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スマトラ島沖地震と津波から、1年目を迎えて

2005-12-28 | ラジオ

あの悲劇から1年、被害に遭った国々では、政府の代表や犠牲
者の近親者が集まって追悼の記念式典が行われている。
正確な犠牲者の数は今なお、明らかになっておらず国連のデー
タでも、21万6000人~22万3000人という幅が出ている。

これまでにも被災国では正確な人口統計が行われてこなかった。
2004年12月26日朝、スマトラ島沖でマグニチュード9レベルの地
震が発生し、その後数時間に渡って高さ10メートルに達する津波
がインドネシア、マレーシア、スリランカ、タイ、インド、モルジブ、
ミャンマー、セーシェル諸島、バングラデシュ、ケニア、ソマリアの
海岸を襲った。

最も大きな被害を受けたのはインドネシアのアチェ州で15万6000
人を越える人々が命を失い、あるいは行方不明となっている。
またインドネシア全体では数十万の建物、八つの港、四つのガス
パイプライン、水道システムの85%、下水の92%、18の橋が破壊さ
れた。スマトラ島の環境が受けた被害は、およそ10億$規模と見ら
れ2500平方㎞のマングローブの林と、珊瑚礁の三分の一、貴重な
海草の五分の一が失われている。

この大災害を受けロシアは、12月26日の地震発生直後に、すでに
非常事態省の救助グループをスリランカに派遣した。その後ロシア
はタイとインドネシアに人道支援物質を送り、インドネシアのアチェ
州には移動病院を開設して2ヶ月の救助活動を行った後、インドネシ
ア側に機材を譲り渡した。

さらにロシア政府は人道支援の為に2200$を拠出したほか、国連食料
計画を通じて、さらに1200万$を寄付している。またロシア聖教会の
呼びかけにより1000万ルーブルを超える寄付金が集められ被災国に
渡された。

地震と津波による被害の規模を把握し、復旧活動を容易にするために
は最新の機器が利用されている。
例えばロシアは、こうした目的の為に使用するヘリコプターを、78型輸
送機によって現地に送った。

またスマトラ島では津波に付いての調査を行う、国際的なグループの
中でロシアの地震学者も活動している。
人類はまだ地震や津波と言った、自然災害を完全に防止する可能性を
手にしてはいない。
したがってこういった災害を予知し、出来るだけ被害を局限する事が重
要になってくる。

昨年のスマトラ島沖の地震の後で、アジア・太平洋地域に地震、津波早
期予知システムを作り上げるための国際会議が何度も開かれた。すでに
タイ、インド、インドネシアでは、こうしたシステムが部分的に立ち上げら
れている。

そしてロシアも自然災害に対応するための、国際協力に参加を表明してお
り、非常事態省が発表しているように、人工衛星を用いた災害モニタリン
グ、予知、早期警戒システムの創設に貢献していく計画。

12月27日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル


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