ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

TPPの『毒素条項』に、日本はじわじわと殺されていく。そんなことをさせてたまるか!

2016年11月02日 | 日本とわたし


山本農相「冗談を言ったらクビになりそうになった」
【NHK】2016年11月3日
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161102/k10010753201000.html

山本農林水産大臣は、1日夜、都内で開かれたパーティーで、
先月撤回した、TPPの国会承認を求める議案などの審議をめぐる、強行採決に関する発言について、
「冗談を言ったらクビになりそうになった」などと述べました。
山本大臣は、2日朝、「ご迷惑をおかけします」と述べました。

TPP=環太平洋パートナーシップ協定の、国会承認を求める議案と、関連法案の衆議院での審議をめぐって、
山本農林水産大臣は、先月中旬、佐藤・衆議院議院運営委員長のパーティーで、
「強行採決するかどうかは、佐藤委員長が決める」などと発言し、その後、衆議院の特別委員会で、発言を撤回して、陳謝しました。

これについて、山本大臣は、1日夜、都内で開かれた自民党の衆議院議員のパーティーで、
「冗談を言ったらクビになりそうになった」などと発言しました。
また、山本大臣は、パーティーの参加者を前に、
「JAの方々が大勢いるが、明日でも、この衆議院議員の紹介で農林水産省に来てくれれば、何かいいことがあるかもしれません」とも述べました。

民進党などは、
「撤回した発言を『冗談』としたのは、国会をばかにしている」などとして反発し、山本大臣の辞任を求める声も出ています。
こうした中、山本大臣は、2日朝、農林水産省に入る際に、記者団から、
「昨夜の発言について、野党からは反発が出ているようだが」と質問され、
「ご迷惑をおかけします」と述べました。

官房長官「辞任するようなことでない」
菅官房長官は午前の記者会見で、
「閣僚は、発言に気をつけなければならず、緊張感をもって発言すべきだ。
昨夜、山本大臣から、『申し訳ない』という電話を受け、私からは、
『発言に気をつけ、緊張感をもって国会にあたるように』という厳重注意をした」と述べました。

そのうえで、菅官房長官は、国会運営への影響について、
「国会で決めることなので、政府からコメントすることは差し控えたい。
TPP協定は、わが国の成長戦略にとって、極めて重要であり、その効果を速やかに発現するために、協定と関連法案の1日も早い成立が必要だ。
政府としては、速やかに審議を進めていただけるよう、緊張感をもって丁寧に進めていきたい」と述べました。

また、菅官房長官は、記者団が、
「再び問題となる発言をしたことで、大臣の資質の面で問題はないか」と質問したのに対し、
「そこは問題ない。軽率な発言をしたことを本人は深く反省していて、辞任するようなことではない」と述べました。


参院自民幹事長「断じて許せない」
自民党の吉田参議院幹事長は、党の参議院議員総会で、
「あのような発言は、断じて許すわけにはいかない。
TPPの国会承認を求める議案などが、参議院に送られようとしているが、非常に日程が厳しいので、
われわれも緊張感を持って、言動には気をつけながらやっていきたい」と述べました。


公明 漆原中央幹事会会長「猛省を促したい」
公明党の漆原中央幹事会会長は、記者会見で、
「緊張して厳しくやろうと言っているにもかかわらず、山本大臣の発言が止まらず、残念だ。
しゃべってわびるなら、しゃべるなと言いたい。
こういう不誠実な言動の積み重ねが、安倍内閣の体力を奪っていることを、しっかり認識してもらいたいし、山本大臣には猛省を促したい」と述べました。

また、漆原氏は、記者団が、「山本大臣は辞任すべきと考えるか」と質問したのに対し、「ご本人がどう考えるかだ」と述べました。


民進 蓮舫代表「審議に影響」
民進党の蓮舫代表は、党の参議院議員総会で、
「山本大臣の謝罪は、うわべだけだったのが明らかになった。
ちょっと理解不能だ。
さらに驚いたのは、山本大臣が、
『あすでも、議員の紹介で農林水産省に来てもらえれば、何かいいことがあるかもしれません』と発言したのは、利益供与ではないか。
当然、委員会審議に影響が出ると言わざるをえない」と述べました。


