SEA side

静けさの中で波の音だけが永遠に響きつづける。
美しいものとの出会いの記憶・・・・。

映画 「オーロラ」

2006年12月19日 | 映画(ア行)
 幻想的な仕上がりの美しい作品。結果的には悲劇なのだが夢幻的なファンタジーになっている。

 「ミュージカルって台詞の途中で俳優が突然歌い出すけど、いいんですか?」という台詞がリチャード・ギア主演の「サブリナ」にあった。この映画の場合はそれがバレーになるわけだが、日常の動作が突然バレーで表現されるわけではなく、「踊る」という設定の場面が劇中に多いというだけで「突然」の不自然さはない。

 踊りが禁じられたある国の、踊りが好きでたまらない姫君の結婚にまつわるエピソードが綴られる。舞踏会に他国の王子が招待され、貢物とその国の踊りを披露してプロポーズするという趣向。

 日本の王子も登場するのだが、その踊りが白塗りの「暗黒舞踏」で度肝を抜く。異国性を強調するためか全編中で異彩を放っている。

 たんにバレーを見せると言うだけでなく、シンプルながら劇としてのきちんとしたストーリーがある。ただ、なぜ踊りが禁じられたかについて説得力が弱いので、ここは踊りを楽しむための映画だと腹を決めるしかないだろう。  

 ヒロインの名前が同じオーロラ姫だが、ディズニーの「眠れる森の美女」とはまったく別の物語だ。

 正月に見るには深刻ぶった作品よりはよほど良い。


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1 コメント

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禁止 (kimion20002000)
2007-01-06 03:00:49
TBありがとう。
僕もね、なぜ、踊りが禁止されたのか、もうひとつ理解しにくかったんですね。
それにしても、この王国物語、いっさい、民衆が出てこないのが、潔いというか(笑)
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