リスタートのブログ

住宅関連の文章を載せていましたが、メーカーとの付き合いがなくなったのでオヤジのひとり言に内容を変えました。

再結成

2012-03-22 05:26:34 | オヤジの日記
近年、国内外の有名グループが、再結成されている。

そのバンドのファンだった人にとっては、嬉しいことかもしれないが、当然ながら再結成してほしくなかったという人もいるだろう。

私は、その再結成して欲しくなかった、と思う方である。

たとえば、日本の場合、震災の復興のために、一時的に再結成するというのがあるが、これは容認できる。
意味のあることだと思うからだ。

経済的な理由で、というのも容認できる。
食っていくための手段として再結成を選ぶというのは、悪いことじゃないと思う。

その他に、ファンからの要望で、というのはファンを大事にするという点ではいいかもしれないが、それならなぜ解散したのか、という疑問の解決にはならない。

最初からファンは解散など望んでいなかっただろうから、それは、理由付けとして弱いのではないかと思う。

それに、再結成しても、昔の曲ばかりでは、ただの懐メロバンドである。

ユニコーンのように、新しいアルバムを出すというのなら、やり残したことがあったのだろうと納得するが、新曲を出すこともせず「再結成しました」「昔の曲を歌います」だけでは、それは、ただの同窓会だ。

ファンも同窓会的な気分に浸りたいのかもしれないが、それなら、再結成をせずともCDを聴いていれば済むのではないか、という気がする。

外国では、再結成といえども、オリジナル・メンバーではなく、一部分メンバーを変えての再結成というのが多い。
それは、メンバーの死亡ということもあるだろうし、プロモーターの都合もあるだろう。
そういったメンバーを変えての再結成には、私は賛成である。

そのことにより、同じ曲を演奏しても、それが新しい音楽に生まれ変わる可能性があるからだ。

オリジナル・メンバーにこだわる人にとって、それは不評のようだが、いずれにしてもメンバーが歳をとるという現実がある以上、昔のサウンドに戻ることはないのだ。
ただ、同じ曲を同じメンバーが歌っているだけ、というのは、メンバーが確実に老けた分だけ、どこか哀れさを感じさせる。

聴く方も同じように老けたのだから、おあいこだ、というのは、まさしく同窓会的発想である。

ほかの人は、どうか知らないが、私は絶対にそれを拒否する。
そこまでして、昔の思い出に浸りたくはない。


震災のために、氷室京介氏が、東京ドームでコンサートを行なった。
その収益金の全て(8億円と言われているらしい)を氷室氏は、被災地に寄付をした。

その行為は、とても男前だ。
私は、とても尊敬している。

その氷室氏が、東京ドームで歌ったのは、伝説のバンド・BOOWYの曲ばかりだったという。

それに対しては、賛否両論があるようだ。

BOOWYの歌を歌うなら、BOOWYを再結成すべきだった、という意見もあったようだ。

しかし、私は、氷室氏を支持する。
氷室氏は、善意で集まってくれるファンのために、そのコンサートを私的な同窓会的な集まりにしたくなかったのではないか、と思ったのだ。

日本中が不安で動揺しているときに、お気楽に同窓会的なコンサートを開いていいのか、と思ったのではないか、と私は推測したのである。

同窓会的なコンサートを開いて、お祭り騒ぎをする。

それは、一番「復興コンサート」に相応しくないものではないか。
氷室氏は、そう思った。
だから、再結成をしなかった。

再結成は、ファンのためでもあるだろうが、自分たちのためでもある。

氷室氏は、極力「自分たちのため」という意識を排除したかった。
今は、一人で歌うことに、意味があるのだ。
彼は、そう思ったのではないか。

私は勝手に、そう思っている。

それは、慈善の名にふさわしい行為だと思うし、とても潔いことだとも思っている。

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