極寒の時期だけわたしの寝室に避難しているキンカンが、今年は鈴なりに実をつけている。
粒もなかなか大きくて、順調に色づいてきた。
だがしかしっ!
いつからか、小さな虫が部屋の中を飛び回るようになった。
なんだろな、と思いながらも放置していたら、いつの間にかめちゃくちゃ増えていた。
上の写真の黄色い壁や葉っぱの所々に、ぽつぽつとたかっているのがそれ。
このままだと際限なく増えてしまって、口を空けて寝てたりしたらやばいことになるんじゃないかと急に心配になって、慌ててインターネットで調べてみた。
多分小蝿だろうと判断して、できるだけ穏便に(どういう意味なんだろう😅)彼らが部屋からいなくなってくれる方法を選んだ。
まず、小蝿が大量に発生した理由。
昨年、鉢のサイズを一回り大きくした際に、せっかくだからと培養土を加え、そこに柑橘系植物専用の有機肥料も足して土の入れ替えをしたこと。
今までにないほどにたくさんの実が生ったので、きっと喉が渇いているだろうと思って水やりの回数を増やしたこと。
極寒の部屋はセントラルヒーティングが常に稼働していて、さらにこの家の中では一番日当たりが良い部屋だから、昼間はずっと温かかったこと。
この有機肥料と過度の水と室温の高さが、小蝿にとっては天国のようなものなのだった。
それを一気に地獄のようなものにしてしまうことに罪悪感が無いとは言えないけれど、ここは心を鬼にして、土壌水分を測る長い棒と無機質の赤玉土を購入した。
赤玉土は米国内では扱っていないそうで、なのでカリフォルニアから茨城の赤玉土を送ってもらった。
水分計はとても単純な構造で、土から出ている部分のフェルトのような物が青色から白色に変わるまでは水やりをしない。
最後の仕上げに土の表面を掻いていると、クワガタのミニチュアのような虫が這っているのを見つけた。
え?っと思ってつまみ上げてみると、いきなり死んだふりをする。
そっと裏返してみても、フィギアスケートの選手がジャンプする時みたいに、手も足も全部胸(?)に引き込んでいて全く動く気配が無い。
待つこと5分、やっぱり生きてた。
これまたインターネットで調べてみると、なんとカミキリムシの仲間らしい。
うーん…大事なキンカンの幹をガシガシされては困るし、かといってこんな寒いのに外に出すのも可哀想だし、散々迷ったけど、前庭の枯れ葉が積み重なっている所の奥深くに潜らせた。
小蝿の餌になる培養土を覆い隠すための無機質の赤玉土を、5センチぐらいの厚さに被せ、水やりも控えてしばらく様子を見ることにする。
ごめんね。