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イギリスのシンボルを買いあさる中国

2013-07-24 | ラジオ
中国がまたイギリスの国家的な、国のシンボルと言えるものを、言ってみれば飲み込んでしまった。中国の保険会会社、中国平安保険集団が、ロンドンのシティの心臓部にある、世界最大の保険市場であるイギリスロイズ保険組合の本社ビルを買収した。
これまでにイギリスは、世界的な自動会社ローバーや、伝統的にイギリスの上流階級が使っていたタクシーなどのクラシックキャブを生産するメーカーそういった会社など、イギリスのシンボルともいえるような企業を、やはり中国に買収されてしまっている。
買収の価格は2億6千万ポンド、アメリカドルにしておよそ3億9千万ドルだ。もっともこの価格は、中国側がイギリスの不動産やインフラストラクチャーに支払った額としては最っとも高い金額とはいえない。
買収活動のトップを走っているのは、中国の通貨関連官庁に属しイギリスで登録されてい会社ギンゴトリーインベストメントだ。この会社は2012年の5月からこれまでに、この1年間にロンドンやマンチェスターの水道会社、学生寮、オフィスビルなどになんと16億ドル以上も投資している。

中国の国家フォンドや中国の様々な機関はアメリカ、カナダ、オーストラリア、シンガポールの不動産市場でも、極めて積極的に行動している。
実際それは中国人にとって優先的なものの一つになっているようで、多くの中国の人たちは所謂ハウスハンティング、言うのでしょうか。そのために特別の外国ツァーを組織するほどだ。一方多くの企業にとって買収は、利益を国に送り返す代わりの行為としてされている。
中国人の間ではロンドンの不動産や土地に対する需要が急激に高まったわけだが、これは汚職役人の国外脱出、まエクソダスと多くの点で関係しているようだ。

ロシアの声記者は、ロシア科学アカデミー極東研究所のベルゲル研究員にマイクを向け話を聞いた。
「不法な収入源による不動産の買収は、昨年末に急激に増えた。去年の11月から12月にかけて中国では、汚職追放キャンペーンが始まったのです。ま、いわゆる裸の役人といった概念が生まれた。この役人は先ず妻と子供達を国の外に送り、そのあと家を購入する資金を送金して、そのあと自分自身がその後を追って、ま言ってみれば着の身着のまま裸で家族のもとへ逃げるというわけだ。そのりために裸の役人と言われている。これは現在、中国当局の注意の対象となりつつある」
研究員は、このように述べている。

イギリスの不動産市場で、中国の個人資本が首位に立っている事は言うまでもない。現在ロンドンの中心部だけで、お屋敷やアパートの部屋の何と40%が中国の人によって買われている。ロンドンに引っ越して、隣が皆、中国人だったといっても驚くにはあたらない時代になった。ロンドン市民はユーモアと若干の警戒感をこめて、自国の住宅市場における新しい傾向に関しコメントしている。

それでは再び、極東研究所ベルゲル研究員の意見を聞いてみよう。
「不動産の合法的な買収と、そうでないものとの間の境目をつけるのは大変難しいです。合法的な形を装って、大変しばしば匿名による買収が行われています。つまり住居が匿名の人物、虚偽の会社あるいは親族の名義で買われているのだ。
それゆえ実際上、合法的な資本とそうでない資本の流れが一緒になっている。こうした傾向は、中国の指導部による汚職対策が厳しくなるに従って強まっていくでしょう。
つい最近まで、そうしたキャンペーンは、しばしば封鎖ブロックされていた。なぜならば最高幹部とその親族、中国指導部の第一世代や第二世代のリーダーたちの子供が、汚職に関与している事が分かったからだ。それによって汚職との戦いはひどく限られたものになっていた。しかし中国の新しい指導部にとって、それはすでに障害とはなっていない」
研究員は、このように述べている。

中国から国外の不動産への疑わしい資本の移転というのは、現地での不動産価格の急激な高騰を招いた。例えばロンドン中心部では、ここ3年間でほぼ15%、カナダのバンクーバーでは、この10年間で3倍から4倍も跳ね上がった。
当然、現地のひとたちは憤慨しているが、当局はますますそうした事に、目をつぶる傾向にある。といいますのは資本の流入は、例えそれが完全に合法的なものでなくても、お金が流れてくること自体は有益だからだ。
政治学者たちは、世界主要都市の権威ある地区及び保養地での中国人による不動産買占めは、国家ブランドの買占め買収同様、すでに中国の金融面での膨張の形となったと、そのように警鐘を鳴らしている。

自動会社って、どんな会社なんだろうね

暗黒―開放中国底無しの闇 史上最大の密輸・汚職事件の深層 (SAPIO選書)
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小学館

7月12日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル


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