わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

電動ろくろ(土を据える2)

2009-10-17 21:48:29 | 電動ロクロ入門
引き続き、電動ろくろの、「基礎的事項」について、述べます

 3) 轆轤に土を据える

  ③ 据える前の注意点

   新たに、轆轤に土を据える際には、轆轤面(ターンテーブル)に、水分や泥が残っていない事。

   水分や泥が有ると、轆轤面に土が密着せず、土殺しの際、滑って移動してしまう可能性が有ります。

   但し、前に使った土の最後の糸切りで、轆轤上に残った土は、そのままで、その上に新たに土を、

   据えても、問題ありません。

   亀板を使う場合には、逆にやや硬く絞ったスポンジで、亀板を拭き、水分を与えます。

   板が乾いたままですと、土が密着せず、土が移動してしまいます。

  ④ なるべく轆轤面の、中心に土を据える

    轆轤面には、同心円状に、幾つかの円が、刻印されているはずです。

    亀板を使う場合には、円が無かったり、消えている場合が有ります、その際には、鉛筆等で、
  
    円を描いて下さい。円の大きさは、練り上げた土の底の直径より、やや大きい円にします。

    土を据えた時、その円が完全に見える大きさです。

    ) やや力を加えて、両手で土を抱え、轆轤面や亀板に、打ちつけます。

    ) 1個作りの場合には、土の裾野が、轆轤面の刻印の円や、描いた円と、同心円になる様に、

       手で叩いて、土を移動します。

    ) 一塊の土から、複数の作品を、作る場合には、土の裾野が、中心から「ずれ」ていても、

      問題ありません。

    ) 轆轤は別名「水挽き」と言い、水を多く使いますので、土の裾野から、水が入り込み、

       土が滑って、移動しない様に、両手の小指の付け根で、土の裾野を轆轤面に押し付けます。

    Ⅴ) 両手の掌で土を叩き、土の上部が、轆轤の中心付近に、来る様にします。

       その際、叩きながら、轆轤をゆっくり回転させます。(電源はまだ入っていません)

  ⑤ 電動轆轤の電源を「O N」にする。

以下次回に続きます。

 土を据える


 前回、轆轤に載せる亀板に付いて述べ、自作する様に勧めましたが、その作り方を述べます。

 興味の有る方は、参考にして下さい。

 ここでは、轆轤面の径が30cmの場合について、記します。

 1) 用意する物: 厚さ12~17cm程度で、30X30cmの合板、

          釘 4本、木ネジ 4本、接着剤

 2) 工具類: のこぎり、物差し、紙やすり、鉛筆、コンパス、金槌、ねじ回し、 錐(きり)等

 3)作り方: 

  ) 合板の綺麗な面を上(表)面にします。下(裏)面に対角線2本を引き、その交点を、

   中心として、コンパスで、轆轤の径30cmの円を、描きます。

  ) 合板の四隅を、2辺が5cmに成る直角三角形を、切り落とします。

    切り口は、直角より、やや斜めにした方が、亀板をセットし易く成ります。

    この4個の切れ端が、位置固定と、止めの役割をします。

  ) 四個の切り落とし部分に、各二箇所、錐で穴を開けます。

    但し、2個は釘で固定し、他の2個は木ネジで固定する様に、穴を開けてください。

    即ち、木ネジ用には、調整の為、長穴(小判型穴)にします。

  ) 先ず2個を、裏面に書いた、30cmの円の外側に沿って、釘で打ちつけ固定します。

    この2個は隣合わせの位置で、固定します。その際、)で斜めに切った部分が、上開きにします。

  Ⅴ) 残る2個を、円に沿って、木ネジで「仮止め」します。

  ) 轆轤面の外形に、「スッポリ」入る様に、ネジ部で調整します。

    ゆる過ぎたり、「ガタ」が無いように、数度調整が必要です。

  ) 位置が出たら、しっかり、ネジ回しで固定し、更に接着剤で固定します。

     ネジや釘が、合板の表面に出ない様に、注意します。

  ) 仕上げ、固定した4個の止め部分の、余分な所(直角部分)を切り取ります。

    更に、全体に紙やすりを掛け、「トゲ」が無いように、仕上げます。

  以上で、亀板は完成です。

 亀板をの作り方 

コメント
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