共産 穀田国会対策委員長「大臣としての資質に欠ける」
共産党の穀田国会対策委員長は記者会見で、
「山本大臣は、反省したはずなのに、それをまた、おちゃらけて話をすること自体、大臣としての資格、資質に欠ける。
また、農業関係者に関する発言は、依然として、古い時代の利益誘導型の政治に、どっぷりつかっている神経で、
時代錯誤もはなはだしく、二重の意味で、大臣に値しないことは明らかだ」と述べました。

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この山本農水相、米の売買同時入札(以下、SBS)を巡る不正取引問題で、
農水省の調査対象となっていた輸入業者や卸売業者から、資金提供を受けていたのですよ!
(*SBS:外国産の米について、国が輸入商社から一旦買い取り、さらに金額を上乗せして、米の卸業者に売り、国産米との価格差を無くそうとする制度)

農水省は、輸入商社と米の卸業者がグルになって、不正取引を行っていたことを、2014年から把握していて、放置していたのですよ!
そして、その省のトップであるこの男が、その不正取引の当事者である、輸入業者と卸売業者から、資金提供を受けていたのですよ!

そんな男だからこその、
『あすでも、議員の紹介で農林水産省に来てもらえれば、何かいいことがあるかもしれません』、なのではないでしょうか?

もう許せませんよね。
認められませんよね。

辞任もちろんですが、まともな人間(いるかどうかは甚だ疑問ですが)に差し替えて、審議を一からやり直すべきです。
日程をちょっとばかりずらして終わり、なんてお為ごかしは、もう止めさせなければなりません。
今の政権に、このTPPの内容を、きちんと認識できている人がいるのか?
いないです。
いたら、こんなものを承認しよう、採決しようなどと、考えられないのですから。

とにかくこの男は、政治家としてお粗末過ぎます。
大臣の辞任で済まさず、議員を辞めさせるべきです。



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もう今から1年も前に、このような警告を必死で出してくださっていた方がいました。
もう読まれた方もたくさんいらっしゃると思います。
国会の審議で、この『毒素条項』について、一人一人に問い質さなければならないのではないでしょうか。
もう時間がありません。
野党議員の皆さん、どう思われますか?

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TPPについて色々調べてみたら、究極の不平等条約でした。
関税の撤廃による、自由貿易なんて嘘。
米国が、日本の制度やルールを変えるために、「日本の国家主権」を無力化する手段でした。

【TOGETTER】2015年10月21日
http://togetter.com/li/889832

国内産業の保護を目的とする関税以上に、米国が日本に撤廃させたいものがあります。
それが、「非関税障壁」です。
非関税障壁とは、関税以外の方法により、輸入を抑制したり、貿易を制限したりすることですが、
米国が、邪魔だ、障害だ、と感じるものが全て、非関税障壁です。
せっかく日本政府が、日本国民を守るためにつくった制度や法律、規制であっても、
自国の企業が儲けるために、邪魔なものは全て無くしてしまおうというのが、アメリカの狙いであり、TPPの真の目的なのです。
米国は、日本の市場を無理矢理こじ開けるための、新しい道具を用意しましたが、
それが、TPPの『毒素条項』なのです。
TPPは、日本にとって第二の黒船、平成の黒船とも言える一大事なのです。



安倍首相の「TPP反対とはただの一度も言ったことはない」という、4月7日の国会での発言が、物議をかもしました。

https://youtu.be/_TTuFO8ba5w

まあ、実際は何度も言ってますし、そもそもマニフェストに謳っている訳ですから、言っていても何の不思議もありません。

百歩譲って、安倍首相は、『「聖域なき」関税撤廃はしません』と言っていましたから、
「聖域」が有るのなら、TPPの交渉に参加しても、嘘吐きとはならないのかも知れません。
しかしやはり、テレビで全国放送される衆人環視の国会でさえ、平気で嘘を吐きまくってきた安倍晋三です。
TPPに関しても、全てが嘘でした。

TPP国会決議で守ると決めた重要5項目のいわゆる「聖域」。

『「無傷で守られたものはゼロだ」と、農林大臣が答弁』

国会決議違反が明らかとなりました。

衆参農林水産委員会は、政府がTPP交渉に入る前に、
コメや麦、砂糖、牛肉・豚肉、乳製品の「重要5項目」について、「段階的な関税撤廃も認めない」とする決議をしていた
のです。

