ダメ人間の集い

Ｅ氏が「ハガキ来た？」と言う。
何のことかと思ったら、母校の高校が創立５５周年パーティーを開催するらしい。
そこで、歴代の卒業生が集まってお祝いをするんだってさ。
その案内のハガキの事のようだ。

そんなハガキ来てないけど、たぶん実家に届いてんだろうなぁ。

で、そのパーティー。
実は５年前にも同様のパーティーが行われた。
創立５０周年パーティーね。
今回と同様、会費は１万だし、母校に愛着ある人なんていないようで、率先して参加する人は皆無。
が、ボクは出席したんだよね。
高校時代の担任だったＴ先生から直々に電話がかかり、『何とか出席してくれないか』と懇願されたの。
ノルマがあるからどうしても！って頼まれちゃって仕方なく…。
同級生２人を連れて参加したけど、数百人いる参加者は、ほとんど知らない人。
料理もしょぼいし、会の内容もつまんない。
明らかに資金集めっぽいイベントだもんね。

ってな事をＥ氏と話していたんですわ。
もちろん今回は出ませんよ。
あんなつまんないのは、もう懲り懲り。
そんなハガキ無視しておけばいいのよ。

で、夜。
電話が鳴った。
「久しぶりに電話をしたかと思えばこんな用件ですが…」
Ｔ先生だ！

またかよ。
５年前も出て、また出ろってか。
「教師１人ずつノルマがあって…」と説明してくるＴ先生。
そのくだりは５年前にも聞いたっての！

だいたい何でボクなのよ。
あんた３０年近く教師やってんだから、山ほど教え子いるでしょうが。
その何千人の中から何でボクをチョイスしてんのよ。

こいつなら断らないと思ったのだろうか？
だとしたらさすがに教師、見る目があるね。
ボクが頼まれたらイヤと言えない性格ってのを分かっているのだろう。
つまり、Ｔ先生の教え子の中で『ベスト・オブ・断れない性格』ってことになる。
光栄ではあるが、何も嬉しくない。

いや、まてよ。
だとすると、他の参加者たちもボク同様に「断れない性格」である可能性が高い。
いろんな先生から頼まれて、イヤと言えずに参加した人達。
そんなダメな人達が４００人近く集まるのだ。
そう考えると、ちょっと行ってみたいぞ。
会場でボクが何か頼んでも、みんな言う事を聞いてくれそうだもんね。

ま、その日のその時間は所用があるし、とりあえず、数日考えさせてくれと言って電話を切りましたわ。
所用をキャンセルして、さらに会費まで払ってまで参加するほどのものなのか…
う～ん…迷う…。