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わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

窯を焚く(素焼3)

2009-05-15 22:09:45 | 窯詰め、素焼、本焼の話し
前回の続を述べます。

3) 窯詰め、窯出しの際、作品を壊さない事。

  作品が壊れる原因は、作品の乾燥による物、素焼中の「アクシデント」の他に、不注意による物が、

  意外に多いものです。素焼前の作品は弱く、少しの衝撃でも、壊れ易いです。

  ① 作品を、他の物にぶつけて壊す。

   ) 作品を他の場所に移動させる際に、ぶつける。

     特に、窯詰めの為、窯に移動する際に、狭い保管場所からの、出し入れで、

     他の作品や、保管場所の壁などに、ぶつける。

    ・ 特に取っ手の付いた物、縦長の作品、不定形な作品などが、当り易いです。

  ② 作品の持ち方、持つ場所が悪くて、壊す。

   ) 大きな作品や、重量の有る作品は、両手で持ってください。

     なるべく、一度に、複数個の作品を、持たない様にする。

   ) 作品の重心より離れた所を持つと、作品が欠ける場合が有ります。

     長皿のような作品は、片手で、角の部分を持つ事は、危険な行為です。

   ) 取っ手の有る作品も、取っ手を持って、持ち上げる事は、破損の原因に成ります。

   ) 数個の作品を、同時に移動させる場合や、長い距離を移動する場合などは、

      なるべく板や、籠などに入れて、持ち運びます。

  ③ 窯詰めの際に壊す。

   ) 一度窯に詰めた作品を、他の位置に移動したり、他の作品との関係で、窯から出し入れする

     場合が、意外と多い物です。出し入れの頻度が多いと、それだけ危険度が増えます。

   ) 窯に詰める順序を、予め考えておく事。

      上記、窯への出し入れの回数を、少なくする為にも、予定を立てて行動します。

   ) 不安定な作品は、スペーサー(詰め物、支え)などを使い、安定化させます。

      自立に不安定な作品は、窯詰めの際の、一寸した振動で、倒れて壊れる場合が有ります。

   ) 意外に多い事故に、棚板を積む際に、支柱が倒れ、作品に当ったり、作品の上に落ちる事が

      有ります。(特に棚板の、複数敷きの場合)

      又、落ちた支柱が、バーナー口を塞ぐ場合も起こり、その支柱を取り除く為に、

       窯詰めを、やり直す場合が有ります。

  ④ 窯出しの際に壊す。

    素焼した作品の強度は、十分乾燥した、素焼前の作品の強度と大差有りません。

    それ故、窯詰め同様、注意する必要が有ります。

   ) 皿など横に広い作品は、縦に窯詰めすると、以前に述べました。

     他の作品に、立て掛けたりします。

     この状態は、不安定で、慎重に取り出さないと、崩れ破損します。

   ) 素焼は、重ね焼き出来ますが、上(又は内側)から、順序良く取り出さないと、

     作品同士、ぶつけたり、倒したり、し易いです。

   ) 棚板を取り除く際に、注意する。

     棚板は、垂直方向に、取り除きます。水平方向に移動すると、支柱を倒す恐れが有ります。

     倒れた支柱が、作品に悪さをする事が多いので、支柱は倒さない様にします。

   ) 素焼が終わった作品は、数個重ねて、保管できます。

      その際、直に重ねても、大きな問題はおきませんが、なるべくなら、紙一枚でも、

      間に挟み、直接作品同士が、当らなけれ、より安全になります。

以上で、素焼の窯焚きの、説明を終わります。

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