伊賀焼きで特徴的なのは、やや歪んだ造形や自然釉による焼き焦げと、緋色の景色があります。
更に、燃料の灰が熔けて滴の様に流れ出し、固まってビードロと呼ばれる、深緑色の景色がある
事です。当然、匣鉢焼成でも同様の景色のある作品を作り出す事も出来ます。
1) 伊賀焼きとは。
室町時代の末から桃山時代にかけて侘び茶が広まり、個性的な伊賀焼は主に茶の道具として、
注目される様になります。信楽と伊賀はほとんど同じ層の粘土使用していますので、見分けが
難しいとも言われています。
2) 伊賀土で作品を作る。
非常に耐火土度が高い粘土で、土鍋などにも用いられます。粘土層が古琵琶湖の湖底であった
事でプランクトンなど有機物を多量に含みます。有機物は焼成時に燃焼し 細かな気泡のある素地
となります。その為土鍋向きの土となっています。
制作方法に付いては、省略します。
3) 匣鉢に詰める。
今回作品を横倒しにして焼成しますので、貝を置きその上に作品を載せますので、貝を用意
します。貝高台と呼ばれる方法です。但し、灰が熔けて貝に流れ込んだ場合のみ貝の痕が残り、
灰が掛からない場合は、貝の痕は残らず、その部分は緋色に成ります。
一番良い貝は赤貝と言われています。理由は焼成して出来た貝の痕の中では、赤貝が一番良い
景色と成る為です。但し、貝の痕の良し悪しを考慮しなければ、貝であれば「あさり、蛤
(はまぐり)しじみ」でも使う事が出来ます。尚、「あさりやしじみ」の様な小粒の貝は、
内側に粘土の玉を入れ、作品の重みに耐えさせる必要があります。
① 匣鉢の底に珪酸砂を敷きます。これは今まで述べて来た事と同じです。
② 作品が安定して載せられる様に、数個の貝を伏せて並べます。
③ 貝の上に作品を置きます。その際、必ず珪砂より浮き上がっている事です。
④ 作品の一部を黒くしたい場合には、その部分に籾殻を入れます。
⑤ ビードロ釉を作り、作品に筆で置いて行く様にして塗ります。
) 乳鉢で赤松灰を良く磨り粒子を細かくします。更に「CMC(化学糊)」を添加し、
ドロドロの状態にします。即ち、「CMC」で粘着力を増し、濃い灰を作ります。
) 筆で作品の上に置いて行く様に塗り、一部は流れ落ちます。
⑥ 作品に緋色を出したい場合には、その部分に藁を作品に密着する様に巻き付けます。
⑦ 要所要所に木炭を入れる。木炭は炭化の助けと成り、黒く焼き上がります。
⑧ 蓋をして完成ですが、焼成の際完全に密封せず、多少空気が入る様にすると、木炭などが
良く燃焼しますので、高温になり灰も良く熔けます。
4) 窯出し。
① 藁や籾殻木炭などは、燃え尽きていますが、貝はそのままの形を保っています。
② 貝に釉が流れ込んだ場合、作品にくっ付いていますので、貝を取ります。力任せではなく、
作品を水の中に放置しておけば、自然に取り除けます。
③ 貝を取り除いた痕には、釉(ビードロ)が尖った状態に成っていますので、砥石やヤスリで
削り取り除きます。赤貝などの痕は景色として立派に通用します。
更に、燃料の灰が熔けて滴の様に流れ出し、固まってビードロと呼ばれる、深緑色の景色がある
事です。当然、匣鉢焼成でも同様の景色のある作品を作り出す事も出来ます。
1) 伊賀焼きとは。
室町時代の末から桃山時代にかけて侘び茶が広まり、個性的な伊賀焼は主に茶の道具として、
注目される様になります。信楽と伊賀はほとんど同じ層の粘土使用していますので、見分けが
難しいとも言われています。
2) 伊賀土で作品を作る。
非常に耐火土度が高い粘土で、土鍋などにも用いられます。粘土層が古琵琶湖の湖底であった
事でプランクトンなど有機物を多量に含みます。有機物は焼成時に燃焼し 細かな気泡のある素地
となります。その為土鍋向きの土となっています。
制作方法に付いては、省略します。
3) 匣鉢に詰める。
今回作品を横倒しにして焼成しますので、貝を置きその上に作品を載せますので、貝を用意
します。貝高台と呼ばれる方法です。但し、灰が熔けて貝に流れ込んだ場合のみ貝の痕が残り、
灰が掛からない場合は、貝の痕は残らず、その部分は緋色に成ります。
一番良い貝は赤貝と言われています。理由は焼成して出来た貝の痕の中では、赤貝が一番良い
景色と成る為です。但し、貝の痕の良し悪しを考慮しなければ、貝であれば「あさり、蛤
(はまぐり)しじみ」でも使う事が出来ます。尚、「あさりやしじみ」の様な小粒の貝は、
内側に粘土の玉を入れ、作品の重みに耐えさせる必要があります。
① 匣鉢の底に珪酸砂を敷きます。これは今まで述べて来た事と同じです。
② 作品が安定して載せられる様に、数個の貝を伏せて並べます。
③ 貝の上に作品を置きます。その際、必ず珪砂より浮き上がっている事です。
④ 作品の一部を黒くしたい場合には、その部分に籾殻を入れます。
⑤ ビードロ釉を作り、作品に筆で置いて行く様にして塗ります。
) 乳鉢で赤松灰を良く磨り粒子を細かくします。更に「CMC(化学糊)」を添加し、
ドロドロの状態にします。即ち、「CMC」で粘着力を増し、濃い灰を作ります。
) 筆で作品の上に置いて行く様に塗り、一部は流れ落ちます。
⑥ 作品に緋色を出したい場合には、その部分に藁を作品に密着する様に巻き付けます。
⑦ 要所要所に木炭を入れる。木炭は炭化の助けと成り、黒く焼き上がります。
⑧ 蓋をして完成ですが、焼成の際完全に密封せず、多少空気が入る様にすると、木炭などが
良く燃焼しますので、高温になり灰も良く熔けます。
4) 窯出し。
① 藁や籾殻木炭などは、燃え尽きていますが、貝はそのままの形を保っています。
② 貝に釉が流れ込んだ場合、作品にくっ付いていますので、貝を取ります。力任せではなく、
作品を水の中に放置しておけば、自然に取り除けます。
③ 貝を取り除いた痕には、釉(ビードロ)が尖った状態に成っていますので、砥石やヤスリで
削り取り除きます。赤貝などの痕は景色として立派に通用します。