数十万円~数百万円の
費用が掛かる事もあります。また、ガスや電気を使用する場合には、資格のある専門家の助けが必要
な事柄も発生しますので、最後まで完全に自分一人で築く事が出来ない場合が多いです。
尚、街中で薪(まき)で火を焚く事は消防法で禁じられている処もありますし、煙などの環境悪化で
不都合な事が起こる恐れがある場合には、そのような場所では、必然的に薪窯(登窯や窖窯等)を
築く事はできません。尚、灯油窯の様に若干黒煙が発生する程度ならOKの事が多いです。
陶芸(焼き物)をやる以上、作品を焼く行為は必須条件です。勿論焼かないで作品を作る事が出来
ますが、実用的な作品にするには是非とも焼く事です。焼成する事でより強固で耐久性のある作品に
仕上げる事ができます。但し、単に焼くだけでなく高温(少なくとも1000℃以上)でなけれならず、
それなりの設備の整った窯でなければ成りません。
一般に陶芸の窯は、メーカー各社から大小様々の物で、焼成方法の異なる窯が市販されており、
それらの中から選び購入し、設置するだけで直ぐに使用するのが普通です。その為わざわざ自分で
窯を築く事は少ないのが現状です。更に、山の中など既存の窯を設置するのに不都合な場所では、
専門家が窯を築いてくれるサービスもあります。
その他、何らかの理由で、どうしても御自分で窯を築きたいと思っている方もいます。
1) 自分で築く事の利点。
① 自分で作った窯であれば、如何様にも作り変えて改良する事が可能です。
窯を焚いていると、どうしても不満な事が起こり勝ちです。例えば、酸化や還元の程度を変え
たい、部分的な酸化又は還元を窯の一部又は全体で行いたい。又温度を早く上昇させたい、
窯の中の温度差を少なくしたい。釉の熔け不足を解消する為に、最高温度をもっと上げたい、
特定の釉の発色を良くしたい等の欲が出てきます。この望みを適えるには、必ずしも窯を改造
する事なく対処する事も可能ですが、それでも自分の考え通り窯の改造をしたい場合には、
既存の窯では難しくなります。勿論この様な事柄が起こるのは、何度も窯焚きを続けた結果です
ので、窯を改造するのは、それなりのベテランの人とも言えます。
② 窯の壁を厚くし、良い結晶を作り出したい。 窯の容積を大きくしたい等にも対処出来るのは
自分が設計した自作の窯である必要があります。
③ 初めて窯を持つ人でも、窯を自作したいと思っている方もいます。
特に楽焼専用の窯であれば、温度が比較的低く、容積も小さくてすむ為自作可能と思われるから
です。但し、コストを抑える為に自作する事を考えているのであれば、余り期待できません。
耐火煉瓦を積み上げたり、バーナー類を揃えたり、電熱線を張り巡らせたりする行為には結構
費用が掛かる物です。最終的には、購入する価格と同じ程度になる事も稀ではありません。
④ 本焼きが可能な本格的窯の場合、ある程度の専門的な知識が必要になります。
一般に市販されている窯には、カタログ上で窯の構造が描かれている事が多いです。
これを見ておおよその構造を把握する事が出来ます。又各種の調整装置を設ける必要も発生し
ますので、どの様な調整が必要か、予め考えておく必要があります。
更に、窯をガッチリ組み立てる為には、鉄製のフレームを溶接する知識があればもっと良くなり
ます。但し、フレームはネジ止めでも処理が可能です。又、耐火煉瓦や耐火モルタル、断熱材
(グラスウール等)などは、陶芸材料店で入手可能ですが、詳しい事は、近くのメーカーに出向
き教えを請う事も可能です。
当方も20数年前に耐火煉瓦を積み上げ、プロパンガスの本焼用の窯を自作し、現在も使用してい
ます。その経験を基に、次回より窯の築く手順や方法などをお話したいと思います。