まりっぺのお気楽読書

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『ゼロ時間へ』アシュトン・カッチャーは何思う?

2009-04-09 01:44:58 | アガサ・クリスティ
TOWARDS ZERO 
1944年 アガサ・クリスティ

ブルース・ウィリスとデミ・ムーアって不思議じゃない?
離婚した後もあんなに仲良くできるって、どちらかが俳優魂を発揮して
平静を装っているとしか思えないんだけど…じゃなきゃなんで別れたわけ?

というようなまわりの騒音はよそに、テニスプレイヤーのネヴィルは
前の妻オードリィと現在の妻ケイを会わせようと計画します。
毎年恒例のトレシリアン夫人邸への滞在を、オードリィの滞在と同じ季節にしました。
ケイとオードリィは戸惑いますが、ネヴィルはふたりを説得します。
夫人をはじめ従姉妹のメリィもその計画に不安を覚えますが
ネヴィルは今後も3人で仲良く付き合いたいという意見を変えようとしません。

でもそうは問屋が卸すもんかいな、3人の中には微妙に不穏な空気が漂い始めます。
それはオードリィとケイの間で起きる軋轢というよりは、あきらかに再びオードリィに
心を動かされたようなネヴィルの態度によるものでした。
その上対岸のホテルには結婚後もケイから離れないハンサムなテッドが滞在しています。

ただ死んでしまうのはこの4人のうちのひとりではなくて、トレシリアン夫人の知人で
高名な老弁護士トリーヴス氏と、トレシリアン夫人でした。
トリーヴス氏は、皆の前でむかし手がけたある子供の犯罪を披露した後亡くなりました。
トレシリアン夫人は部屋で頭を殴られていました。

いきなり証拠がいくつかあがって、すぐに事件は解決と思われたのですが
もちろん、そんなにすぐに犯人が分かるってことがあるはずありません。
容疑者にはアリバイがありました。

その後別の人物に不利な証拠が次々現れます。
新たな容疑者はあきらめきった表情で警察の後に従いました。
これで事件は解決でしょうか? いえいえ…

誰の誰に対する恨みがいちばん強かったのか? がポイントですね。

真相は、以前トレシリアン夫人邸の側で自殺しようとした男性のおかげで分かるのですが
(彼は唐突に冒頭に登場しますが、なんのために必要だったかがここで分かるのよね)
原因はやはり嫉妬でした。 恐ろしいことよね。

別れてもお友達でいましょうね! というのは理想的(?)なのかもしれないけど
取り繕ってそうしなくてもいいんじゃないかしらねぇ?
まぁ人それぞれですから余計なお世話だとは思いますが…分かっちゃいるんだが…

有名な探偵は登場しませんがおもしろく読める一冊です
読んでみたいな!という方は下の画像をクリックしてね



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