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イラン問題に付いてロシア外務省次官の見解

2010-12-27 | ラジオ
ロシア外務省の外務次官はロシアの声との独占インタビューに答えた中で、イランが進める核開発は様々な問題を呼び起こしてはいるものの、真剣な懸念を呼び起こすものではないと述べた。

外務次官は国連安全保障理事会常任理事国55ヶ国と、ドイツからなる6ヵ国が12月上旬にイラン側とジュネーヴで会合を開いたことに触れ、イラン側は少なくとも交渉への準備が出来ていると述べている。
イラン側との交渉が一年以上にわたって中断されていたことを考慮すれば、イラン側が交渉に応じたことは重要なことだ。
ジュネーヴでの会合に見られるような前向きな傾向を維持し、対話の形を継続していくことが大切なのだ。
外務次官はイランの核開発計画と、核安全保障をめぐる状況一般に付いてはしっかりと切り離して議論する必要があると指摘している。
「ジュネーヴでの交渉は12月6日から7日にわたって、一日半に渡って行われた。かなり複雑な問題が議論された。それれと同時に14ヶ月にもわたって交渉が中断していたため、参加国が関心を持つ問題が幅広く議論されたと言う意味で、非常に有意義なものだった。
また将来の道筋をつけたという意味でも意義のあるものとなった。同じような形でさらに会合開くことで合意している。恐らく1月末にイスタンブールで開催されることになるだろう」
外務次官は、このように話している。

また外務次官はWikiLeaksでの情報漏洩スキャンダルに関して、イランとの交渉プロセスには大きな影響を与えていないとしている。
外務次官はWikiLeaksとイラン問題には直接関係無く、イランとの交渉への参加国は長期間にわたる交渉を通じて、相互の立場への理解には深いものがあると述べている。

さらに外務次官はWikiLeaksによって、今まで知られていなかったような事実が明るみに出たとは考えていない語っている。
現在重要なことはイランに対して1ヶ国が、単独に制裁を行うなどの挑発的な行動を慎むことだと外務次官は指摘している。
「イランへの制裁に関するロシア連邦の立場は、今までどおり明確で我々は制裁が政治外交的目標を達成するための、有功な手段であるとは考えていない。
しかし制裁が避けられないものとなる状況が起こることも確かだ。今年はそのような状況が起こり、国連安全保障理事会によって第19295決議が採択されたことはご存知の通りだ。その決議を我々は支持したが、それははっきりとしたシグナルを送ることが必要な状況があったからだ」
外務次官は、このように話している。

今後ともアフマディーネジャード政権が現在の状況の中で、どのくらい持ちこたえることが出来るか、またさらなる経済制裁がイランの立場に、どのような影響を齎すものなのかは、今後注目していかなければならない問題となるだろう。

12月17日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル