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アメリカ・ブッシュ大統領の最後の記者会見の内容によせて

2009-01-17 | ラジオ
アメリカでは1月11日、ブッシュ大統領が20日の退任を前に最後と
なる記者会見を開き、在任中の8年間に間違いや失望があったと
認めた。
これに付いてロシアの声の評論委員は、次の様に解説している。
退任間近の大統領に対して、俗にレームダックというという表現が
使われるが、ブッシュ氏はそれに加え醜態であるとも言える。

あっちこっちで批判の声が挙がり、アメリカ発の国際金融危機がそ
れに輪をかけている。
月曜の記者会見を含め最近の発言では、自身の路線を正当化する
場面が目立った。
一方で過ち、彼がその(?)どころの失望を認めるということは極々僅
かであるように思う。
その僅かのなかの一つが、イラクには大量破壊兵器が無かったとい
う事だ。
またブッシュ氏は失望の一つとして、イラクのアブグレイブ刑務所で
自国の兵士達が犯した罪に付いて認めたものの、同じように人権侵
害が問題となっている、キューバのヴァンタナモ収容所に関しては結
局詳しくは語らなかった。

さらに過ち、失望の個人的責任を認めることもしなかった。
逆に中東和平の進展を自負しているが、パレスチナ・イスラエル間の
紛争を目の前にしている中東の人々には、からかいにしか映らないだ
ろう。
またブッシュ氏は自身の在任期間中に、世界中で反米の動きが強ま
ったことを断固として否定している。
これに対してニューズウィーク誌の、12月号に掲載されたデータは食
い違うものとなっている。
ニューズウィーク誌のデータによるとドイツ、アルゼンチン、インドネシア
てアメリカに否定的な立場をとる人が、この8年間で2倍から3倍に増え
たとしている。

また各国で行われている世論調査でも、ここ数年アメリカを世界最大の
脅威であるとみなす結果が出ている。
これも当然のことだ。
イラク戦争は国連憲章また国際法にも違反しているのだ。
ブッシュ政権はヨーロッパの同盟国との間でも、ロシアともアラブイスラム
諸国や南米との間ても関係を悪戯に悪化させてしまった。

こうしたことを考えるとブッシュ政権の失望、過ちはアメリカにとっても世界
にとっても相当高くついたというのが感想だ。
ガザ地区、イラク、アフガニスタンで強まる暴力は8年間を(?)た形で締めく
くるものだ。
ですから内政も含んでのことだが、世論調査でアメリカ国民が彼を史上最
悪の大統領に選んだのも頷ける。
過ちを認めないものは同じ過ちを繰り返す。とはよく言われることだ
が繰り返さないかどうか試されるのは、ブッシュ氏ではなく次のオバマ大
統領なのだ。

ブッシュ妄言録―ブッシュとおかしな仲間たち
(二見文庫)



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(?)は聴き取れず

1月14日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル


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