不可能

車に乗って撮影の仕事へ。

今日は県北にある中津という場所での撮影。
大分市内から高速に乗って進む。

あ～。
気候がよくて気持ちいいなぁ。
暑くも寒くもなく、ちょうどいいくらいの気温だよ。

真っ青な空も気持ちがいい。
少しずつ紅葉になりかかっている木々を見るのも気持ちがいい。
雄大な由布岳の姿を見るのも気持ちがいい。

…

ん？
由布岳？

あ～！！
しまったぁ～！！！

気がついたら湯布院方面に来ちゃってたぞ！
道間違ってんじゃん！

途中で、中津方面と湯布院方面の分岐があったんだけど、そこを曲がらなかったようだ。
高速道路の分岐を間違ってしまうというのは致命的な事だ。
今さらどうすることも出来ない

無理すれば途中で転回出来なくもないんだけどね。
でもポールをなぎ倒し、車が傷だらけでガリガリになるのを覚悟しなくてはならない。
もう諦めて、湯布院の自然を満喫しながら進みましたよ。

そうして湯布院インター到着。
出てすぐにまた高速に乗って進みましたわ。

ま、時間に余裕もって出てたから問題はなかったけどね。

ほんで現場に到着。
一生懸命機材のセッティングをしているとこに、ケータイが鳴った。

「通知不可能」

は？
誰だこれ？

慌てて丁寧な声で出てみる。

と…

「ハロ～」

という、聞き慣れた声。

ああ…
Ｏ氏だよ…。

この人、旅行が趣味であちこち行っているんだよね。
それはいいんだけど、行くと必ずボクに電話してきやがるの。
そして

「これからあの観光地に行く」だの
「美味しい物を食べる」だの
「お土産買いたいけど、広島カープキーホルダーしか売ってない」

だのと、不愉快極まりない内容ばかり報告してくんの。
他人が楽しむ姿なんて聞きたくないっての！
Ｏ氏が旅行に行くと聞くたびに、またあの不愉快な電話がかかるのだろうと思っていた。

しかし！
実は今回の旅行先はアメリカ！

まさか海を越えてまで電話してくるとは思わなかったぞ！

「サンフランシスコ饅頭しか売ってないんだけど、お土産それでいいかねぇ？」

ちくしょう！
わざわざ国際電話して来る内容か？

「実に楽しい。大興奮の毎日。こちらは元気なのでご心配なく」

と、短い時間に凝縮して自慢話を詰め込んでくる。
くっそ～！
こっちは汗水たらして機材のセッティングをしてるとこだってのによぉ！

さすがは海外。
悔しさも国内の時とは比べ物にならないね。

心配なんか全くしとらんわ！
ハンバーガー食べ過ぎてお腹壊して、カジノで大損して身ぐるみ剥がされてしまえばいいんだ！
ったく…