つまり、「聖域」そのものが無かった、と言うことです。

安倍首相の言うことは、全てが嘘でした。

ここから先の内容は、5か月前に書かれたものです。
まだ批准されてもいないのに、TPPを先取りしたかのような事が、既に始まっています。

今月からは…
『大病院を受診するためには、初診料とは別に、5,000円が掛かるようになりました』

TPPが批准されれば、次から次と同じようなことが起こります。
どうなるのか。
どんなことが起きるのか。
詳しくは、ここから先に書いています。

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ここから先は、覚悟してお読みください。

テレビのニュース番組を観ていて、不思議に思うことがあります。
TPPについての報道の時に、「TPPについては色々問題があると言われていますが…」と言って、そこから先には決して触れない事です。
問題ってなんだろう、とは思わせても、その問題が何なのかは、決して言葉にはしません
いま、頑張っていると思われる、テレビ朝日の『報道ステーション』や、TBSの『NEWS23』ですらそうです。

Twitterでは、よく目にする『ISD条項』『毒素条項』などの文字。
Twitterでは、140文字という字数制限のため、詳しい内容や解説は、書いてありません。
テレビのニュース番組に期待するのは、その詳しくて解りやすい説明や解説ですが、『毒素条項』や『ISD条項』などの言葉すら出て来ません。

それこそ、池上彰さんが、二時間番組で解りやすい解説をしないのが、不思議です。

TPPに詳しいジャーナリストの堤未果 (@TsutsumiMika) さんによると、

TPP についてのコメントや解説を、求めて呼ばれた場合でさえ、
東京のキー局では、ISD条項などの毒素条項について、話すことが許されないとの事。


今年(2015年)の7月24日の「報道ステーション」に、堤未果さんご自身が出演されて話されていたのが、唯一かも知れません。

そこで、自分自身で、堤未果さんを始めとするTPPに詳しいジャーナリストのみなさんの、ブログやHPを出来るだけたくさん観て、
自ら勉強したことを連ツイし、自らまとめましたので、ぜひご覧下さい。

ちょっとその前に、安倍自民党政権による、TPP参加への経緯を、おさらいしておきましょう。

2013年2月22日、民主党から政権の座を奪い返したばかりの安倍首相と、再選されたばかりのオバマ大統領の、初顔合わせとなる日米首脳会談が行われましたが、
その一月ほど前の、スイスのダボス会議で、カーク通商代表が茂木経産相に、「日本車の輸入関税を続ける」と通告されていたのです。
つまり、「聖域化」は既に決まっていたわけで、さらに重要な点は、

工業品の代表である自動車に、関税を残すというのでは、
政府がうたう、TPPの関税の撤廃や引き下げによる「高いレベルの自由化」が、まやかしでしかないという事がよく判ります。


TPP関連では、安倍首相はひらすら、「交渉に聖域がある」という言質をオバマに求め、
「関税撤廃に聖域」があるかのような表現を、共同声明に入れてもらいました。
国内を説得するためだったのです。

安倍首相が言うTPPは、関税の撤廃による貿易の自由化などではなく、その焦点は、「非関税障壁」なのです。

自由貿易というからには、競争は有ってもかまいませんし、自国や、自国の企業に有利になるように、交渉するのも理解できます。

問題は、非関税障壁を取り払うための、その手段であり、方法なのです。
米国は、TPPに、「毒素とも言える条項」を仕込んでいるのです。


テレビが、TPPが関税の問題であり、農業だけが唯一影響を受ける分野であり、一般の庶民にとっては、輸入食材が安くなり喜ぶべき事であるかのように報道するのは、
この毒素条項から目を逸らすための、印象操作であり、官邸の報道管制と情報統制です。

(*まうみ注・↓以下は、S_Shmizu @cap58020さんが、2015年10月21日にツィッター上で説明してくださった、TPPの『毒素条項』の実態と日本社会への影響について)



TPPの毒素条項は、上記のものだけではありません。
その他にも、以下のものがあります。
・未来の最恵国待遇
・ネガティブリスト方式
・規制必要性の立証責任と開放の追加措置

