わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

轆轤が速く上手になる方法 18(作業2)

2010-08-17 21:42:35 | 轆轤の上達方法
轆轤の上達方法について、述べます。

轆轤が速く上手になる方法 15(作業1)で、轆轤作業の方法は、個人によって、色々な方法が有ると、

お話しして来ましたが、話が横道に、逸れてしまいましたので、元に戻って、続きを述べます。

前回までに、器の底まで、掘り込む話をしましたが、その続です。

 ③ 内側の底の大きさを決める。

   器等の底の内側を作ってから、「土伸ばし」などを行うのが、一般的な方法です。

  ) 両手の親指を、土の穴の中心に置き、その両親指を、外側に水平方向に移動して、穴を広げる。

     両掌(てのひら)で外側を抱え込み、親指に力を入れて、徐々に開いていきます。

     両肘は、体に固定した方が良いでしょう。

   a) 小さな作品の場合に、この方法も有効ですが、土の量が多く成ると、力不足の感が有ります。

     又、土の量が多いと、親指が、底まで届かない恐れもあります。

   b) 両方の親指に入れる力は、なるたけ均等にします。水切れに注意してください。

  ) 右手中指を穴の中心に置き、水平に手前に引いて、底を広げる方法。

     右手に左手を添えて、中指が振れ無い様にし、中指は「かぎ方」に曲げて使うと、

     より安定した力が出ます。

     この方法は、土の量に余り関係なく、拡げる事が出来ますが、一度で所定の寸法や、底が平らに

     出来ませんので、2~3回繰り返します。

  ) 底の内側の角の形状

   a) 初心者の作品は、どうしても重たく成ります。勿論、土の肉厚を、薄く出来ない事も、

     一つの原因ですが、底の部分に肉が「タップリ」残っている事も、大きな原因になります。

     底の肉厚は、底削りの際、削り取る事も可能ですが、轆轤を挽く段階で、土を残さない事が、

     早道です。即ち、作品の底の外側と、内側の形を揃えれば、均一の肉厚に成り易いです。

     外側が角張った形なら、内側も角張らせます。外が丸い形状であれば、内側も丸くします。

     外が角で、内が丸の場合が、一番土が残ります。逆に外が丸で、内が角の場合、肉が薄く

     成り過ぎて、轆轤挽きで、土が振ら付いたり、底削りの際、穴が開く恐れがあります。

  b) 外が角なら、内も角、外が丸なら、内も丸くが、原則です。

 ) 底の広い場合は、コテを利用する

    特に皿など、底の面積が広い場合、手や指で拡げられたとしても、綺麗な表面や、水平な底には

    中々成りません。そんな時には、広い範囲を同時に押えられる、コテを使うと便利です。

    使い方は、濡らしたコテを、片手(右手)で持ち、やや手前側に傾斜を付け、土に押し付けます。

    単に表面の凸凹を、綺麗にするだけでなく、上から押して締め、底割れを防ぎ効果もあります。

  ・ 当然、コテを持つ手を、他の手の指で支えると共に、外周を他の指で押さえます。

 ④ 土を伸ばす

   この辺から、作り方や、手や指の使い方に、個人差が出てきます。

以下次回に続きます。
       
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