最近の発表作に見られた力強い極上のエンターテインメント感は鳴りをひそめ、優しさと抒情感が漂う。
短編小説風の味わいを持つ、死に関わる3カ国での3つの物語が並行して語られ、お互いが引き合うように収束していく。
確かにある向こう側の世界に行ってしまった人たちと、こちら側に残された人たちがどう心に折り合いをつけ、この世界で生きて行くけじめをつけていくかをイーストウッドが見守っている。
これまでとのタッチの違いに戸惑いを感じる観客が多いかも知れない。予告編に映る冒頭の津波のシーンはどうやって撮影したのか空前のど迫力だが、そのテンションを期待すると全くトーンの違う展開が待っている。
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