わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

轆轤が速く上手になる方法 19(土を伸ばす)

2010-08-18 21:35:01 | 轆轤の上達方法
引き続き、轆轤の上達方法について、述べます。

 轆轤で作品の作り方 1

 ④ 土を伸ばす

   轆轤では、必ず土を薄くする必要が有ります。と言うより、薄くして作る方法であるとも、いえます。

  では土は、「いつ薄くするのか」という問題が、有ります。

 ) 作品の形作りをしながら、土を薄くする方法

 ) 可能な限り、筒状に土を薄くしてから、形を作る方法

 以上二つの方法が在りますが、何れも特徴が有ります。

 )の方法

   この方法は、簡単そうに見えますが、かなり難しい方法です。

   即ち、下部(又は上部)から、形を作りながら、除々に土を薄くしていきます。

  a) 例、ご飯茶碗を作る際、小さな茶碗の形を作り、土を薄くしながら、大きな作品にしていきます。

     又、最終チェックで、寸法不足が解かった場合にも、形を保持したまま、土を伸ばし、必要な

     寸法にします。

  b) 形作りをしている際、土の厚みが有ると感じたら、その形を保ったまま、土を伸ばします。

  c) 袋物などの背の高い作品が、時間と共に、土が沈んで、肉が厚く成る場合が有ります。

    こんな時にも、柄コテを内側に入れて、形をさほど変更せずに、土を伸ばします。

  d) 但し、形を保持したまま、土を薄くする事は、初心者には、かなり無理だと思います。

    不用意に土を薄くする事は、形を壊したり、全体に振れが発生し易いからです。

  e) この技法は、後々必要に成りますから、是非マスターしたいものです。

    最初は、小さな作品などから始め、徐々に、大きい作品でも、出来る様にします。

 )の方法

   形を作る前に、可能な限り、土を薄く伸ばした後、形作りに入る方法です。

   土が一番薄く伸ばせる形状は、円筒形です。垂直又は、これに近い形ですので、下の土は、

   上の土を支え易い為です。

   片手が入る程の口径で、太鼓形に成らない様に、伸ばします。

   出来れば胴の部分が、やや内側に反った方が、より薄く伸ばす事が出来ます。

  )の場合より、はるかに簡単に、土を伸ばす事が出来ます。

  a) 肉が薄くなった物を、径を拡げた場合、肉厚が更に薄くなると、思うかも知れませんが、

    肉が薄くなる事は、ほとんど有りません。(但し、高さは確実に、低く成ります。)

  b)  径を大きくしたら、どの程度高さが、低くなるのかは、形状によって、変化しますので、

     経験で憶える必要が有ります。

    (尚、手や指が入らない程、径を細くすれば、当然土は上に伸びます。)

  c) 土を薄く挽き上げる事は、轆轤の基本中の基本です。薄く伸ばせれば、形作りは、さほど難しくは

    有りません。それ故、土を薄く高く、挽き上げる事を、第一の練習と指導する所も、有ります。

    手始めに、1Kgの土を、どの位まで伸ばせるか、挑戦して下さい。

    腕が入る口径で、20cm以上を目指して下さい。

    (ちなみに、条件にもよりますが、慣れた方は、23~25cm程度伸ばせるはずです。)

 轆轤で作品の作り方 2

  手や指の使い方

  轆轤は原則、両手を協力させて、轆轤挽きを行いますが、片手のみで、轆轤挽きされる方もいます。

 以下次回に続きます。
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