等があります。
この3つも、恐ろしいものには違い有りませんが、最初にあげた4つは、特に重要、かつ深刻な影響を与えるものですので、この4つに絞って、次から説明していきます。





















次からは、ここまで説明してきた4つの毒素条項が、現実の日本社会にどんな影響を及ぼすか、具体的例を挙げて説明していきましょう。













実は、この程度で済めば、まだマシと言えるかも知れません。
TPPの24分野の中に、知財(知的財産権)というものがあります。
これは、単に映画や音楽ソフトの特許期間の問題だ、と思っているなら間違いです。

日本では、医療方法の特許性が認められていなかったので、連想しづらいでしょうが、
米国では、手術方法(術式)、治療方法、診断方法ともに、特許の対象となっているのです。
ただでさえ高額の手術費用に加え、アメリカで考えられた術式には、さらに高額の特許料が、必要になるかも知れないのです。



知財(知的財産権)で、医薬品の特許期間が延長されるようになると、事実上ジェネリック薬品は市場から姿を消し、さらに薬価が跳ね上がります。
年金生活者などの高齢者や、病気があって働けず、生活保護等で暮らしている人や、働いていても貧困に苦しむ人にとっては、比喩では無く、現実に死活問題です。

さて、ここからは、「世界一の食料輸入大国」日本の輸入食品と、その食の安全に、TPPの『毒素条項』がどのように影響してくるのかについて、解説していきます。

















上記のツイートで、モンサント社製の農薬『ラウンドアップ』を「ネオニコチノイド系」と記していますが、「グリホサート系」の間違いでしたので訂正します。

ついでに、この『ラウンドアップ』について、少し紹介しておきたいと思います。

世界中の庭、農場、公園などで使用されているラウンドアップは、モンサント社が開発し、1970年代から販売されて、長い間一番売れている除草剤です。
しかし今、研究者らは、ラウンドアップの不活性成分(補助成分)のひとつが、ヒト細胞、特に胎芽、胎盤、臍帯の細胞を、殺すことができることを発見しました。

現在まで、ほとんどの研究は、ラウンドアップ中の不活性混合物よりも、主成分であり活性成分の、グリホサートの安全性に向けられてきました。
しかし、この新たな研究で、科学者らは、ラウンドアップの不活性成分が、農場や芝生で使用されているものよりもはるかに希釈された濃度であっても、ヒトの細胞に、有毒影響を増幅することを発見しました。

ある特定の不活性成分、POEA(polyethoxylated tallowamine)(非イオン系界面活性剤ポリオキシエチレンアミン)は、
ヒトの胎芽、胎盤及び臍帯の細胞に対して、除草剤自身よりもはるかに毒性が強く、
研究者らはこの発見を、『驚くべきこと』と呼んでいるようです。
さらに、
『市場で入手できる、企業秘密のこの混合物は、ラウンドアップ処理された大豆、アルファルファ、トウモロコシなどの作物や芝生、庭などの残留レベルであっても、細胞を損傷し殺すことすらある』とも。

そして、『ラウンドアップ』の主要成分の、「グリホサート」についての最新の情報ですが、
世界保健機関(WHO)の専門組織、国際がん研究機関(IARC)が、2015年3月下旬に発表した報告書では、
ラウンドアップの主要成分であるグリホサートは、5段階ある発がん性分類リストのうち、上から2番目にリスクが高い、「発がん性が疑われる」(2A)カテゴリーに分類されました























本来、検査結果が出るまでは輸入を認めない、というのが、検疫検査のあるべき姿です。
『検査結果が出た時点で、既に食べてしまっていた』というのでは、検疫検査の意味がありません
日本は、「世界一の食料輸入大国」でありながら、食の安全確保のための、輸入食品の水際での検査態勢が、不十分です。

最低でも、検査率を5割にあげるべきで、そのためには、食品衛生監視員を、最低でも約3000人体制に強化しなければ、対応できません。

しかし、安倍自民党政権は、現在の399人から増やす気は、まったく無いようで、
TPPにより、輸入食品が今より5割近くも増えた後も、ほぼ100%を、検査無しで流通させることを考えているようです。