まりっぺのお気楽読書

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スウェーデン王カール13世妃 ヘドヴィク

2011-09-14 22:55:35 | スウェーデン王妃
感情優先で継承者問題に首をつっこんだ王妃
カール13世妃 ヘドヴィク・エリザベット・アヴ・オルデンブール


1759~1818/在位 (スウェーデン王妃)1809~1818 (ノルウェー王妃)1814~1818

戦争と外交の失敗でロシア公使から瀕死よばわりされたスウェーデンを引き継いだのは
グスタフ3世の弟でグスタフ4世の叔父にあたるカール13世です。
即位した時には61歳… 野心はあったんだろうが遅すぎませんかね?

そんなカール13世の妃は、オルデンブルク公フリードリヒ・アウグストの公女へドヴィクで
グスタフ3世が王妃ソフィアとの嫡子を諦めた時に縁談をアレンジしました。

15歳の時に嫁いで来たヘドヴィクの美しさはおおいに賞讃されました。
ウエストは48㎝!!と記録されています… 折れそう…

    
しかし、アウグスタ・フォン・フェルセンという愛妾がいたカールは
結婚1年ぐらいでヘドヴィクの容姿に飽きちゃったみたいであまり興味を示さなくなります。

一方、王妃のソフィアとは正反対の朗らかなヘドヴィクはすぐに宮廷の人気者になりまして
男性関係も華やかだった様子…
噂になった男性の中にはマリー・アントワネットの恋人として有名な
ハンス・アクセル・フォン・フェルセンがいます。
フェルセンはカール13世の愛妾アウグスタのいとこにあたります。
また、フェルセンの妹でバイセクシャルだったらしいソフィーとも親密でした。

甥のグスタフ4世の摂政を務めたカールは、グスタフ4世の失脚にともない即位しました。
即位したまではよかったが、カールとヘドヴィクには成人した嫡子がいませんでした。
スウェーデンには再び継承問題がおこります。

ヘドヴィクは前王妃フレデリカ・アヴ・バーデンに同情たっぷりで
彼女の息子グスタフを次の王にしたいと考えて積極的に動き回りました。
スウェーデン王候補は他に数人おりましたが、その中の一人だった
アウグステンブルク家のカール・アウグストがスウェーデン到着後亡くなると
反対派はヘドヴィクに殺されたと噂したそうです。
この件でフェルセンは王位を狙う者としてリンチにあい亡くなります。
ヘドヴィクはフェルセンの葬儀を取り仕切ったりしています… 火に油じゃないの?

(端折るけど)なんだかんだあって、オットー・メルナー中尉という人の先走りで
フランスでナポレオンの配下だったジャン・ベルナドッテが継承者に選ばれてしまいました。

ヘドヴィクはロイヤルじゃないベルナドッテが継承者に選ばれたと聞いて失望しましたが
初めて会った時にすっかり魅了されちゃいまして、その後は支持派にまわりました。
ベルナドッテも(作戦なのか)ヘドヴィクに助言を仰いだりしちゃって
気分が良くなったのか、ヘドヴィクはベルナドッテを摂政にするよう議会に働きかける始末。

一国の行く末がかかっているというのに、かなり感情に左右されてますね。
グスタフだって政治的にというより同情心から支持してきたみたいだし…
これだから「女は…」なんて言われちゃうんじゃなくて?

一方ベルナドッテの妻デジレ・クラリーとは一悶着あったようです。
「良い性格かもしれないけど… 愚か者ね」と見なしていました。
デジレが徹頭徹尾フランス式から抜け出せなかったことが原因だと言われていますが
やきもちかもしれないね。

カール13世の死から4ヶ月後、カール14世となったベルナドッテとの晩餐中
胃痛とめまいで部屋に引き下がったヘドヴィクはその夜のうちに亡くなってしまいました。

カール13世の死後二人の間になにか争いごとが持ち上がったといわれてるんですけど…
くさいわね ←あくまで私のかんぐりです。

(参考文献 武田龍夫氏『物語スウェーデン史』 Wikipedia英語版)

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