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イラク問題解決で国連に支援を求めるアメリカとイギリス

2007-08-15 | ラジオ
アメリカとイギリスは国連安全保障理事会に、イラクの国内状況の調整に
おいて、国連安全保障理事会の役割を強化することを規定した決議案を
提出した。
これに付いてロシアの声の評論委員は次のようにコメントしている。
先ず指摘したい事は、偶然の一致に付いてだ。8月2日ラブロフ外相はマニ
ラでのASEANの会議で、イラク及びアフガニスタンでの紛争解決に国連は
、より積極的に参加すべきだとロシア政府は考えている。と発言し、イラク
及びアフガニスタンでの紛争の調整は、現実に即した国際化の道の上に
立ってのみ可能であると指摘した。
ここで注意を促したいことは、このラブロフ外相の発言は、ロシアの以前か
らの原則的な立場を反映しているという点だ。

ロシアはイラクに対するアメリカの戦争の、いわゆる軍事的な段階が終了し
たとき、つまり大規模戦争の終了が宣言されたときから、2003年5月からだ
が、ずっとこうした立場に忠実に立っている。
しかし当時アメリカ及びイギリス政府は、イラク問題の解決に国連を積極的
に引き入れることには反対だった。
イラクでの国連本部に対する、イラク国内にある国連駐留代表部に対するテ
ロ行為の後、国連の活動は実際上縮小され5人の職員が、形式的に存在す
るところにまで小さくなっている。

もしアメリカとイギリスが、もっと以前に国連の力に目を向けていたら、恐らくイ
ラクにおける多くの過ちや損失、なによりもかくも多くの犠牲者を生まずに済ん
だかも知れない。
現在アメリカとイギリスそして軍事作戦に参加した国々は、国連に援助するこ
とを余儀なくされている。
彼らは日を追うごとに全てが、袋小路の深みにはまっていること。そこからの
出口が見えてこないことを理解しつつあり、現在期限が切れようとしている国
連使節団の任期を、さらに一年延ばすよう提案し、国連の使節団が国境の安
全保障問題やエネルギー、及び難民問題を含めて地域の対話を促してくれる
よう望んでいる。

事実上国連はイラクの戦後復興に、自ら責任を負うことを余儀なくされている。
つまりイラク国内の様々な民族グループや宗教、そして宗派グループ間の平
和と和合の模索だ。
そうした課題をアメリカ政府とイギリス政府は、自分達の生活の仕方を主権国
家であるイラクの人々に、軍事力で押し付けるだけで、やりこなすことが出来な
かった。
もちろんこの課題を解決することは、今イラクで続いている大規模な暴力行為
や、流血の惨事を考慮するならば容易なことでない。
イラクやそして近隣諸国、その他一連の世界中の多くの国々は、イラク国内で
燃え上がっている対立の炎に温度を下げ、嵐のようなテロの広まりをなくしてい
くにはアメリカとイギリスの軍隊の、段階的撤退のスケジュールを発表すること
を明らかにすることが、その助けになると考えている。
しかし今のところアメリカイギリスには、それをする用意する無いようだ。
そうした状況下で国連使節団の活動が、自殺的な行為とはならず、いかに効果
的なものと成りうるのか、それは大変疑問と言わざるを得ない。

自衛隊がサマワに行った本当の理由―
イラク現地報告 テロを呼ぶ「復興利権」の行方


森 哲志
情報センター出版局

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8月4日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル


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