大佗坊の在目在口

見たり、聞いたり、食べたり、つれづれなるままに!!

会津秘府

2010-07-30 | 會津

会津若松の菓子屋会津葵で販売している「かすてあん」というお菓子は前から知っていた。
このお菓子の押文様は藩公の文庫印「会津秘府」を写したものだと栞に書いてあったが、
何の事だかよく判らなかった。

今年の3月に、このお菓子の表面に押してある模様が「会津秘府」だと初めて知った。
うかつにも「かすてあん会津葵」を包装した時、出来た表面の皺だと思っていたのが
「会津秘府」の押文様だった。



戊辰の戦いに敗れ、城から持ち出せたのが長持ち十二棹分のみ、藩公の文庫印がある
書籍をよく若松城から持ち出せたものだと思った。残った品々は明珍の兜のように
略奪の対象となったのかとも思った。

しかし、この「会津秘府」の朱印をいくつか集めてみたが全て日新館所蔵であった。
「会津秘府」は藩公の文庫印ではなく、「藩公」は「はんこう」でも「藩校」日新館の
文庫印のことだったようだ。



幸いにも会津図書館蔵書にも日新館蔵版「四書集注」が残されていて、ここに
「会津秘府」の蔵書朱印がある。しかしこの「四書集注」、国会図書館にある
明治十八年出版の朱熹集註「四書集注」と同じような木版印刷(活板?)で
作られている。この本いつ頃、出版され会津にもたらされたのだろうか。

追記

今年春、会津若松の旧家で古書を見せて貰った。この本には、日新館蔵書印と

朱印が押印されていた。そうすると上記の「会津秘府は日新館の文庫印の

ことだった」は間違だった。「会津秘府」会津若松城二之丸文庫蔵印という

ことなのだろうか(平成23年6月20日)

 

会津日新館の蔵書印

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