まりっぺのお気楽読書

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『白昼の悪魔』避暑地の恋の結末は?

2010-06-24 22:51:46 | アガサ・クリスティ
EVIL UNDER THE SUN 
1940年 アガサ・クリスティー

映画『地中海殺人事件』の原作ですね。
ジェーン・バーキンが Before → After 的に派手になったラストに笑いました。
テレビドラマ版と見比べると、やはりドラマの方が原作に忠実でしたね。

舞台は映画と違ってデヴォンシャーのレザーコム湾に建つホテルです。
リゾートを楽しむ滞在客の中にはポアロがいました。

ポアロは心配です。
滞在客の中の、元女優で美貌の人妻アリーナ・マーシャルと
ハンサムな青年パトリック・レッドファンが、人目も憚らずいちゃつくからです。

アリーナの夫ケネスはまったく感情を表に出しません。
パトリックの控えめな妻クリスチンのじっと耐え忍ぶ姿が同情をひきます。

で、はしょるけど、アリーナが殺されてしまうわけですね。

一番怪しいのはクリスチン、でも彼女には完璧なアリバイがありました。
クリスチンのアリバイを証明したのはケネスの娘リンダです。
リンダはケネスの前妻の子で、継母アリーナが大嫌いでした。

夫ケネスにもアリバイがありました。
ケネスのアリバイを証明したのは、有名なドレスメーカーのロザモンド・ダーンリー。
彼女はケネスの幼なじみで、ケネスとアリーナの離婚を望んでいました。

狂信的な牧師で、人の心に宿る悪魔の存在が許せないスチーブン・レーンや
変な色の帆のヨットに乗っているホレス・ブラッドなども除外できません。

パトリックはアリーナの遺体発見者。
スポーツウーマンのエミリー・ブルースターは遺体発見をボートで見ていました。

アメリカ人のガードナー夫妻は、映画ではもっと怪しげに描かれていましたが
原作ではユーモアを添える役目にとどまっているように見えます。

アリーナがゆすられていたことが発覚したり、
またまた、アリーナが死んでいた浜辺の洞窟からはヘロインが見つかったりと
紆余曲折はありましたが、ポアロはいくつかの手がかりから犯人を絞っていきます。

大きな手がかりをあげると、昼前にシャワーを浴びた人がいたことと
誰かが窓からビンを投げ捨てたこと、です。

映画では過去の新聞が、ドラマでは滞在客のひとりが昔立ち会った審問会が
原作ではブラッドが無礼にも撮りまくったスナップ写真が動かぬ証拠となって
犯人を追いつめました。

実は何年か前に似たような事件があったからなんだけど
それを書くと判ってしまうので書かないでおきますね。

登場人物やストーリーなどはまったく別物ですが
『死人の鏡』という短篇集の中の『砂にかいた三角形』という話と似ています。
そちらも美しくて男性を惹きつける人妻が、人の夫にちょっかいを出して殺されます。
どちらも目に見える嫉妬心を巧みに利用した犯罪でした。
あ、これは大ヒント!

いずれも美貌ゆえの孤独が彼女たちを死に追いやったのかもしれません。
私にその悩みはわかりませんけれどもねっ

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