大佗坊の在目在口

見たり、聞いたり、食べたり、つれづれなるままに!!

会津藩士 三淵隆衡

2011-07-01 | 掃苔

30年前に出版された牧野登著「紙碑・東京の中の会津」に三淵家のお墓の写真が載っていた。三淵隆衡は戊辰の戦いで会津藩の責めを一身に負って自刃した会津藩家老萱野権兵衛の弟で明治三十三年に亡くなっている。5,6年前、三淵家の墓を探しに新宿正受院を訪ねた。

  

この正受院は明治二十六年十二月五日旧会津藩主松平容保公薨かり、九日にこの正受院に仮葬されのち大正六年六月九日に二子の子と共に会津院内に移されている。

このお寺の鐘楼の奥が嘗ての松平家の墓域で、その場所には大正七年に建てられた会津の野村家之墓があった。この野村家之墓から一段下ったところにあるはずの三淵家のお墓を探したが見つからず、お寺に確認したが若い御坊さんで要領えず、ガッカリして戻ってきた。今年、沼津の明治史料館で知った白虎隊士で中央大学の創立者の一人でもある西川鉄次郎の葬儀が昭和七年六月に小田原の興徳寺で行われた事が判った。      右 野村家の墓域

  

興徳寺へは箱根登山鉄道の箱根板橋駅から行く。ところが乗換の小田原駅で戸惑う。

 12番線:伊豆箱根鉄道、36番線JR東日本、1314番線JR東海、710番線:小田急、711番ホームが箱根登山鉄道 、書くとスッキリするが、実際はJRに挟まれて私鉄の番線があり、しかも7・8番線小田急線の端に711番箱根登山鉄道のホームがある。小田原駅での乗換はかなりウロウロしてしまった。箱根板橋駅は小田原から1駅で小田原城の西南にあり、5・6分で興徳寺に着く。

  

 

興徳寺の墓域は思ったより小さく会津藩士を探しに来たと伝えるとお寺でもビックリしていた。残念なことに西川家という名の檀家は見当たらないということであった。色々話をしているうちに、この奥のお寺の下に偉い裁判所の人が住んでいたと教えてくれた。そこが西川鐡次郎の静養した家かと考えて訪ねてみた。この家は古い大きな屋敷だったが表札がなく、どなたが住まわれているのかは判らなかったが、上手に霊壽院という曹洞宗のお寺があり、ここの墓域に入りこんだ。

左 興徳寺               右 霊寿院

 

 

 

本堂の横に立派な三基の墓があり中央にあったのが三淵家の墓。「紙碑・東京の中の会津」に載っていた写真のお墓がそこにあった。ビックリしてしばらくたたずんでしまった。

初代最高裁判所長官、三淵忠彦は三淵隆衡の長男。

 

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7 コメント

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相変わらず (ちにた♪)
2011-07-03 17:34:14
すごいですねぇ。
やっぱり「呼ばれてる感じ」がしますね!
返信する
同感です (森重和雄)
2011-07-03 18:29:50
本当にすごいですよね。

僕の方もそういう「呼ばれている」こと、よくあります。(微笑)
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Unknown (大佗坊)
2011-07-04 09:46:00
今回も偶々なんでしょうが、
本当にビックリしました。
近くに一文字紋のお墓があって、後で
写真を撮ろうと思っていましたが、
興奮して忘れて帰って来てしまいました。
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驚きました (伊藤哲也)
2011-07-18 04:56:27
あの寺から、主な墓石は全て移されて。
容保が何処に埋葬されていたのかも明確
でないほうですが。
三淵家の墓石、あそこにあったのですか。
返信する
正受院のこと (大佗坊)
2011-07-18 08:39:08
容保公の院内改葬が大正六年、野村家の
お墓が建立されたのが大正七年で、この
墓域は、このお寺ではかなり広く、松平家
とはいろいろな繋がりがあったと考えて
います。
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正受院 (伊藤哲也)
2011-07-18 21:43:05
10数年前、御住職は野村家の隣のくぼんだ
所に容保が埋葬されていたと言われていまし
たが。根拠がないのです。照姫は院内に移さ
れる前の墓碑だと戒名の一部が刻まれていま
すが今だと何も刻まれていない。
 でも、それ以前だと別の場所を住職は
牧野氏に語っている。でも、野村家墓が
跡地の一部。
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正受院 (大佗坊)
2011-07-19 15:53:47
このお寺の本堂、庫裏は建て直されて
いて、建物も大正期とは大分、変わって
いると思います。このお寺の墓域小さく、
この中で野村家の墓域は不思議なほど
大きく感じます。お寺としてもハッキリと
言えない事もあるのでは!
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