ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

沖縄とつながるタイムズ・スクエアに立つわたしたちの心

2016年02月29日 | ひとりごと


先週末の土曜日は、沖縄とつながろう、辺野古を応援しよう!のアピールをしに、タイムズ・スクエアに行きました。


かなり寒いのに、タイツ姿でミュージカル『CHICAGO』を演技するお姉さん方。


平和を願うわたしたちに賛同してくれた人たち。


歩美ちゃんが叩くお太鼓の音が、まだまだ厳しい寒さの中に立つわたしたちの心に染み入ってきます。


写真を撮ってもいい?と尋ねてくれる人が増えてきました。


スタンディングの後、近くのカフェに入り、福島瑞穂議員からのメッセージビデオを鑑賞中。


瑞穂さん、苦戦を強いられているそうです。
彼女は、ぜひとも国会に居てもらいたい人のひとりです。
応援するぞ!

帰りに、待ってくれていた夫と歩美ちゃんとでBOOKOFFに行き、速攻で5冊ゲット。

見事なX飛行機雲。


そして、なんかちょっと元気が余ってるので、ディカプリオ主演の『The Revenant』を観に行くことにしました。
実は、この類の映像は大の苦手で、前に予告編を観た時に、あ、これは絶対にダメと決めていたのに、
去年観た映画で一番良かった『バードマン』のアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督が作ったというのでついつい…。
で、結果はもう散々でした…。
目をつむったり耳をふさいだり、何やってんだわたしは…と思いながらの鑑賞。
夫が「もう出てもいいよ」と言ってくれたのですが、お尻を上げることができないまま最後まで観てしまいました。
厳しい自然と、次から次へと続く過酷な試練。
CGとわかっているのに、あまりにも生々しくて、観終わった後もずっと呆然としていました。
歩美ちゃんを送ってから家に戻り、もう遅い時間になっていたのだけれど、どうしても温かいお味噌汁が飲みたくなって、急いで作っていただきました。

で、日曜日のオスカーを、夫と歩美ちゃん、そしてわたしの3人で観たのですが(夫はもちろん例年通り、途中で寝に行ってしまいましたが…)、
賞の候補に上がった人の中に黒人がひとりもいないということで、参加を拒否した人が続出した今回のアカデミー授賞式、
ホスト役のコメディアン、クリス・ロックは、ギリギリのところをうまくコントロールしたユーモアで、人権問題をネタにすることができる稀なコメディ俳優なので、その進行ぶりが楽しみでもあったのですが、
皮肉ジャブがピシパシと入ったなかなかの司会っぷりが見事で、人種の坩堝と言われる国だからこその発信と受け入れだということを、またしみじみと考えた夜でした。

オスカーを獲ったのはやはりディカプリオさん。
彼の受賞スピーチの内容がとても良かったので、それを訳してくださっていたHideyuki Hirakawaさんの訳文をここに載せておきます。

ディカプリオのオスカー受賞スピーチ、訳してみた。
DiCaprio calls for action on climate change in Oscars speech
http://gu.com/p/4h62z/stw

『レヴェナント』の制作は、自然世界に対する人間の関係を物語るものでした。
2015年に、私たち皆が感じた世界は、記録にある歴史上、最も暑い年でした。
我々の制作陣は、雪を見つけるのに、この惑星の南の端までいかなければならなかったのです。
気候変動は現実であり、今まさに起きています。
それは、最も緊急性のある脅威であり、私たちすべての種が直面しています。
私たち皆が、ともに行動し、ぐずぐずと先延ばしにするのをやめなければなりません。
巨大な汚染者たち、巨大企業のためではなく、すべての人間、世界のすべての地域の人々、最も気候変動の影響を被る何十億人もの恵まれない人たちのために発言している、世界中の指導者たちを支持していく必要があります。
私たちの子供たちの、また子供たちのために。
その声が、強欲な政治によってかき消され続けている人たちのために。

今夜の素晴らしい賞を授けられたことを、すべての皆さんに感謝いたします。
この惑星の『今ある状態』を、当たり前のことだと思わないようにしましょう。
私も、今夜を、当たり前のことだとは思いません。
本当にありがとうございます。

(レオナルド・ディカプリオ 2016年オスカー賞スピーチより)


彼のスピーチも素晴らしかったのですが、大きな権力に毅然と立ち向かったジャーナリストたちに続けとスピーチした、『スポットライト』の監督さんの言葉も良かった。
そしてまた、短編映画やドキュメント映画を制作している人たちのことを思い、いかに恵まれない環境で頑張っているかを、ユーモアと皮肉たっぷりにスピーチした人も。
でも現実には、あの会場に居た観衆の半分以上は、有り余るお金を持つ人たちであることを証明したのは、ガールスカウトが募金を集めるために売るクッキーを客席に配った時のこと。
なんと650万円以上もの大金が、あっという間に集まったのです…。
なんかちょっと複雑な気持ちになりました。


かあちゃん、僕らのこと、完全に忘れてるやろ!!