在外ネット投票。
これが実現すると投票できる人がうんと増える。
このシステムの早期先行導入を求める署名運動を立ち上げた三人の女性たち。
わかこさんは在外選挙投票のシステム改善をずっと訴えてきた人だから、とてもわかりやすく説明してくれる。
「在外ネット投票の早期先行導入を求めます!」在外邦人によるオンライン記者会見
Change.orgでオンライン署名「在外ネット投票の早期先行導入を求めます!」を立ち上げたアメリカ・ドイツ・イタリアに住む在外法人の3名が、1月31日、26,027筆の署名を林林芳正外務大臣に提出しました。
オンライン署名リンク:
だって、ほんとにひどいんだよ。
海外在住の日本人が投票したくても、最寄の公館(大使館とか領事館)まで行くか、それが無理なら郵便投票するしか方法が無い。
その公館まで簡単に行ける人ならいいけど、電車や車で片道5時間かかる人だっている。
飛行機に乗って行かなければならない人もいる。
そんなことまでして投票しても、その投票が無効になってしまう例が相次いだ。
なぜなら、その投票済みの用紙は、そこの職員が日本に持ち運ばなければならなくて、このコロナ禍で飛行機が飛ばなかったりしたせいで無効になってしまった例も少なくないらしい。
さらには、日本と違って、国によっては公館のある場所が危険な区域になっていて、そこに行けない人もいる。
こんなふうに、わざわざ膨大な時間とお金を使っても投票できなかったり、投票できても無効になってしまったり…。
そうなると郵便投票しか手段が無いのだけど、これがまた手続き自体が大変なのだ。
まず最初に、投票用紙請求と自身の在外選挙認証カードを同封し、国際郵便で選管に送らなければならない。
たったこれだけのことに20日間もかかった人がいる。
その後、日本の選管から投票用紙と在外選挙認証カードが送り返されてきて、やっと投票できるわけだけど、そもそも始めの段階で1ヶ月近くかかっているんだから、もう間に合うわけがない。
郵便事情が悪い中、間に合わせるようにと特別郵便にして、それに5千円から1万円を自己負担して送っても、それでも間に合わずに無効になってしまった人もいる。
国によっては1ヶ月はもとより数ヶ月も郵便が止まってしまったところもある。
だから、投票が終わってから何ヶ月も後に投票用紙が届いた人もいる。
おまけに、郵便投票を日本に送り返すことができるのが公示日の翌日からになってて、選挙期間が長短によって間に合わなくなってしまう。
「海外に暮らしていてもあなたの1票が国政に活かされる」って言うんなら、その1票1票が活きるための法制度を整えてよっていう話。
社会情勢の変化に伴う郵便事情は在外邦人にも選管にもどうにもできないんだから。
いろんな手続きの時間をかけても、大金をかけても無効票になってしまった人たちの無念。
自治体にも負担がかかっている。
・領事館が遠い。
・郵便事情の悪化。
・危険地域。
日本在住の有権者のみなさん、投票所が近くにある。郵便事情もまあそこそこ大丈夫。危険で行けないというような場所は無い。
なんて恵まれているんだろうって思ってください。
なのにどうして投票に行かなかったんだろうって反省してくださいね。
日経新聞2022年1月31日
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