わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

電動ろくろ(形造り3)

2009-10-26 16:18:31 | 電動ロクロ入門
2) 何処から形を造ったらよいか? (前回の続きを、述べます)

 ③ 中間部より、形を造る場合

   一輪差や、鶴首型の花瓶など、口(首)が細い作品は、最初から細くしないで、

   上から手が入る状態で、中間部から、形造りを始めます。

   即ち、必要な場所を最大径(寸法)まで、胴を拡げます。

   口径は、手(手首)が入る以上には、拡げない様にします。

   すると、手は胴の部分を、下から「すくい上げる」様に、動かす事に成ります。

   次に 底から最大径までの部分を、除々に膨らませて形を造り、更に最大径の部分より

   首の真下迄を、徐々に細めながら、作りたい形に造ります。 最後に、首の部分を、細くします。

   細くすると、肉厚に成りますので、薄く上に延ばします。(そのままだと、土が撚れます)

   手が入らな無くなったら、「柄コテ」等を使います。

 ・ 土は、膨らませると、高さが低くなり、細くすると、高く成ります。

   それ故、最大径に膨らませる位置は、下からの設計寸法より、やや上にする必要が有ります。

   但し、細くし始める位置は、設計寸通りで良く、必要以上に伸び過ぎたら、切り取ります。

 ④ 危険な部分の形造りは、最後に行う

   瓢箪型の花瓶で、胴の一部を極端に、細くする場合や、極端な下膨れの作品は、その形が上手く

   出来ても、長い時間その状態で、轆轤作業をしていると、必ず、「振れ」「歪み」が出たり、

   作品全体が、下に落ち込んだりします。

   それ故、大まかな形に留め、作品の形が、出来上がる直前に、最後に作業を行い、直ぐに轆轤を

   止めます。   

 ⑤ 上下逆に造る

   根元が細く、頭の大きな作品は、上下逆にし、下を太く上を細く造れば、形造りは、容易です。

   又、急須の蓋を作る場合にも、上下逆にした方が、形が造り易い場合が有りますので、

   正規の方法に囚われず、造る方法を、柔軟に考え、判断してください。

 ⑥ 付け高台

   高台が高い場合や、「ワイングラス」の様に、途中が「くびれた」形で、一度に形造る事が、

   難しい時は、底削りの際、作品を伏せ、ドーナツ状の土を、底に貼り付け、轆轤挽きし、

   所定の形にします。

   但し、付ける物の径が大きいと、付けた部分が、乾燥し縮み、本体の底を、凸凹にしますので、

   径の大きな時、(例えば、「コンポートー」の様に、大きく高い脚)は、高台部分を、別に造り、

   本体と同じ程度、乾燥したら、「ドベ」で付けた方が、安全です。

 以下次回に続きます

 形造り
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