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夢の終焉、貧困層が増えるアメリカ

2013-09-29 | ラジオ
先週、2008年の世界金融危機から5年が経過した。アメリカの統計局が、アメリカの世帯所得について発表したところによると、アメリカの貧困率は15%となり、アメリカの中間層の所得は25年前より減少したことが分かった。
アメリカンドリームは、すでに夢物語となっている。経済学者たちを信頼するならば、アメリカはすでに、いわゆるクロンダイクゴールドラッシュや、平等、富などのイメージを失っているという。

統計局が発表した2012年の家計調査報告では、アメリカ人の15%が貧困層に属する生活をしているということだ。貧困層の数は1年前より、およそ30万人増え、約4650万人となった。
アメリカでは、4人家族の所得が2万3492ドル以下の場合、貧困と認定される。専門家たちは、これについて極度の貧困
という表現が適していると語っている。
食費、住居費、交通費、被服費、医療費などを考えた場合、4人家族が1ヶ月2000ドル以下で暮らすのは、ほぼ不可能だ。
ですが1989年と2012年のアメリカの中間層の所得を比較した場合、インフレ調整後の4世紀半前の所得は、約600ドル多かったという。

カリフォルニア大学のポール・シェルドン・フット教授は、次のようにコメントしている。
「雇用データを基にしたアメリカ経済回復に関する情報は、概念の置き換えに他ならない。それらは人々を欺くためのものだ。現在、雇用創出の大部分を占めているのは、ウエイトレスやウエイター、バーテンダー、その他の低賃金の職業だ。アメリカ人の大多数は、住宅を購入できないため親と同居している。銀行預金の利息も低いため、老後に備えることもできない」
フット教授の話だ。

なお、約1週間前にカリフォルニア大学、オックスフォード大学、パリ政治学院の経済学者たちが発表した報告書によると、アメリカでは、最も裕福な1%の層と、他の層との所得の差が、最大限に拡大したという。
調査によると最も裕福な1%の層の所得は2012年、全所得の19%以上を占めた。大恐慌の時でさへ、このようなことはなかったということだ。

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9月23日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル


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